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米沢・高畠・山形巡検

昨年11月18~19日にかけて、山形県米沢市、高畠町、山形市を巡見しました。山形市を除く2日間の全行程は、地元でサイン関係の仕事をされているマルケイ工芸社の竹田さんにご案内頂きました。

米沢駅で竹田さんがプロジュースされたおみくじがお出迎え

初日、まず訪れたのは上杉神社。戦に負けたことがない上杉謙信を祀っており、「勝守」というお守りを持てば勝負事、受験合格にご利益があるという。もちろん一つ頂いてきた。
この上杉神社は明治9年に米沢城跡に建立され、当時の建設費は米沢市庁舎の約4倍以上、市予算の1.5倍ほどだったという。

上杉神社本殿へ

神社参道には堀を渡るところに「舞鶴橋」という登録有形文化財に指定されたアーチ式石橋が架けられている。謙信公を祀る神社参道に相応しい構えである。

舞鶴橋

上杉神社参拝の後、隣接の伝国の杜(米沢市上杉博物館)を拝観。かつて織田信長から謙信公に送られたという、京都の街を描いた洛中洛外図屏風(国宝)が展示されており、その細かな描写、大きさに圧倒された。ただ、残念ながら展示はレプリカで本物の公開展示はつい先頃終わったところであった。

米沢市上杉博物館

昼食は、米沢牛・山懐料理の吉亭。立派な屋敷とお庭が歴史を感じさせてくれる。亭主自らのご案内で、江戸後期に絹織物織元を営み、その後、米沢牛を扱う料亭へと移り変わったとの説明。昼の膳「牛網焼重」は上品な味わいにお腹も心も満足させて頂いた。

米沢牛・山懐料理の吉亭
牛網焼重/程よい柔らかさで上品な米沢牛に舌鼓

午後、まずは殿様御用達の東光の酒蔵見学へ。しっかり試飲もさせて頂き、お土産もゲット。米沢の名水と山形県が開発した新しい酒米で醸し出された銘酒にほろ酔い気分となった。

歴史を感じさせる酒蔵
殿様に献上されていた酒蔵の歴史を聞く

次に訪れたのが「直江石堤」。
かの直江兼続が領地の治水対策として築いた石堤である。立派な遺構が残されていたが、全体像が分かりにくく、隣接の太陽光発電所敷地沿いの石垣も「直江石堤」の一部なのかそうでないのかも分からず、せっかくの遺構の存在がやや不明瞭だったのは残念であった。

石堤の左側敷地境界が気になる
これが直江石堤!

次に上杉家廟所を訪れた。近世大名墓所の代表例として貴重な史跡である。初代から十四代までの御霊屋が謙信公を中心に整然と並んでいる空間は、厳かでパワーを感じる。

正面奥が謙信公、手前左が景勝公

一日目最後は山形大学工学部_重要文化財旧米沢高等工業学校本館を訪ねた。名誉館長の山崎様に館内をくまなく案内頂いた。建物はルネッサンス様式を基調とした木造2階建。尖塔型の角屋が突き出した趣のあるデザインである。
上杉鷹山公以来の教育熱心な土地柄と誘致活動が全国七番目の高等工業学校の開校に繋がったという。
館内には山形大学。前身の米沢高等工業学校の歴史資料をはじめ、卒業生が起業した有名企業の歴代製品などが展示されており、今でも時折授業で使われている階段教室で、コレクションの一つである蓄音機の演奏を披露して頂いた。

重要文化財旧米沢高等工業学校本館
階段教室

初日の巡検を終え本日のお宿、米沢の奥座敷、小野川温泉に到着。上杉家が繁栄の礎を築いた米沢の魅力を振りかえりながら、美味しい食と地酒に酔いしれました。

2日目は米沢から高畠へ。
初日に引き続き竹田さんにご案内頂き、高畠ワイナリー、安久津八幡神社、山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館、瓜割石庭公園(石切場)をまわりました。
山形は食文化も豊かで、また来たくなるところでした。

高畠ワイナリー/しっかり試飲も楽しみました
安久津八幡神社
瓜割石庭公園(石切場) そそり立つ岩肌に圧倒されました
高畠駅舎
駅舎内に温泉

高畠町を後にして山形市へほんの少しだけ立ち寄り。旧県庁舎の山形県郷土館(文翔館)を見渡せる七日町で進められている御殿堰の再生整備の状況を視察。用水空間を活かしたまちなか賑わい空間が創出されていた。今後さらに整備は延伸される。

水の町屋七日町御殿堰
整備中の様子
旧県庁舎の山形県郷土館(文翔館)

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