【37】すぐにチェックしてください!!~『がん保険』のトリセツ~
前回は『『がん保険』のトリセツ、その心は・・・』というタイトルで、この連載で真にお伝えしたいことについて、見てきました。今回は、『がん保険』のトリセツをもとに、あなたの『がん保険』のチェックをする上でのポイントや注意点について、一緒にみていきたいと思います。
ご自身、ご家族のがんに対する保障がどうなっているか?が、明確でないあなたへ、お届けしたいおはなしです。
診断だけで出るのか?受けたことに対してなのか?
何度も繰り返しとなりますが、やはり『がん保険』は、
診断だけでお金が受け取れる、というわかりやすさと早さ
あらゆる治療を含め、使い道自由の安心感
が非常に大切だと思います。まずは、診断時にいくら受け取れるか確認してください。また、再発・転移の際に、繰り返し出るのか?それが1年に1回なのか?2年に1回なのか?その時、入院も条件なのか?
がんになったというシンプルな理由だけで、まとまった一時金を受け取れる
それが大きければ大きいほど望ましいと思います。
入院したら・・・3大治療受けたら・・・という、診断以外の理由で払われる保障については、
健康保険が適用のものだけが対象か、適用外でも対象か?
回数制限や、複数回払いの条件(1か月に1回など)
それがいくら受け取れるか?
といったあたりがチェックポイントです。あまりたくさん保障があると、月々の負担も高くなります。家計の負担となっているかも大切なポイントです。あと、これらの保障は後払いになりますから、病院での医療費はいったん立替払いが必要です。
がんというキーワードがなくても
内容チェックをする際には、加入しているすべての保険について見るようにしてください。なぜなら、『がん』というキーワードがなくても、がんに対する保障がついているものがいくつかあるからです。
『特定(3大)疾病保障』ということばがあれば、ほぼがんの保障が含まれています。これは、『がん、急性心筋梗塞、脳卒中で、所定の状態になったら・・・』支払われるものです。所定の状態となっていますが、がんの場合は、診断だけのものが多いです。まとまった一時金を払ってくれるタイプが多いですので、もしそうであれば安心感があります。なかには、がんを含めた7大疾病、8大疾病というものもあります。
他に、『保険料払込免除』というキーワードも要チェックです。これは、
がんの診断を受けたら
がん、急性心筋梗塞、脳卒中で、所定の状態になったら
毎月保険会社に支払っているお金(保険料)を、
今後一切払わなくていいですよ
保障はその先も変わらず続きますよ
といったものが多いです。お金を受け取るイメージの保険ですが、そうではなく家計負担を減らしてくれるというものです。がんになってしまうと、治療費が長期間にわたってかかる場合がありますから、家計負担が減ることも助けになる場合があります。
最後に、『リビングニーズ』というキーワードです。これは主に『死亡保険』についています。何かというと、死亡したら家族に支払われる保険なのですが、医師から
余命半年(以内)
の診断が出たら、死亡を待たずにお金を支払ってくれるというものです。つまり、家族ではなく自分が受け取れます。使い道は自由ですので、がんの治療費や家計を支えるために使うことができます。
こういったところが主なチェックポイントですが、是非、保障の名前だけでなく、説明書きのところに目を向けてみてください。
両親のものも!
ご自分や配偶者、お子さんの保険のチェックをしたら、是非ご両親の保険についても確認することをお勧めします。私はこれ、非常に大事であると思っています。
なぜか?親の場合、高齢である場合も多いですので、万が一がんになってしまった場合(がん以外でもそうですが)、病院や保険の手続きをあなたが代わりに対応しなければならないことも考えられます。事前に保険の加入状況は知っておいた方が、いざという時に安心です。
それからもうひとつ、親はすでにがんの罹患年齢に達している、若しくは近づいているからです。少なくとも、あなたよりはがんになってしまう確率が高いからです。私もそうだったのですが、母ががんになったことにより、がんと向き合うことになりました。
事前にがんのことを学ばなかったことを後悔しています。そしてそれが、今自分のお客様に、『がん保険だけではない、がんへの備え』をお伝えする、原動力になっています。
がんは家族単位での戦い
がんの宣告は、本人だけでなく、家族に対してもショックを与えます。治ってほしいという前提のもとではありますが、
あの治療がいい、この治療はやめたほうがいい
あの病院がいい、この病院はダメだ
など、家族で意見が対立したりします。そして、治療だけでなく、場合によってお金の面で揉めてしまったりします。
がんのことを知っている人と、知らない人で話し合いをしても、前提条件が違い過ぎるため、なかなかまとまらなかったりします。さらに、お金の面で不安があったりすると、関係がこじれてしまうこともあります。
仮にそこまで問題が起きなくても、入院・手術の際、定期的な通院の際には、できれば家族も付き添って、病状や治療方針など、主治医の先生のはなしを一緒に聞く必要はあると思います。
つまり、家族単位での、長期の戦いになることもあるということを知っておく必要があります。だからこそ、若くて元気なうちに、がんを知ることは大切なのだと思います。
今回で、本文は終了となります。次回は『あとがき』で、締めくくりたいと思います。今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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