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アンケート結果 その3

前回に引き続き、本年7月~8月にかけて、JST戦略的国際共同研究プログラム「レジリエンスに基づく事前復興のためのガバナンス枠組みと実践モデル〜複合災害に焦点を当てたシステムズアプローチ〜」(京都大学大学院総合生存学館内)が行ったアンケートの結果の中から、我々が注目したものをピックアップして共有します。

注意:ここに一部結果を公表するのは、あくまでも多くの方に傾向をいち早く知っていただき、日頃の防災・事前復興活動に役立てていただくためです。全体の結果は分析は、あらためて別の形で公表します。ここに示すデータを無断で論文や記事に使用することを禁じます。


①要支援者リスト

防災に関わる責任や役割を担っている人を対象とした質問、「(a) 28. 緊急時の要支援者リストについて、最新状況を踏まえて常時見直し、更新され、いざというときに使える状態になっていますか。」について、半数以上が定期的に更新していると回答しました。しかしその中でも、「 (5)いざというときに使えるかどうか、避難訓練などを通して検証できている。」と選択した回答者は16.9%に留まりました。リストを常に実際に使える状態にすることが困難な現状が伺えます。


②防災計画や防災対策

①と同じく、防災に関わる責任や役割を担っている人を対象として「(a) 30. 複合災害を考慮し、これまでの防災計画や防災対策を見なおしたことはありますか、ある場合どのような点で見直しましたか(複数回答可)。」と質問したところ、「 (1)見直したことがない」が最も多く、43.7%にのぼりました。計画や対策を作ることに注目が集まりがちですが、「見直す」ということは、実際に災害が起きたときにうまく機能するかどうかの鍵を握ります。
計画と見直すことのギャップを小さくすることは、減災や事前復興を考えるうえで、とても重要となります。
一方で、様々な動機から「見直している」を選択した回答者も居ましたが、コロナ禍によって思い通りに進まないという意見も見られました。
それぞれの結果の詳細は以下の図をご覧ください。


図1 要支援者リスト


図2 防災計画や防災対策


JST戦略的国際共同研究プログラム
「レジリエンスに基づく事前復興のためのガバナンス枠組みと実践モデル
〜複合災害に焦点を当てたシステムズアプローチ〜」
京都大学大学院総合生存学館(思修館)内

E-mail:jst.nsf.resilience@gmail.com

https://japan-us-resilience.com/

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