月々の掛け金は、15,000円
イデコ(iDeCo)の掛金平均額
前回まで、『イデコ』や『ニーサ』の仕組みなどについて、お伝えしてまいりましたが、今回は月々の『掛け金(積立)額』などついて、考えてみたいと思います。
2020年4月9日(木)の読売新聞『P9 くらしマネー』欄に、『イデコ(iDeCo)』の月々の平均拠出額についての記事がありました。
昨年10月に実施された「オリコン顧客満足度調査」で、全国の約5,900人に聞いたところ、1か月の平均拠出額は、
1万4,785円
だったそうです。
掛け金の上限は立場により
まず『イデコ(iDeCo)』の加入者自体が、
約138万人
で、月々の掛け金拠出は、
5,000円以上
で、任意に設定可能です(変更も可能)。
ただし、
上限額
は、加入者の立場によって変わってきます。
例えば、自営業者であれば
月々68,000円
主婦であれば、
月々23,000円
公務員であれば、
月々12,000円
が上限額となっており、平均額にそこまで大きな意味はないかと思いますが、以前にも述べましたが、あくまで『イデコ(iDeCo)』は、
老後資金の準備
のための制度でありますので、周りの人の掛け金拠出額は関係なく、
ご自身の家計状況との兼ね合い
を、最重視して金額設定をしていただきたいと思います。
加入のきっかけ
冒頭の調査で、『イデコ(iDeco)』で運用を始めたきっかけについても示されていましたが、
・老後の資金を調達するため
が最も多く、その他
・節税対策として
・貯金を増やすため
という回答もあったそうです。
『イデコ(iDeCo)』の掛け金は、所得税、住民税の減税効果があるため、自営業で商売がうまくいって、利益が大きい方などは、上記の『節税対策』として行っている方も多いと思います。もちろん、それと同時に『老後資金準備』もできているわけですから、メリットは大きと思います。
ただその次の
・貯金を増やすため
については、もし
手元にあると使ってしまうから
といった理由で、『イデコ(iDeCo)』を使っているとしたら、それはあとで問題になる可能性があります。
以前も述べたように、『イデコ(iDeCo)』は途中(60歳まで)の引き出しは、基本的にできません。一部の例外はありますが、ほとんどできないと思ってよいと思います。
少なくとも、
お金に困ったからおろしたい
という理由では、引き出しはできません。
万が一の際には・・・
『イデコ(iDeCo)』でも、万が一月々の収入などが減って、所定の掛け金拠出を継続することが困難となった場合には、申し出により、
掛金拠出はやめて、それまでに拠出した資産への運用指図
だけを行う立場になることは可能です。ただし、原則60歳にならない限りは、その資産を引き出すことはできないので、
手元に緊急時に自由に使える資金
があるかどうかを前提に、『イデコ(iDeCo)』の加入は検討した方が良いと思います。
私も多くのお客様とお話をしていて、印象に残るのが、
積立が終わった後
の成果については、想像が膨らむのですが、
長い積立期間
については、あまり想像の対象とならない方もいらっしゃるということです。
・税金や運用益のメリット
・老後の不安
はもちろん大切ですが、拠出期間中の
日常におけるアクシデント
に対応できる準備についても考慮の上、検討をいただければと思います。
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