【7】がんの3大(標準)治療~『がん保険』のトリセツ~
前回は、導入部分のまとめとして、お金の前に必要なものというテーマで、
『がん保険』の検討のためには、まずがんを知ることが先だ
ということを確認しました。ということで、ここからしばらくは、日本における具体的ながん治療や医療のルールなどについて触れていきたいと思います。最初の今回は、がんの3大(標準)治療というところを一緒にみていきたいと思います。
よく聞く手術などの3大治療
最近は著名人の方がご自身のがんについて、公表していただくことが多いので、様々な方の具体的な治療やその後についての事例を知ることができます。最近ですと、演出家の宮本亜門さんが前立腺がん、サンドウィッチマンの伊達さんが膀胱がんで、それぞれ手術を受けたことを公表しています。
がんの治療と言うと、今の『手術』という手段と、『放射線治療』という言葉もよく耳にします。この2つは、メスでがんを切り取るのか、身体の外から放射線を照射し、がんを焼き切るのかという違いはありますが、そこにあるがんを叩くという点で共通点があります。
その他に、『抗がん剤治療』という言葉もお聞きになったとこがあると思います。これは薬による治療で、全身に散ったがんへも対応できる治療です。日本では、この
『手術』『放射線治療』『抗がん剤治療』を合わせて、がんの3大治療
などと言われています。ちなみに、『がん保険』のパンフレットでもよく目にします。
標準治療とは?
基本的に、日本でがんになり、一般的な病院にかかれば、基本的にはこの3大治療のどれか、もしくは3大治療のうち2つ以上を(場合によっては3つとも)組み合わせて治療を行っていきます。そして、その治療が日本の医療の中で、標準治療と言われています。では、
標準治療とはどういう意味なのか?
詳しくは、また別の機会にその根拠などについてお伝えしますが、日本の医療の現場では、
科学的根拠に基づいた、最も推奨される良い治療
といった意味合いで使われれています。日常の中で『標準』と聞くと、
平均点レベル
といった意味合いでとらえてしまいますよね?
これが国やお医者さんがお勧めする『いい治療』
国やお医者さんは、基本的に標準治療が最も優れた治療と考えているので、私たちが日本でがんになると、お医者さんからは必ず
3大治療のうちのどれか
の提案を受けることとなります。ちなみに、このがんの3大治療は、健康保険が適用になりますから、
1回受けて何百万円
などということはありません。第4話
【4】いい治療はお金次第???
で、いい治療とは?ということを考えた時、バッグや車を買う時とは違い、がんは高いお金を払えばいい治療ではないということをお伝えしましたが、これがその意味です。お医者さんは、
同じがんの種類、同じ症状であれば、誰にでも同じ標準治療を提案
しますし、その治療を受ければ、基本的に
発生する医療費は、誰でも同じ値段
ということになります。
3大治療を受けるルールになっている
ひとまず日本では、がんの標準治療というものがあり、私たちはそれを提案されて、その治療を受けるというルールになっています(義務ではないですが)。ひとまず、現時点では、そういうもんもんなんだ・・・と思っていただければと思います。
がんとその治療の実態に触れる機会がなかった方であれば、何か釈然としない感じがしますよね?お金持ちの人が、
300万円、500万円払って受ける、スペシャルな治療とかがあって、そういった治療が最良なのではないか?
と。また、たまにテレビの特集などで、
最先端のがん治療
といったものを目にする機会もあります。次回は、『先進医療は夢の治療!?』ということで、そこに触れていきます。今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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