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ほじょ犬ってなぁに?~子ども霞が関見学デー特別プログラム~


2024年8月7日-8日、厚生労働省にて子ども霞が関見学デーが開催されました。今年も3名の補助犬ユーザーさんと一緒にステージプログラムを実施しました!

開始の10分以上前から席に座って待っていてくれるお子さんも多く、ユーザーさんもスタッフも気合が入ります!

ほじょ犬ってなぁに?

まずは、日本補助犬情報センターの事務局長 橋爪より、補助犬3種のお仕事についてご紹介しました。 

(左)手話通訳:Nさん (右)進行:橋爪

盲導犬

目が見えない、見えにくい人の快適で安全な歩行をサポートします。
盲導犬は「段差」「曲がり角」「障害物」の3つの情報を、ハーネスを通してユーザーに伝えます。
それらの情報とユーザーの頭の中にある地図(メンタルマップ)を照らし合わせて歩行します。

盲導犬ユーザーのイラスト
イラスト:三國寧々

介助犬

手や足に障害のある人の日常生活動作をサポートします。落としたものを拾ったり、指示したものを持ってきたり…。
杖を使って歩く方の歩行介助をする介助犬もいます。

介助犬ユーザーのイラスト
イラスト:三國寧々

聴導犬

耳が聞こえない、聞こえにくい方に必要な音を教えて、音源へ誘導します。玄関のチャイム音、メールやFAXの着信音、赤ちゃんの泣き声など、教える音は様々です。

イラスト:三國寧々

ユーザーさんのお話を聞いてみよう!

続いては、実際に補助犬と生活を共にしているユーザーさんからお話を聞いてみます。

Tさんと盲導犬Yくん

Tさんは白杖で歩いていた頃、バスとの接触事故を経験されて、盲導犬との生活を希望したそうです。
Tさんの趣味は、Yくんとお散歩に行くこと。気候が良いときには、数キロ一緒に歩くこともあるんだとか。

盲導犬ユーザーのTさんと盲導犬Yくん

☆Tさんから、子どもたちへのメッセージ☆

盲導犬は信号の色を見分けることができません
横断歩道を渡る時は、私たちユーザーが車の音などを聞いて、青なのか赤なのかを判断しています。
皆さんには、勇気を出して声かけをお願いしたいです。
「青ですよ」「赤ですよ」と教えてもらえるだけで、安心して横断歩道を渡れます。

Sさんと介助犬Iくん

Sさんの趣味は車いす空手!毎週、介助犬のI君と一緒に空手教室に通っているそうです。
残念ながら、車いす空手は今のところパラリンピックの正式種目には入っていないのですが、候補として上がることはあるそうです。いつかパラの舞台に立つSさんとⅠくんを楽しみにしていましょうね!!

☆Sさんから、子どもたちへのメッセージ☆

街で補助犬を見かけたときには、犬に声をかけたり、目を見つめたりせず、優しく見守ってくださいね。
困っている様子だったら、「何かお手伝いしましょうか?」とユーザーに声をかけてもらえると嬉しいです。

松本さんと聴導犬チャンプくん

松本さんは進行性の難聴で20歳を超えてから、ほとんど聞こえなくなりました。結婚を機に実家を出ることになり、一人で家にいる時間や出産のことを考えたときに、聴導犬がいたら安心できると思ったそうです。

実際に、1代目の 美音(みお)ちゃん、2代目のブランカちゃんと二人三脚(?)で、3人のお子さんを育て上げた経歴をお持ちです。
(3代目の聴導犬チャンプが松本家に来た時には、子どもたちはもう大きくなっていて、どちらかというとチャンプが末っ子ポジションのようです)

聴導犬ユーザーの松本さんと聴導犬チャンプ

☆松本さんから、子どもたちへのメッセージ☆

補助犬法ができて、20年以上がたちますが、まだまだ同伴拒否をされてしまうことがあります。補助犬のことを知らない人たちがたくさんいるということです。
皆さんには補助犬の宣伝係として、今日聞いたお話を家族や学校のお友達に伝えていってほしいです。

介助犬ユーザー体験

最後はじゃんけん大会を行い、激戦を勝ち抜いた数名のお子さんに実際に車いすに座って、介助犬に指示を出す体験をしてもらいました。(協力:千葉介助犬協会

PR犬のステラさんが協力してくれました!

介助犬に落としたものを拾ってもらうときには、しっかり名前を読んで、アイコンタクトを取ってから「テイク、〇〇(落としたものの名前)」と伝えます。

ステラさん、子どもたちの指示でも、「私にまかせて!」とばかりに尻尾を振って、ちゃんと床に落ちたカードケースを拾ってくれていました。

指示を聞いてくれたステラに、「ありがとう!」の気持ちを込めて、しっかり褒めるところまでが体験です。
少しだけではありますが、ユーザーさんと介助犬の絆を感じられる体験になったのではないかと思います。

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