ふくろう多門のビデオレター No.4

第110代土木学会 上田 多門会長のビデオメッセージ「ふくろう多門のビデオレター No.4」を土木学会tvに公開しました。

第4回は、土木学会誌8月号に掲載された学会誌編集委員長からのインタビューから、会長プロジェクトと関係する内容を中心にお送りします。

■土木学会誌2022年8月号 新会長インタビュー
内向きだった目線を外へ開いて多様な声が聞こえる土木学会に
https://www.jsce.or.jp/journal/message/202208/index.shtml

ふくろう多門のビデオレターでは、「土木グローバル化」をキーワードに、会長プロジェクトの活動、「ふくろう多門の土木対談」の内容紹介など、今後、月に2回の頻度で公開致します。
ぜひご視聴ください。

上田会長に直接に意見や質問ができる「多門に多聞&多問」を開設しております。ぜひ皆さまからのご意見、ご質問をお寄せください!
https://committees.jsce.or.jp/chair/node/59

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皆さんこんにちは。土木学会会長 上田多聞です。本日は4回目のビデオレターをお送りします。土木学会誌の8月号に、毎年行われています土木学会誌編集委員長による会長インタビュー記事が掲載されています。お読みになられていない方のために、簡単に会長プロジェクトと関連のある内容をご紹介したいと思います。会長プロジェクトとして、日本の土木の技術、研究、人材の現状を正確に把握することを目指しています。

その背景にあったのが、私の海外経験です。40年前に米国に2年間滞在しました。その当時の日米間でのインフラの機能の水準の違いを肌で感じました。日本の代表的な空港以上の空港が米国各地にあるんです。そして今、中国に2年半滞在し、

日中間のインフラの目標の水準の違いを、40年以上前に日米間で感じたとき以上に感じているとても過言ではありません。4車線以上に充実した高速道路網、どこに行くにも使える充実した新幹線網といった具合です。

一方、研究の面でも日本は世界と比較して、既に地盤沈下が起こっています。土木分野は日本全体より地盤沈下が大きい可能性もあります。中国に滞在していますと、中国の豊富な研究費、研究者の研究成果を出すことへの意欲。その結果としての研究成果の質と量という点で、日本は追い越されたというのは私の素直な実感です。

会長プロジェクトを通して今後の日本の土木を担う、女性、外国人を含む若手人材が、この現状を正しく認識し、自分たちの将来を自身で開拓していただければと強く期待しているところです。さて、会長プロジェクトと連動して、学会誌編集委員会のコラボレーションも行われる予定です。

会長プロジェクトに関連した特集の企画だけでなく、グローバルに情報発信をするための学会誌のデジタル化、具体的にはHTML化などであります。また学会誌には随時、会長プロジェクトの活動報告を掲載していく予定で、常に7月号に、土木技術者の国際化実践小委員会の活動報告は掲載されています。

さらに、今年から始まった土木学会と日本建築学会との協働の一環として、両学会誌の共同企画を提案していく予定です。この共同企画を定期的に行っていくことも考えています。最後になりましたが、土木学会のインターネット上でも御紹介しましたように、会長へ直接意見質問を送る仕組みを始めております。

こちらもぜひご利用ください。今後もビデオレターでの情報発信をお楽しみに。どうもありがとうございました。

国内有数の工学系団体である土木学会は、「土木工学の進歩および土木事業の発達ならびに土木技術者の資質向上を図り、もって学術文化の進展と社会の発展に寄与する」ことを目指し、さまざまな活動を展開しています。 http://www.jsce.or.jp/