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用語解説【自律型ロボット】

こんにちは!JSDのWeb管理人です😊

弊社のHPで良く読まれている「自律型ロボットの用語解説」をリライトしましたので、ぜひご覧ください!

こちらのページは、、、

ジャン!

👑年間の閲覧数、第2位!のページです。


【▶HPの用語解説:自律型ロボット ページはこちら






1. 自律型ロボットとは

【読み方】じりつがたろぼっと
【意味(英語)】autonomous robot

あなたは、“自律型ロボット”という言葉を耳にしたことはありますか?

自律型ロボットとは、人間が操作をすることなく自分自身で判断をして行動するロボットのことです。

分かりやすい例に「お掃除ロボット」が挙げられます!



人間の代わりに” “人間のように” 動いてくれるロボットなんですね。

そんな賢いロボットですが、人間にとっては簡単で意識のない行動でもロボットでそれを実現させようとすると、とても高度な技術となるそうです。

ですが、人手不足を補ったり災害時に人間が入ることができない場所で役立つことも期待されています。



参考:「ロボットシステム入門-メカニズムから制御、システムまで-(改訂2版)」著者:松日楽信人、大明準治 内容を元に画像を作成



自律型ロボットって、自分で考えて動くロボットだったんだね!

そうね!
コントローラーが無いロボット」という考え方も、分かりやすいわね!





2. 自立型と自律型の違い

ところで、「自律型(じりつがた)」の「りつ」の漢字は「」ではないの?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ロボット分野では「自立」「自律」という二つの言葉が出てきます。どう違うのでしょうか?

その意味を比較したものが、こちらの比較表になります!


参考:公益財団法人ニューテクノロジー振興財団 公式HP を元に画像を作成


つまり、外部からエネルギーの供給を受けずに移動することができるロボットを「自立型ロボット」、自身で考えて判断するロボットを「自律型ロボット」と呼んでいるようですね。


へぇ~、自立自律、っていう同音意義語があったのね!
知らなかったわ!

例えば自立型は、ロボット競技の競技規定の中で「〇〇は自立型でなければならない」という風に使われているよ。

それって、“外部からケーブル等によるエネルギーの供給を受けずに移動できる仕組みにしてね”、という意味なんだね!




3. 自律型ロボットとAI

では、次に「AI(エーアイ)」や「人工知能」との関係についてです!

AIは自律型ロボットと同じ?

どういう位置づけになるの?

と思いませんか?
その概念について独自にまとめてみました。


※まず前提として「AI」という言葉の定義については、専門家の中でも曖昧で定まっていない、というこがあります※

その上で、2つの言葉の違いをおおまかに考えていきたいと思います!


▼自律型ロボット
人間が操作をすることなく自分自身で判断をして行動する、センサや記憶機能、データ処理機能が入っている機械・装置のこと。

AI (Artificial Intelligence)
人の思考・感覚機能を模擬したもの
を指します。
具体的には、人の脳と同じような仕組みとなるニューラルネットワークというものを利用した知能のこと。

例えば『AIを搭載したロボット』、という使い方はよく耳にするかと思います。

AIは、“ロボットの中に組み込まれるもの”というイメージなんですね!



自律型ロボットとAI



人工知能の例としては、「将棋」や「チェス」、ソフトバンクの「Pepper(ペッパー)」、自動車の「自動運転」、iphoneの「Siri(シリ)」などが有名です。

と、ここまでは数年前までの古い話。最近ではChatGPT(チャット・ジー・ピー・ティー)やBing(ビング)など生成AIが話題ですよね。



AIって人間の脳の仕組みを具現化したしたもの、というイメージなんだね。

ちょっと難しいけど整理すると・・・

自律型ロボットは「ある程度決まったことに対して自分で動く」【機械】。一方でAIは「自分で考えることができる」【頭脳】という感じかな!

AIの定義には曖昧なところがあるみたいだけど・・・

どちらにしてもAIは自ら学習して精度を高めていくことができる、というところが一般的なロボットとは一番違うポイントみたいね!




4. 自律型ロボットとJSD

日本システムデザイン(株)は、自律型ロボットを作ることが・・・
得意です😊!!


なぜなら、弊社設立に深く関わりのある「マイクロマウス※」も自律型ロボットだからです。


4-1 マイクロマウスも自律型


弊社代表の麥田は、初めてのマイクロマウス大会優勝者。
後に審査員も務めます。技術統括だった井谷※は過去9回優勝、1985年の世界大会でもチームの主力メンバとして優勝しています!※現在は退社


以下、ざっと写真を載せておきます。

はじめての優勝マウスNORIKO-3
【製作:麥田憲司/第2回全日本マイクロマウス大会】
※第1回は優勝者なし

NORIKO-3


NORIKO-3


1991年 マイクロマウス国際大会 香港にて
マイクロマウスも自律型ロボット
【1992年製:マイクロマウス2、2002年製:マイクロマウス3、2003年製:マイクロマウス4】


第13回(1992年)全日本マイクロマウス大会の風景


社内にある主にマイクロマウスの優勝トロフィー


販売していたマイクロマウスキット(JSD製品)



技術や部品の小型化など、当時からかなり進歩しましたよね。
ですが、今でも例えばAGV無人搬送車)開発など実際の開発でマイクロマウスでの考え方・技術は活きている、とのことです!



4-2 倒立振子型ロボット(つくばチャレンジ)


その他に製作した自律型ロボットとしては、
自律走行ロボット倒立振子型:とうりつしんしがた)】があります。

つくばチャレンジ※に参加したロボット、です。


倒立振子型ロボット【GENT】


つくばチャレンジの風景(2009年)


実生活の歩道を、自力で走るロボット【GENT(ジェント)】


つくばチャレンジ とは:

茨城県つくば市で、“ロボットが人間の操作を受けずに” 街中を走る技術チャレンジのこと。実はマイクロマウス競技の発展形なんです。人々が生活している実世界の中で、「ロボットが自律的に行動するために必要な技術を追求すること」を目的とし公道が使われています。


マイクロマウスの育ての親:田代氏と油田先生の、つくばチャレンジについての資料はこちら▶【つくばチャレンジの運営ー事務局として

▶倒立振子型ロボット【GENT】の紹介ページはこちら



日本では、江戸自体の「からくり人形」がロボットのひとつの起原と言われているそうよ!

それから300年近く経った、今。
自律的に思考し判断し行動する次世代ロボット」の活躍が期待されているわね。

人と(自律型)ロボットが共存・共生していく日は近いかもしれないね。

(すでに今でも、レストランで食器を運んでくれるロボが活躍しているね)






【Web管理人より】

私は入社するまで、自律型自立型の違いどころか、自律型ロボットという名称すら知りませんでした笑

マイクロマウスをはじめとした「組み込みシステム技術」について、時間をかけて聞き取りをし書籍など調査した上で記事にさせてもらっています!

ありきたりな表面的な話ではなく。できるだけ、ここにしかない話を、かみくだいて技術者でもない自分でも理解できるように公開したいという気持ちで、毎回書いております^^

自律型ロボットである【マイクロマウス】については、別の記事を作ろうと思いますので、ぜひご覧ください!(ネタが膨大にあり、既存の用語解説ページも、かなーり長いので複数ページになる予定)




※この記事は、2018年に執筆したものを加筆修正した記事になります。

< 参考文献 >

■「ロボットが家にやってきたら・・・人間とAIの未来」著者:遠藤 薫 2018年2月20日発行 / 岩波書店

■「人工知能は的か味方か」著者:ジョン・マルコフ 2016年6月21日発行 / 日経BP社

■「ロボットシステム入門-メカニズムから制御、システムまで-(改訂2版)」著者:松日楽信人、大明準治 平成22年7月15日 改訂2版発行

■「RoboDesigner ロボット製作入門 自律型ロボットの作り方」著者:黒木啓之 2006年2月10日発行


< 参考サイト >
■夢ナビ「自分で考えて行動する「自律型ロボット」が家庭にもやってくる!

■コトバンク「自律ロボット

■変化・変動に迅速・柔軟に対応できる 自律型ロボットシステム – Fujitsu

ロボカップジュニアジャパン

■ニューテクノロジー振興財団 >マイクロマウス

■NEDO 「機械システム>ロボット・AI


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