MIRAISKIRT⁺ 単独ライブ vol.2 / 2020.8.29@京都メトロ
2020年8月29日、京都にあるライブハウス:CLUB METRO(京都メトロ)にて、当地を拠点として活動するアイドル『ミライスカート⁺(プラス)』の単独ライブが開催された。新型ウィルス環境下となってから京都メトロでの有観客ライブは、7月19日以来2回目となる。
ソーシャルディスタンスを配慮した上で収容人数を大幅に制限、またstreaming⁺でのインターネット同時配信も行った。6年前にデビューを飾ったこの箱でのライブに、並々ならぬ気合いと強い思いを感じつつ、要所要所でのユーモアあふれるMCなど、この日の様子を書き残したい。
スタート前の影ナレの後、一息ついてからの暗転。overtureが流れ出すと、否応なくテンションが上がってゆく。通常であれば手拍子から『ヲイ!ヲイ!』という力強い声援が入ってゆくのだが、今回のライブレギュレーションでは発生禁止(ちなみにマスクも要着用)のため、そのままリズムを刻んでいった。
音が止まると同時にステージ中央に静止したミライスカート⁺:児島真理奈。今日は白のジャケットにスカート、スーツ風のパリッとした衣装である(この後のMCにて、この衣装に触れることとなる)。
1曲目は『メグリメグル』。"進化する準備はできてる?"で始まるナンバーに、手拍子や手振り、振りコピなど思い思いの形で答えてゆくファン。ステージ上の彼女からも皆の姿はしっかりと見えているのだろう、音のない"声援"に笑顔で応えていた。続く『COSMOsSPLASH』では、踊りましょう!と煽るまりちゃんに応え、サビで大きく手を挙げて踊り、コールの代わりに手拍子で答えるフロア、テンションも急上昇!さらにアップテンポなナンバーは続き、熱い気持ちで彼女にずっと付いてゆきたくなる曲『逆境ガール』へ。ここでも声を出せない分、会場では手拍子、配信ではコメントによる"声援"が彼女を包んでいた。
MCにて改めての挨拶と、配信コメントを確認。前回はノートPCをステージ隅に設置していたが、今回は自らのスマホを使いリアルタイムに確認(ライブ中はドリンクとともにステージ端へ)。『この方が見やすい!』と。またフロアはお互いの間隔をキープした上で入場しているのだが、自然と列形成ができている会場に『みんなきちんと整列してる!』と驚きの声を上げる彼女。指示も何も出していないのに、自然とお互いが見やすいようにポジション取りを行うファンに喜びの様子だった。
今季歌い納めも近くなってきた『ハナビ』。Aメロ頭の歌詞で出てくる"浴衣の色"は、毎回必ずその日に着ている衣装の色を差し込んでいるのだが、今回もしっかり"白色の浴衣"と歌っていたのがポイント。今年はファンの前で浴衣を着て、実際のステージに立つ機会がなかったのが悔やまれる…配信でその姿を見ることはできたものの、やはり夏に浴衣、間近で見られないのは残念。
結成当初から歌われてきた『未来ノート』、手拍子での掛け合いも普段通り。元から声を出す機会の少ない曲では、今までとまったく変わらず楽しめる…しかしこの曲での最大のポイント、ラストのサビで"No.1!!!"が全員で言えないのがもどかしい。
MCで今日の衣装について。冒頭に書いた通り、今日の衣装は白いジャケットスーツ風。まりちゃんがこれを自宅で準備していたところ、ご家族に『…(今日も)それ着ていくの?』と言われたそう。個人的には好きなのだが、どうやら(アイドルとしては)カッチリし過ぎているように見られたらしく。彼女のもう一つの顔である"会社社長"の雰囲気を出すためのネタだと、家族は思っていたようである。
また、別に準備した(本人曰く)スポーティに統一された衣装も『大坂なおみさんみたい』と指摘されたとのこと。もちろん嫌いではないし、どんな様子なのか一度着てステージに上がって欲しいものである。
先月披露された新曲『タイヨウの季節』。爽やかな曲調、自分には夏っぽい雰囲気も感じるのだが、きっと季節が変わると、その時期に応じた"絵"が、歌詞から思い浮かぶようになるのだろう。写真のフレームを作る仕草が取り入れられた振り付け、この先も季節ごとに"大好きだよ"と伝えていきたい。
続いて初披露から約1年が経過した『パッセンジャー』。ミラスカの楽曲は古さを感じさせるものが本当に"ない"。南海電鉄さんとのコラボツアーの際に発表、鉄道や旅をテーマにしたこの楽曲。最近振り付けも変わり、それをさらに意識させるようになったかなと感じた。もちろん、個人的に大好きな1曲である。
このブロック最後は『Melody』。個人的にトップ1・2を争うほど好きな楽曲、聴くほどに切なさと愛情が痛いほど伝わってくる。最近歌い方も変化し、言葉に乗って届く感情が、以前より深くなったように思う…この曲も雰囲気的に秋、それも枯葉舞う晩秋をイメージ。これからの季節、切なさにたくさん浸りたい。
MCを挟んで、続くブロックは『千年少女〜tin ton de schon〜』から。彼女曰く『呪文』である、ファンからのコールをクラップで再現。『(呪文の)タイミングと同じように手拍子してるから、実際に聞こえてくるような錯覚』だそうだ。
続く2曲『ギ・ミ・ユ・ラ』『キラ☆ヒラ♡レボ★エボ』はマイクスタンドを設置。4人時代、この曲を発表した当初行っていたスタイルである…が、当時とは全く別のものへと進化したようだ。特にギ・ミ・ユ・ラで見せる表情は、言葉を失って見惚れてしまう…元々4人の譜割があったものを一人で歌うだけでも大変なのに、今では完全に"アーティスト:児島真理奈"の楽曲として昇華させた。一度見たら忘れられない、そして毎回見るたびに進化と成長を感じる曲である。
ギ・ミ・ユ・ラが"夜"であれば、キラ☆ヒラ♡レボ★エボは"昼"の曲。一緒に行える手振りがあったり、現在声は出せないものの、歌詞のコール&レスポンス(元々はコーラス部分であったものをファンが掛け合いで歌うようになった)だったり、何よりまりちゃんの笑顔がキラキラと溢れんばかりに輝く姿。いろんな顔を持つ彼女の圧倒的パフォーマンスである。
短いインターセクションを挟み、これもライブ定番曲である『鉄則Aライン』を。普段は声を上げてやりとりするシーンがある曲だが、彼女から『声を出せない分、思いを手に乗せて届けてください!』と。それにしっかりと手上げで応えるフロアの姿に、どんなにスタイルが変わろうとも、変わらないファンの思い、やりとりがあると感じたシーンだった。
そして、ここで彼女からサプライズ、初披露の新曲公開が告げられた。
『カガヤクイノチ』と伝えられた曲のタイトル。彼女が普段から伝えたいと思っているメッセージや、自分の身近な家族・友人など、大切な人の命について、この曲に込められているという。詞の内容まではまだ完全把握できていない(アーカイブ含め数回しか聴けてないのだから当然か)のだが、言語や国境、肌の色、性別や思想を超えて"個々の命"をとにかく尊重、思いを寄せる…といったところであろうか。みんな違ってみんないい、的な。この世界観、個人的に大好きなところである。それを歌ってくれているのが、本当に嬉しい…。
曲調もまた、本当に"彼女に歌って欲しかった"スローなリズムでゆったりと流れる雰囲気。声質が硬いものではなく、丸みを帯びたようでとても可愛らしく、そっと語りかけてくれるように耳へと優しく届く。音数は少ないものの、その一つ一つが存在感ある感じ。全体的に夜というか暗い世界の中で、歌っている彼女から光が発せられている…そういうビジュアルを思い浮かべた。
あと、これはまだ本人への確認・明確な回答のやりとりがないのだが、おそらく…振り付けの中に"手話"が織り込まれているように感じた。その場面、いわゆるダンスという流れで動かす手の雰囲気ではなく、明らかに"意味ある言葉を伝えようとする"手の動きだったからだ。全身で表現する振り付けが、目に見えない感情を伝えているものであるとすれば、今回その特定のシーンでは、歌声とともに"手の形"から"言葉"が発せられているように"伝わってきた"。手話に詳しくなく、それが歌詞と同じ内容であるのかはわからないのだが…。
彼女の表現力がまた一歩、ステップを上がったのを直接見届けられた感動。それがこの新曲で感じられること、この日この場で味わえたことに感謝。
ファンが声を出せないため、新曲への反応がわからず戸惑う彼女(可愛い)。配信のコメント欄に助けを求め、ホッとしてMCへ。『今回のライブタイトルに『vol.2』とつけたのは…vol.3があるからです!』と、次回の単独ライブ開催を告知。9/20、場所は同じく京都メトロ。そして今回は何も言わず発表したが、次回も新曲披露が…と。ここへきての新曲ラッシュ、ファンとして本当に嬉しくて幸せである。入場人数の制限も続くのであろうが、また来月、ここへ来ることができるように願いたいものである。
そして終盤3曲。未音源化曲ながらその人気と特別感は絶大な『Beautiful days』から、詞世界の情景が美しい最新CD収録の『あなたとなら』。これからの美しい日々、あなたとならずっと一緒にいられるという感情を再確認。彼女のもつ"優しい強さ"に守られたファンは本当に幸せで、その感謝の気持ちは、彼女へ何倍にもなって返っていくことであろう。
ついにラスト一曲であることを伝えるも、フロアからの『え〜』がない(声を出せないので当然だが)ことに不満を示し、『ホンのちょっとだけ言って!』とおねだり。こういう可愛いことをやってくれるような彼女が、本編ラスト曲『SPARK 4 PATh』で疾走感と空翔けるイメージを全身で表現。新時代のミライスカート⁺を象徴するような新しさで、楽曲制作に携わったagehaspringsの色がとても強く、私も大好きな曲。これからどんどん前面に出てくることになるだろうと思うと、本当に楽しみである。
声なき手拍子のアンコールから再登場する彼女。
今日のセトリでは比較的最近(1人になってからの楽曲、という意味で)の曲の割合が多かったことに触れて、今後は短い出演の対バンライブでも、新曲だけということも増えるだろうと語る。しかし、ここ京都メトロで"続ける"単独ライブでは、昔から歌っている曲もたくさんやって、古くからの方、久しぶりに来た方、最近新しく合流してくれた方、それぞれのファンの方みんなに楽しめるようなステージを届けたい、と。
彼女の曲に対する愛情、ファンへの想い、そしてこれから。アンコールで披露されたのは、最初期から歌い続けられているミラスカのアンセム楽曲『ナモナイオト』。全く古さを感じないこの曲がある限り、すべての曲はいつまでも歌い継がれていけるのだろう…ラストに手を拳強く握りしめたシーンでそう確信し、ライブは終了した。
本当に、彼女のステージはあっという間に過ぎてしまう。
曲ごとに目まぐるしく変わるいろんな表情、多様なMC、何より彼女の人間性が、見ている人を飽きさせることなく引っ張っているのだろうと思う。
9/6のツイキャスプレミア配信ライブ『ナモナイ音楽会 vol.9』にて"嬉しい重大発表"があるとのこと。もうファンを悲しませる発表はしないと伝える彼女のこと、きっと未来が楽しみになってくる、そんなニュースなのだろう。
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ツイートするための下書きを発掘しつつ、セトリとメモ帳を見ながら書き続けたら、いつの間にかこんな長さになってしまいました。申し訳ないです。
読むのにお付き合いいただいた方、少しでもミライスカート⁺、そして児島真理奈に興味を持っていただけたら…可能であれば現場へ、そして配信でも応援の声を届けてもらえたらと、一人でも多くのファンが増えてほしいとの思い。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
長文お付き合いいただき、ありがとうございました。
2020.8.29
MIRAISKIRT⁺単独ライブ vol.2
@京都METRO
0.overture
1.メグリメグル
2.COSMOsSPLASH
3.逆境ガール
- MC -
4.ハナビ
5.未来ノート ( 1 half )
- MC -
6.タイヨウの季節
7.パッセンジャー
8.Melody
- MC -
9.千年少女〜tin ton de schon〜 ( 1 half )
10.ギ・ミ・ユ・ラ
11.キラ☆ヒラ♡レボ★エボ
12.鉄則Aライン
- MC -
13.カガヤクイノチ ( 新曲 )
- MC -
14.Beautiful days
15.あなたとなら
- MC -
16.SPARK 4 PATh
En1.ナモナイオト
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