「個の時代」と言うのであれば、個人の歴史を可視化したい
先日、UNICA事業についてのプレスリリースを行いました。
個人が活躍できる時代を実現するため、試行錯誤中。
なぜ信用の可視化なのか
「会社という組織で働く人は、どんなに頑張っても、その会社に功績が残る」
これって、おかしくない?とふと疑問に思うことがあります。
僕は、以前、大手メーカーで機械保全担当として、産業機械の修理や、新規設備の設計と工事・予算管理を行っていました。
そこそこ会社に対して売上ベースで数百億、数千億という貢献をし、予算も年間10億とか使わせてもらって、会社で表彰もされたのですが、その功績って今の自分個人にはまったく紐付いていないわけです。
おそらく日本で会社組織の中で働いている人は、金額や功績の大小はあるにもかかわらず、往々にしてあることだと思います。
でもこれっておかしくない?と思うわけです。
だって、本人がその会社にいたという職務経歴として残る程度で、その会社でどんな働きをしたのかって、何も残らないのです。
本来、所属する会社で何をしたのかってことは、個人に紐いても良いよなと。
信用を可視化するということ
信用を可視化するということは、個人の歴史を記録に残すということ。
個人が生まれてから死ぬまで、どのくらいの情報が記録に残るのか。
定量的な数値はわからないのですが、おそらく0.01%も残らないのではないんじゃないかなと思います。
名前や、住所やメールアドレスのような個人情報的な情報は残るけど、それ以外で、会社で何をしたのか、どんな生き方をしているのかは、記録に残りづらい。
日本経済に大きなインパクトのあるビジネスを作ったとか、ノーベル賞をとったとか、会社をV字回復させたとか、有名企業のCEOをやったとか、そういった具体的なわかりやすい事例を持っているという方は別かもしれません。
でも、表面的に露出しているようなわかりやすい個人情報などでは、本来の個人の深みや歴史を感じることができないんです。
究極いえば、考えていることまで記録に残せると、後にAIが解析して完璧なクローンが作れたりするわけです。
言ってしまえば、不老不死みたいなSF的なことが実現できてしまいます。
さすがにそこまでは、まだまだ難しいですよね。
では、現状でどう、信用を可視化するのかと考えると、前述してあるように、会社への貢献度合いを、明確にしていまえば良いのではないかということです。
・会社に対して、いくら貢献したのか?
・会社の成長にどう寄与したのか?
これらを、企業が個人に紐づく情報として承認してしまえば良いのではと考えます。
こうなると、よりアイデンティティとして個人が信用によって担保される時代を作れると感じています。
このアイデンティティを、個人のIDに紐付けていこうというのが、我々の考えるブロックチェーンを活用した分散型IDプラットフォーム「Di-DaaS」です。
(Di-DaaSの構想についてはまた後日)
信用を可視化した未来
信用を可視化することで得られる未来の一つとして考えているものが、金融機関からの融資だと考えています。
例えば、僕が起業して会社を起こしたときに、運用資金が明らかにないとなったときに、銀行に融資の相談にいきました。
融資担当の方とお話させていただき、必要書類などを揃えて提出、再度足を運びと何度も通ったにも関わらず、採用/不採用の連絡が来ない。
待てずにその担当に電話をしたら、「起業されたばかりなので、融資は難しいです」とのこと。
「バカヤロー、早く言えよ!」
という気持ちは抑えつつ。
その後も、いくつかの銀行を回りましたが、結局、同じような答えでした。
もちろん事業計画なども含めて、難しいかもなとは思ってはいたのですが、なんだか自分自身が否定されるような気持ちになりました。
これから、個人の時代とよく言われます。
大手広告代理店が、個人事業主制度を発表したり、政府も個人事業主に対して番号をつけるなどの動きもでていますが、これから未来を作る事業を作ろうとしているにも関わらず、お金がなくて運用できないなんてことが続くんじゃないかと思います。
それまでの個人が会社に属してきた貢献度などが、信用として可視化されると、今の融資制度や審査基準が変わるのではないかと考えています。
そうなると、個人起業家の選択肢が広がるし、動きが変わるはずです。
日本から、もっと大きくなる可能性の企業がどんどん増えてくる。
GDPにも影響するだろうし、日本のベンチャーでユニコーン企業が生まれる確率も高くなる。
そんな未来を実現していきたい。
UNICA事業
今、会社で信用を可視化する一つのビジネスとして、「UNICA - ユニカ-」という事業立ち上げをしています。
詳細は、別途お伝えしますが、我々が目指す未来を作る事業としての第一歩として創造していきます。
UNICAについて
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