【お菓子のおはなし #05】バウムクーヘン
ユーハイムのお菓子づくりは 「< /0(スラッシュゼロ)>のお菓子をつくる」こと。
お店や、商品で伝えきれないお菓子の熱い思いをこちらでご紹介します。
新鮮な卵と砂糖、小麦粉に、丁寧に練り上げた国産低水分バターを合わせ、一層ずつ専用オーブンで焼きあげました。乳化剤や膨張剤は使わずに素材の力と職人の技術を活かして仕上げるバウムクーヘンは、豊かな香りとまろやかな口どけが自慢の看板商品です。
バウムクーヘンができるまでの工程をたどりながら、美味しさへの徹底的なこだわりをご説明いたします。
①こだわりは材料から
バウムクーヘンの主な材料は、
小麦粉・砂糖・バター・卵。
シンプルな材料で作られているお菓子だからこそ、材料選びにもこだわりました。
バター
特に「バター」にこだわっており、北海道産の低水分バターのみを100%使用。ドイツ基準(※)にならい、マーガリンやショートニングなどの油脂は全く使っていません。
バニラビーンズ
また、やさしい甘さと香りに欠かせないのが「バニラビーンズ」。
バウムクーヘンの生地に見られる黒い小さな粒は、香料ではなく天然のバニラビーンズ。とても希少で高価ですが、この薫りは何にも代えられません。
バターやバニラビーンズを使うことで、香料では醸し出せない甘い香りが広がります。
②まろやかなくちどけのための生地づくり「別立て法」
ユーハイムでは、化学的な反応によってガスを発生させるベーキングパウダーなどの膨張剤に頼らず、卵を卵白と卵黄に分けて別々に泡立てる「別立て法」で、生地を作っています。
卵白を泡立てると生まれる気泡が小麦粉とバターの生地に空気をたっぷりと含ませ、その空気が加熱されることで膨らみます。
ユーハイムのバウムクーヘンには、小さな穴がいくつかありますが、この穴は焼ける際に卵白(メレンゲ)の気泡部分が穴となって残ったものです。
また、卵黄の乳化作用(※)を使うことで、乳化剤に頼らず、なめらかな生地づくりができます。
③職人が片時も離れず焼きあげる。
生地の泡が消えないうちに、オーブンで生地を焼きます。
その日の気温や湿度による生地の状態を見ながら焼きあげるため、美味しいバウムクーヘンには経験豊富な職人技が不可欠です。
素材の力を使ったお菓子のため、どうしても年輪が乱れてしまいますが、年輪が不揃いであるからこそ、味に変化が生まれ美味しさが深まります。
美味しいバウムクーヘンを焼きあげるには、職人技以外にも2つのポイントがあります。
木の芯棒
ひとつは、「木の芯棒」で焼きあげること。
鉄の芯棒と比べるとじんわり熱が伝わるので、1層目(バウムクーヘンの中心部分)が、他の外側の層と同じような焼き具合になり、お菓子全体がしっとりとします。
1層目を少しこんがり焼くと、生地が芯棒から落ちにくくなるのですが、1層目が少しパサついた食感になってしまいます。もちろん、木の芯棒をうまく使いこなすには、職人の焼き加減の調整技術も不可欠です。
専用オーブン
もうひとつは、「専用オーブン」
バウムクーヘンを焼きあげる機械は自社で開発したオリジナルオーブンです。
レシピに合わせたオーブンと、それを毎日メンテナンスできる機械技術者がいるからこその、おいしさです。
④仕上げのチョコレートコーチング
最後に、チョコレートコーチングをかけて、仕上げます。
チョコレートコーチングはバウムクーヘンの美味しさを引き立たせ、生地の乾燥を防ぐ役割があります。
チョコレートメーカーと数年取り組んで開発した乳化剤抜きのオリジナルです。
■おいしい食べ方「そぎ切り」
おすすめのおいしい食べ方は「そぎ切り」すること。ナイフで薄くすくうように半月状に切ると、断面がなめらかになり、生地の目が詰まらずにおいしく食べられます。
一切れにバウムクーヘンの薄い部分から厚い部分があり、飽きがこないおいしさを味わえます。