岸辺の物語
ある日、ひっそりと独り暮らしをしていたお婆ちゃんの家の川向こうに、大きなお屋敷が建ちました。
その家には40歳前後の夫婦と、中学生の娘、小学生の息子が住み始めました。
しばらくすると、2人の子どもはお婆ちゃんと仲良くなり、村の歴史や昔話を聞くために、毎日のように橋を渡りお婆ちゃんの家に遊びに行くようになりました。
そんな2人は雨の日が嫌いでした。
それはお母さんから、雨の日は出掛けてはいけないと言われていたからです。
その日も雨のため、2人の子どもたちはお婆ちゃんの家に行けず、2階の窓から川向こうのお婆ちゃんの家を眺めていました。
雨は徐々に激しさを増し、川の水位はみるみる上昇。
心配そうにお婆ちゃんの家を見守っていた子どもたちの目の前で、ついに川は氾濫したのです😱
川の水はお婆ちゃんの家の方へどんどん流れていきます。
このままではお婆ちゃんの家が川に飲み込まれてしまう!
慌てた2人は家を飛び出し、お婆ちゃんを助けに向かいました。
それを見たお父さんとお母さんも家を飛び出し、みんなでお婆ちゃんを助けに行き、お父さんがお婆ちゃんをおんぶして、なんとか自宅に避難させました。
その数分後、お婆ちゃんの家は川の流れとともに下流に流されてしまいました😩
もし子どもたちが助けに行くのが少し遅れれば、家と一緒にお婆ちゃんも流されてしまったかもしれません。
両親は2人の勇気を褒めてあげるとともに、危険な行動であったことも告げました。
2人はお婆ちゃんが助かった喜びと、その行動を反省する一方で、今後のお婆ちゃんの生活が気になってました。
そのことを両親に伝えると、お婆ちゃんにこの家のお手伝いさんとして住み込みで働いてもらおうかと言いました。
この言葉を聞いたお婆ちゃんは涙し、子どもたちは大喜び!
それからは雨の日でも、子どもたちはお婆ちゃんのお話が聞けるようになりましたとさ😊