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20代後半でしておくべきこと ~30代を充実させるためのキャリアとライフの整え方~

はじめに

前回の記事「20代前半でしておくべきこと」では、“将来の不安をバネに、若いうちにできるだけ多くの挑戦や経験を重ねよう”というメッセージをお伝えしました。実際、20代前半は体力とフットワークの軽さを武器に、いろんな現場に飛び込む絶好のタイミングだったと言えます。

しかし、20代後半に差し掛かると、少し事情が変わってきます。仕事の経験が増え、ある程度自分の強みが見えてきた一方、「これからどう方向性を定めるか」「30代をどう迎えるか」という新たな悩みや課題が浮上しやすい時期です。結婚や家族、親の老後など、ライフイベントにまつわる考慮も広がり、単純に「突っ走ればいい」というわけでもなくなります。

本記事では、「20代前半で色々経験を積んだあと、20代後半でさらに何を意識しておくべきか」という観点から、

  1. 20代後半だからこそ増える悩みと迷い

  2. 20代後半で意識しておきたいポイント

  3. キャリアの方向性は“スペシャリスト”か“ゼネラリスト”か? 

  4. ライフプラン・人間関係の見直し

  5. 30代につなげる具体的なアクション

を解説します。もしあなたが20代前半に様々なトライをしてきたなら、その経験を“形”にしていくのがこの時期の大きな目標になります。そうでなくても、今からでも遅くはありません。20代後半の数年間は、30代以降をどうスタートダッシュ切れるかを左右する大切なモラトリアムのような時期なのです。


1. 20代後半だからこそ増える悩みと迷い

1-1. 「専門性を深めるか、さらに幅を広げるか」の分岐点

20代前半は“広く経験を積む”をテーマにしやすかった一方、20代後半になると“このまま深めてスペシャリストになっていくのか” それとも “まだまだ幅広く挑戦してゼネラリストを目指すのか” の葛藤が出てきます。

  • スペシャリスト路線

    • 自分の得意分野や仕事で培ったスキルをさらに磨き上げて、社内外で希少な存在になる

    • 例:エンジニアなら特定言語やシステムに強く、研究職なら特定領域の知見を深める

  • ゼネラリスト/マネジメント路線

    • 様々な部門やプロジェクトを渡り歩き、人や組織を動かす総合力を身につける

    • 将来的にはリーダーシップやプロジェクト推進力で勝負するイメージ

どちらが正解というわけではありませんが、20代後半は自分の得意とする軸を固めつつ、どんな働き方を志向するかを見極めやすいタイミングです。

1-2. ライフイベントや周囲の変化が視野に入ってくる

20代後半になると、結婚・出産といったライフイベントに加え、転勤、海外赴任、親の健康問題などが周囲を見渡すと現実味を帯びてくる時期です。自分自身はまだそこまで意識していなくても、友人や同期が次々に転職・結婚して環境が変わっていくと、取り残されるような不安を感じる人も多いでしょう。

  • 焦りと葛藤

    • 「自分はこのまま仕事優先でいいのか?」「30手前で妊娠・育児への備えは?」と葛藤が生まれやすい

  • 親の老後や実家のこと

    • 親が50代後半〜60代に差しかかり、「介護はまだ先」と思っていても、頭の片隅にはちらつく不安がある

こうしたライフ面の変化が、キャリアの方向性にも影響を与えるのが20代後半の特徴です。


2. 20代後半で意識しておきたいポイント

2-1. 20代前半の経験を“整理・棚卸し”してみる

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