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導入前に知っておきたいワクチンパスポート

欧米各国で導入され始めているワクチンパスポートですが、日本でもワクチン接種率が50%以上になり、実用化に向けて現実味を帯びてきました。このワクチンパスポートとはどういったものでしょうか。

ワクチンパスポートは基本的にワクチン接種の完了を公的に証明する証明書で、ワクチンを接種した日、接種した場所、ワクチンの種類などが個人情報に紐づけされます。発行する国によって名称は異なり、たとえばEU(欧州連合)は「EUデジタルコビットサーティフケイトDigital COVID Certificate (DCC)」で、中でも観光大国のフランスは衛生パス(pass sanitaire)、イタリアはグリーンパス(Green pass)として世界の先頭を切ってスタートしました。日本では「ワクチン接種証明書」と呼ばれますが、ワクチンパスポートとはそれら証明書の総称といえます。
今の段階では、各国(アメリカでは各州による)独自の取り決めによって導入されているものなので、海外旅行をするためのパスポートとは異なります。ただ今後、海外旅行をするために必要なものになる可能性も充分ありますし、EUのDigital COVID Certificate (DCC)を世界基準にして、国境をまたぐ移動の際に、隔離や検査を課さないことにしようという動きもあります。
EU内ではすでに、夏の長期休暇前に導入されていたところもありました。

今のところワクチンパスポートは、感染抑止と経済活動の両立が大きな目的です。欧米の一部の商業施設ではワクチン接種証明の提示が必須で、提示を求める施設側で確認を怠ると罰金の対象になったり、欧州では提示する側の不備も罰金の対象になったりします。

一方で、就職や入学で接種を要件とすることや、接種を受けていないことで解雇や退職勧奨などを行うのは不当な差別的取り扱いにあたる可能性があり、ワクチンパスポート導入の反対意見もあります。いろいろな年代の、様々な環境の中にいる人がいて、立場によってワクチンパスポートの賛否は別れるのはもちろん承知しています。ただワクチンパスポートを導入することによって、離れて介護施設で暮らす家族に会えたり、入院中の家族に面会ができたり、子供の出産に立ち会えるようになったりというのはいいことなのかなと思います。お葬式もきちんと執り行えないというニュースは大切な人を亡くした方にとって1番辛いことではないでしょうか。
そして経済活動の再開、飲食業などの商業施設がコロナ前のように営業できるようになって、最終的に人の移動も自由になり、旅行も楽しめるようになればうれしいです。

政府は、接種記録のQRコードをスマートフォンに表示できる専用のアプリを開発する方針で、マイナンバーカードを使って本人確認を行うことなども検討しています。ワクチンパスポートで安心を得ることも大切ですが、何よりも1日も早くコロナが終息することを願うばかりです。


ワクチンパスポート

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