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不確実な時代における土木の新たな挑戦 -技術でつながる「適散適集」な社会-土木学会誌2023年9月号 特集

毎月1日は弊会の会誌である「土木学会誌」の発行日です。
毎年9月号は、土木学会全国大会と関連したテーマを特集しています。

2023年9月号特集は 「不確実な時代における土木の新たな挑戦 -技術でつながる「適散適集」な社会-」。以下、特集目次をご案内します。

本特集では、以下の四つの視点から「適散適集社会」の在り方を捉えてみました。

視点1|不確実な未来に備える
視点2|分散を実現するための新たな技術
視点3|都市と自然の距離と機能を再構築する
視点4ネットワークにより|繋つな

中国地方に焦点を絞ってはおりますが、不確実な時代を支える土木技術の在り方を通じて、地方の活性化について考えるヒントが見つかりましたら。

土木学会誌2023年9月号表紙(表紙写真:山崎エリナ

本特集では、人や機能の集積と分散のバランスの取れた社会、"過疎でもなく過密でもない空間を創造し、時間・場所にとらわれない暮し方・働き方ができる社会 "を目指す概念である「適散適集社会」の実現に向けた土木工学の挑戦について、複数の視点から取り上げることとした。2023年度の土木学会全国大会は、このテーマのもと、中国支部の担当で広島で開催される。中国地方は東西に広がり、中国山地を境に山陽地方と山陰地方に分かれている。このような歴史的・地形的背景の中、大都市圏への集中から、地方への分散の時代になっていくためには、各地方の活性化や発展が必要である。本特集では、中国地方に焦点を絞り、不確実な時代を支える土木技術の在り方を通じて、地方の活性化について考えていく。

土木学会誌2023年9月号特集趣旨より抜粋

In this special issue, we will discuss, from several perspectives, the challenges of civil engineering to realize "well-dispersed, well-concentrated society," a concept that aims to create society with a balance between the concentration and dispersion of people and functions, "society that creates spaces that are neither underpopulated nor overcrowded and allows people to live and work regardless of time and place." The 2023 JSCE Annual Meeting will be held under the theme at Hiroshima with the Chugoku section in charge. The Chugoku Chapter extends east to west, with the Chugoku Mountains dividing the Sanyo and San'in regions. In this historical and topographical background, each region needs to be revitalized and developed in order to move from a concentration in metropolitan areas to a decentralization of the regions. In this special issue, we focus on the Chugoku region and consider the revitalization of the region through civil engineering technology to support the uncertain society.

ABSTRACT- JSCE Magazine Vol.108 No.9 September 2023

特集-不確実な時代における土木の新たな挑戦 -技術でつながる「適散適集」な社会-目次

インタビュー|広島県が目指す「適散・適集社会」
ー仕事も暮らしも。里もまちも。それぞれの欲張りなライフスタイルの実現-

 語り手|湯崎 英彦(広島県知事)
 聞き手|藤原 章正(土木学会副会長)

視点1|いくつかの土砂災害から学んだこと

 海堀 正博(広島大学 防災・減災研究センター長 特任教授)

視点1|次の災害に備える

 新原 芳明(広島県 呉市長)

視点1|被災した場所で暮らし続ける選択

 磯打 千雅子(香川大学 地域強靱化研究センター 特命准教授)

視点2|水インフラ施設におけるデジタル化

 田中 聡((株)フソウ ソリューションデザイン事業部 技術開発部長)

視点2|中山間地域企業の建設テック革命

 原田 英司((株)加藤組 土木課)

視点3|地域ブロックレベルの計画で目指す「適散適集」社会のかたち

 渡邉 一成(福山市立大学 都市経営学部 学部長、教授)

インタビュー|視点3|ひろしまの未来を創るために

 語り手|𠮷谷 勝美(広島市 都市整備局 スタジアム建設部長)

視点3|誇りを持って隠岐を語る

 野邉 一寬((一社)隠岐ジオパーク推進機構 業務執行理事兼事務局長)

視点3|まちなかのスタジアムへのアクセス方法を考える
-ファジウォーカープロジェクトを通じて-

 氏原 岳人(岡山大学学術研究院 環境生命自然科学学域 准教授)

視点4|若桜鉄道の活用による地域の活性化

 野坂 明正
 (鳥取県 輝く鳥取創造本部 中山間・地域振興局 交通政策課 課長)

視点4|中国地方における新たな時代を見据えた道路ネットワーク計画および整備

 内田 豪士(国土交通省 中国地方整備局 道路部 道路計画課長)

視点4|広島都市圏における公共交通ネットワーク
-まちづくりとの連携とハブ機能向上-

 山本 直人(西日本旅客鉄道(株)中国統括本部 広島支社 副支社長)

視点4|広島県における水道事業の統合と施設の最適化

 谷口 淳(広島県 水道広域連合企業団 企画課長)

「不確実な時代における土木の新たな挑戦 -技術でつながる「適散適集」な社会-」をより深く理解するために

本特集についてより深く知っていただけるように関連書籍やウェブサイトを紹介する。


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土木学会誌では毎号、土木技術者はもとより多彩な方々の見解・見識を『論説・オピニオン』として掲載しています。
『論説・オピニオン』では、土木に関わる多様な考え・判断を紹介し、議論を重ねる契機とすることを目的に、社会に対する土木技術者の責務として、社会基盤整備のあり方・重要性、国際社会における我が国の貢献、地球環境・地域環境保全に対する土木技術者の役割、公共事業をめぐる社会問題など土木を取り巻く広範な問題をタイムリーに取り上げています。
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またAI音声による読み上げ配信もstand.fmで配信しています。
こちらもぜひ、ご一読・ご聴取ください。

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