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【9】粒子線治療のメリット~『がん保険』のトリセツ~

前回は、先進医療は夢の治療!?ということで、その言葉のイメージとは違う、先進医療の実際の位置づけについて確認しました。とはいえ、いいところもある先進医療なので、今回はがんに関する先進医療で代表的なもののひとつである

粒子線治療

について、その特徴を一緒にみていきたいと思います。

よく耳にする重粒子線治療と陽子線治療

先進医療として行っている粒子線治療の中に、重粒子線治療と陽子線治療という治療があります。最近は、医療保険やがん保険のパンフレットでもよく目にしますが、3大治療にもある放射線治療の一種になります。

高性能の放射線治療で、一度の医療費

300万円ほどが全額自己負担

ということをご存じの方もいらっしゃると思います。

ちなみに、がんの先進医療の例ということでおはなしをしますが、近年前立腺がんなど、一部のがんに対する粒子線治療は、

健康保険の適用

となっております。これは患者さんにとっては、小さい負担で受けられる治療の選択肢が広がったということで、いいニュースだと思います。

がんに対してピンポイント照射

私は医師ではないので、治療の細かい技術や善し悪しについてはお話しできませんが、公表されている特徴などについてお伝えいたします。

従来からの放射線治療は、身体の外からがんに向けて放射線を照射した時に、がんもそうですが、皮膚やその他の臓器にも同時にダメージを与えるというところがデメリットでした。一方、粒子線治療の場合、皮膚や他の臓器に当たる段階では放射線のパワーが小さく、がんに行き着いたところで、最大のパワーを発揮する、そんな仕組みになっているので、

がんに対して、ピンポイントで照射ができる

ことがいいとろだと言われています。

仕事を続けながら治療できる

そのような特徴があるので、手術や従来の放射線治療よりも、

・痛みもほとんど伴わず、身体への負担が少ない
・副作用も少ない
・入院しなくていい場合もある

といったメリットがあるようなので、

今までどおり仕事を続けられるといった、日常生活への影響も少ないと言われています。

でも先進医療・・・ということは・・・

先進医療として行われている粒子線治療は、実際によい治療実績も積み重ねられているところもあるようですが、それでも先進医療です。前回述べたように、まだ実験治療の段階です。受けるための条件が国によって細かく決められていて、簡単には受けられません。

次回は、その受けるための条件について、みていきたいと思います。ちなみに、女性の方にうれしいお知らせですが、いくつかの医療機関で、

切らずに乳がんを治す

という合言葉で、乳がんの粒子線治療が臨床試験などでスタートしています。今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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