2021.06.09【Interview】コトニアガーデン新川崎 「かかわり」を「つながり」に変えたチーム文化
JR新川崎駅から西へ徒歩10分(または川崎鶴見臨港バス3分 北加瀬2丁目下車)ほどにある「コトニアガーデン新川崎(以下、コトニア)」は、川崎市幸区にある「商業施設」「賃貸住宅」「高齢者サービス施設」「認可保育園」の4つが一体となった施設。敷地内には地域に開かれたテラスや、広場などの広々とした「余白」があり、多世代間の自然な交流が生まれています。
地域との交流に大きく貢献しているのが、春と秋の「まちフェスタ」という施設独自の大型イベントや神輿、夏祭りなどの地元行事。これらのイベントはどのような思いで運営されているのでしょうか。イベント運営という形でコトニアと並走してきた、トビラ 伊早坂遥さんにお話を伺いました。
前編はこちらからご覧ください。
よき理解者、パートナー トビラとの出会い
伊早坂:トビラは設立してまだ2、3年の小さい会社で南武線の武蔵新城駅を拠点に活動しています。イベントの企画、施工運営や機材のリース、撮影、配信、デザイン、印刷など催し事全般の制作を行っている会社です。イベント以外では、武蔵新城駅と横浜の関内でブックカフェを運営しています。
菅井:トビラさんは、当社の社員かそれ以上にコトニアのことを大事に思い、携わってくれているんだなと感じたエピソードがあって。私も覚えきれていない、「まちフェスタ」でのオリジナルのダンスを完璧に踊られていて驚きました。きっちり事前練習をしてくださったそうで、そこまでやってくださる会社さんと出会えたのは、とても大きいことなんだなと思います。
コトニアガーデン新川崎から広がる地域の和
菅井:コトニアから広がった繋がりも多いですね。
熊野:私が聞いた中でGABUさんのお話はすごいと思っていて。
伊早坂:GABU!!すぐ側にある夢見ヶ崎動物公園をホームにした、非公認アイドル活動をされてる方々がいるんですが、よくイベントにご出演いただいているんです。それを見た小学生の女の子が次世代GABUになりたいと思ったのか「私たちが跡を継ぎます」と言ってきて。ここを中心にした繋がりがいいですよね。
他にも毎回イベントに来てくれて、顔も覚えている地域の子どもが居て、会うたびに少しずつ成長しているのを見ていると嬉しくなります。
施設運営担当者の情熱に応えたくなる
伊早坂:いろいろな施設の仕事をしていますが、コトニアには特別な思い入れがあります。関わってきた歴代スタッフもそうで、ここのイベントが一番楽しいと言います。
初めて一緒に「まちフェスタ」を開催した2018年の秋から、施設運営担当の皆さんがコトニアへの愛着や情熱を秘めているのを感じていました。そもそもやる側も愛着を持って楽しまなきゃ、地域の人も楽しさは分からないし、お互いに愛着を持てる場所になっていかないと思うんです。
もちろん仕事ではあるんですけれども、当社スタッフも、川崎で「人が輝き、場が生まれ、街が育つ」を理念に活動されていて毎回コトニアに協力してくださるNPOはたらくらすさんも、同じ思いです。楽しんで参加させてもらっています。
コロナ禍の「まちフェスタ」工夫して開催してみた気づき
伊早坂:これまでは教育委員会経由で学校から近隣の小学校に通う児童に向けてチラシを配って、集客を図っていました。でもこのご時世なので、2021年4月の「春のまちフェスタ」は告知期間も短く、告知範囲も狭く、開催も三週連続の分散開催という形に変えました。
出店数についても、これまではテナントさんにも店前の賑わい出しに協力していただいて、広場は全域を使うという形だったんです。今回はそれを4出店ほどに減らし、空間を広々使って開催していますね。
限定的な告知でしたが、たくさんの方が来場してくださって。やっぱり、人は集う場所を求めているんだなと感じます。
担当者が変わっても想いは繋がる
伊早坂:毎回「まちフェスタ」に、開業時に関わった方やもう担当を離れた方が来て、同窓会のような感じになるんですよ。今は積極的に呼べないですが、この間も開業当時のメンバーが立ち寄ってくださいました。通常であれば、「施設を作ったら終わり」、「担当から外れたら終わり」という関わり方が多い中で、とても珍しいですよね。
菅井:コトニアの歴代担当者で同窓会やりたいですね(笑)
熊野:過去に携わった方が、いまのコトニアを見て、感動されているというか。開業当時に思い描いていた空気ができているのを実感されて、また来てくださるんだろうなと思います。
取材編集/くらしづくり・まちづくり室
トビラ株式会社 取締役 伊早坂 遥
<コトニアガーデン新川崎のおすすめは?>
シンボルツリーであるシラカシの木です。シラカシの花言葉には勇気、力、長寿といったものがあります。 シラカシの木は丈夫で長持ちする木材になり、その頑丈さに因んで花言葉がつけられました。
季節ごとのイベントにあわせてディスプレイを施し、撮影スポットとしても人気なんですよ。コトニアの成長とともに、このシラカシの木も、みなさんの憩いの場として育って欲しいと思います。
株式会社ジェイアール東日本都市開発 神奈川支社開発管理一部 熊野 愛
2018年入社。大学では建築を学ぶ。イベント時にはカメラを持って周る、カメラ女子。入社して、初めてくらしづくりに関わったと実感したのが、新入社員研修時に手伝ったコトニアガーデン新川崎の「まちびらきイベント」。日々の暮らしの中でこのまちを好きと思える瞬間や場所をつくることが、くらしづくり・まちづくりへの第一歩と考え、日々携わっている。
<コトニアガーデン新川崎のおすすめは?>
まちに緑が溢れているところです。保育園の園児さんと高齢者施設の利用者さんで一緒に育てている花壇や、まちの皆さんと植えた菜園の野菜、季節ごとに咲かせる花や実は、多世代が集まるこの施設にぴったりの会話の種になっていると思います。
※菅井亜沙美さんは前編で紹介しています。
関連リンク
コトニアガーデン新川崎公式ホームページhttps://www.jrtk.jp/cotoniorgarden/shinkawasaki/
2018年秋のまちフェスタhttps://www.jrtk.jp/cotoniorgarden/shinkawasaki/info/?p=895
2021年春のまちフェスタ 3rd anniversary
https://www.jrtk.jp/cotoniorgarden/shinkawasaki/info/?p=3789
(この記事は当社webサイトから修正、再掲したものです)