笑顔でご飯を食べるひと。
親友みたいな、先輩がいる。
その人は、それそれは美味しそうにご飯を食べる。
「光野、ご飯いこ。聞いてほしい話めっちゃあるんよ。」
波瀾万丈な先輩のお誘いに、聞き手は気を引き締めてその日を迎える。そして毎回、いい意味で裏切られる。
その人は、ものすごく幸せそうな表情でご飯を食べるから。どんなに高い壁にぶち当たっていても、どれほど深く落ち込む状況にいても、それは絶対に変わらない。
むかし観たドラマのセリフがすごく好きで、いまでもときどき思い出す。
ドラマとは真逆なんだけど、先輩が美味しそうにご飯を食べていると、後輩はとても安心する。あぁ、この人はまだやっていけるなぁと。その勝手ながらの確信が何だか嬉しくて、わたしもまた、美味しくご飯を食べられる。この不思議な因果関係がなんだか心地よくて、とてもすきだ。
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