『最長片道切符の旅』を旅する day-1,day0 旅の出発点まで二日かかった
Day-1
東京 1556(新幹線)1734 仙台(新幹線)1855 八戸(スーパー白鳥)2000 青森(青函トンネル)2154 函館
Day0
函館 0720(スーパー北斗)0949 苫小牧 1029(日高本線)1339 様似 1400(バス)1556 広尾
【-1日目】東京ー函館
【-1日目】東京ー函館 9月17日(金)
連休を利用して一挙に北海道を乗りつぶしに。切符は「北海道周遊切符」10日間¥28,000を使用。これで特急列車も乗り放題だ。
寝台車も青森発の夜行急行も取れず、新幹線ー特急で行くことに。1556東京駅発「はやて」。席に着くと年配の男が「これは八戸にえぐのかね」と聞いてきた。「えぐよえぐよ」、これですっかり旅のムードに突入。
1734仙台着、日が暮れる。1855八戸着。「スーパー白鳥」に。駅で駅弁、「菊ずし」¥1050。笹にくるんだ小寿司。「モンド賞」受賞とあるが外国人審査員はこれをいかにして評価したのだろうか。
2000青森着。ここでほとんどの客が降りる。東京ー青森わずかに4時間。席の向きを逆に。あっという間に中小国(JR東日本とJR北海道の境界駅)を通り過ぎ、青函トンネルへ。2154函館着。ここまで6時間。東京から函館まで6時間で来られるのだ。(新幹線なら、東京ー函館は5時間だ)
先生は札幌まで飛行機、札幌から釧路行き夜行鈍行「からまつ」のB寝台である。普通列車の寝台とはうらやましい。
私の方は函館駅前のホテル、ようやく二軒目で部屋を確保。¥6,300。連休初日のせいか混んでいる。東京は30℃あったが、北海道の気温は涼しい。
コンビニで「ライトマップル北海道」30万分の1地図を購入。大きさといい縮尺といい今度の旅にぴったり。併せてルートを書き込んでいくマーカーも仕入れる。
【0日目】函館ー広尾
【0日目】函館ー広尾 9月18日(土)
朝6時、気温18℃。昨夜は雨が降ったようだ。0720「スーパー北斗」函館発。自由席は満席で立ち客も。20分前から並んでようやく席を確保。キオスクで朝食の珈琲牛乳とパンを調達する。
霧で駒ヶ岳見えず。洞爺で寝台の予約を取れなかった「北斗星」を追い抜く。追い抜くが、ちょっと悔しい。実は私、登別生まれなのだが、生後三ヶ月で内地に越してきてしまったので生地の記憶は全くない。初めて生誕地を通過。
苫小牧0949着。今夜の広尾の宿を電話で予約。「祝駒大苫小牧優勝」(夏期甲子園)の看板が今もある。もはや、なつかしい。日高本線、苫小牧1029発。二両編成。(日高本線は2015年の台風で路線の一部が営業休止、2021年4月に鵡川ー様似間が廃線となった。この時はまだ様似(さまに)まで動いていた)
「この先、駅弁売ってるとこありますかね」「ない、なーんもない」。ということなので苫小牧駅で駅弁「チップ姿寿司」(チップ:本マス)。席はほぼ満員。雪駄履きのやーさんが隣の席の4、5歳の兄弟と仲良くなっている。
鵡川(むかわ)で上り線信号故障のため20分停車。1115発の静内行きのバス有り。早合点のおじさんがこのバスに飛び乗ったとたん、列車が発車。おじさん恨めしそうにバスから見送る。
静内で14分停車の予定だったので遅れを難なくカバー。そういえばこの列車、中吊り、額面が全くない。乗客も数えるほどだからなあ。静かな海を眺めながら淡々と走る。お約束の日高の牧場が現れる。絵笛(えふえ)の駅前がもう牧場。
様似(さまに)1339着。1400発のバスで襟裳岬を経て広尾へ。途中、アポイ山荘経由。日高昆布取りの美女がいた。なぜこんなに美しい人がここで昆布取りを。バスはばあさんばかりが乗り降りする。バスの窓にも昆布の匂いがする。
広尾1556着。バスから見たら今夜予約したビジネスホテルがしょぼかったので、タクシー運転手推薦のホテル「東陽館」へ。昭和53年版時刻表にもこのホテルが出ていた。夕食はタクシー、ホテルの両方が絶賛推薦する居酒屋「みはる」へ。ルイベ、昆布盛(こんぶもり)(納沙布岬に近い牡蠣の産地)の岩牡蠣、秋刀魚の刺身、豆牡丹海老の塩焼き、海鮮雑炊。¥4000
店を出ると濃霧で港はかすんでいた。霧笛が滲んで聞こえる。
いよいよ明日の朝から「最長片道切符の旅」、広尾から枕崎に向けて出発だ。