ふくろう多門のビデオレター No.3
第3回は香港理工大学学長のTeng教授と対談したときのお話をお送りします。
また上田会長に直接、意見や質問ができる「多門に多聞&多問」を開設しています。 ぜひご意見、ご質問をお寄せください!
ふくろう多門のビデオレターでは、「土木グローバル化」をキーワードに、会長プロジェクトの活動、「ふくろう多門の土木対談」の内容紹介など、今後、月に2回の頻度で公開します。ぜひご視聴ください。
また上田会長に直接、意見や質問ができる「多門に多聞&多問」を開設しています。ぜひご意見、ご質問をお寄せください!
https://committees.jsce.or.jp/chair/node/59
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皆さんこんにちは。3回目のビデオレターをお送りします。先日、香港理工大学学長のTeng教授と対談を行いました。Teng教授は土木の構造分野の研究者でもあります。香港理工大学-The Hong Kong Polytechnic Universityは、世界の大学ランキングで常に高位にランクされる理系大学です。特に土木分野でのランクは高いことで知られています。
言い換えれば、グローバルに期待されている教育研究成果を出し続けている大学の一つであると言えましょう。教育という視点では、この中で中国本土以外の学生の受け入れに影響が出ているようですが、中国本土からの学生の受け入れは続いてるとのことです。中国の大学での勤務経験がある私としましても、優秀な中国本土の学生が香港の大学を目指すということを見てまいりました。
この流れはコロナ禍でも変わっていないようです。学生に授業の一環として、社会への貢献の実践を積極的に進めているというお話は、日本の大学でも学ぶべき点かと感じました。一方、研究という視点では、いわゆる科学技術の最先端分野に加えて、社会科学分野の協力も得て、
SDGsに関する高齢化社会等の人口問題、食糧危機に対応するプロジェクトを国際共同で実施しているとのことでした。さすがグローバル大学らしさを感じさせます。カーボンニュートラル、これは土木分野が大きく貢献できる、
あるいはしなくてはならない分野であると明言されました。土木学会としても、日本建築学会との協働する課題の一つとして、カーボンニュートラルを取り上げています。これをきっかけにさらに社会に見える形でカーボンニュートラルへの貢献をしていく必要があると示唆された気がいたしました。
最後にTeng先生に、日本の土木に対してどう見られているのかをお聞きしました。興味深い答えが返ってまいります。一つ目は、日本は最近、新設の大学、大型インフラプロジェクトが少なく、技術開発、研究成果、例えば建設材料の最先端研究・技術開発が弱いとの印象を持っているとのことでした。
次のポイントとして、日本が世界に誇れる強みは地震工学あるいは耐震工学であると述べられました。外から見た日本の土木として、貴重なご意見だと思います。ただし、今でも日本の土木工学、技術水準は高いというご認識で日本との連携の必要性は明言されました。
京都大学をはじめ、多くの研究組織と連携を続けているとのことでした。救いの一言でありました。この対談の様子は、その詳細は近日中にインターネット、土木学会のホームページ、facebook、note、ポッドキャストなどを通して公開しますので、ぜひご覧になってください。
土木学会インターネット上でもご紹介しましたように、会長へ直接意見、質問を送る仕組みを始めております。こちらもぜひご利用ください。今後もビデオレターでの情報発信をお楽しみにしてください。失礼いたします。
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