
駅直結の利便性を暮らしに添える「ekism」ブランドへ
東京都西部の多摩エリアに位置し、緑豊かな自然環境と充実した教育環境により、子育て世代に人気がある国立市に、新たな複合賃貸住宅「ekism国立(エキスム国立)」(東京都国立市)を開発し、2024年4月7日(日)より開業・入居開始しました。本物件は、国立市、株式会社JR中央線コミュニティデザイン、JR東日本、当社の4者で連携した事業の中で、当社が開発を手掛けた全98戸の子育て支援賃貸住宅です。JR中央線国立駅「nonowa口改札」から徒歩1分の駅直結の立地となります。子育て世帯を中心に、様々な世代やワークスタイルに対応した新たな複合賃貸住宅「ekism国立」を担当したオフィス・住宅事業本部 乳井 孝憲さん、森田 聡一郎さん、木下 美希さんに、竣工に至る取り組みや経緯に関するお話を伺うとともに、新ブランド「ekism」をご紹介します。
駅に住む、だけではなく
“その人らしい暮らし”を

今回の「ekism」は新しいブランドということで、コンセプトや想いをお聞かせください。
乳井:「ekism」は、駅や駅ビルに隣接、または駅徒歩1分以内の駅直結の立地にあり、暮らしに便利な商業施設や公共施設を併設した複合賃貸住宅を総称する新たなブランドです。「ekism」は「駅(eki)」に住む(sm)の造語で、“駅直結立地に住む”ことの付加価値を「eki(駅)sm(住む)」という分かりやすいワードで表現しました。また、住機能に、暮らしに便利な機能(商業施設・公共施設など)を加えることで、駅を中心とした“その人らしい暮らし”(=ism・主義)を実現してほしいという想いが込められています。当社は、今後も「ekism」の積極的なブランド展開を考えています。
新しい働き方にも対応した
子育て応援マンション

「ekism国立」のターゲットと住宅の特徴を教えてください。
森田:メインターゲットはファミリー層です。それも、子育て世代や、結婚を控える若い世代です。国立市は街区も整備されていて、閑静な住宅街もあり、学園都市としても人気があります。子育てには向いているまちです。若い方々が子育てしやすい、住みやすいと思ってもらえるよう、実態がともなう開発を努めました。実際に、全98戸のうち、専有面積50㎡以上の2LDK・3LDK計48戸について、「東京こどもすくすく住宅」の設計認定を取得しています(※2025年認定取得予定)。具体例としては、壁や柱の面取りや手すりの設置、室内段差の解消といったことです。また、天井高約3.9mの開放的で心地よい空間とした共有ラウンジでは、多摩産材を使用したワークデスクも設置し、テレワーク等の新しい働き方に対応しています。
「ekism国立」としての
まちへの寄り添い方

竣工に至るまでで、工夫された点はありますか?
木下:国立市はまちづくりの方針がしっかりされていて、私が住宅事業に着任して間もなく担当したこともあり、特に環境や景観の法令等を満たすことが大変に感じました。また、実際に打合せ等で国立へ足を運ぶ中で、地域住民のまちへの愛着や、これまでに築き上げられたまちの文化を直に感じることで、いかにして「ekism国立」が国立ブランドに沿うことができるか、真剣に考えました。
たとえば、1階の共有ラウンジには、生の植裁を使用した壁面緑化を配置し、ラウンジ内はもちろんのこと、外から見える景観としても、緑豊かなまちに同化するよう工夫しました。工事中には、国立市、株式会社JR中央線コミュニティデザイン、JR東日本、当社の4社共同で仮囲いへの装飾、ワークショップを開催しました。殺風景な仮囲いを装飾し、景観の賑わいを醸成することはもちろんのこと、今後の駅前整備について地域住民の期待感づくりにつながったと思います。
これからも期待される
「ekism」ブランドへ

最後に、「ekism国立」を担当しての振り返りや、これからの「ekism」についてお話を聞かせてください。
森田:「ekism国立」はおかげさまで満室となりました。質の良さを追求して走り切れたのだと思います。
木下:今後、国立市の「子育ち・子育て応援施設」が一階に入居予定で、さらに子育て環境も良くなります。これからも行政や関係各所と連携をはかり、より暮らしやすいまちをつくっていきたいです。
乳井:「ekism」は当社ならではの開発です。駅に住むことの価値、その便利さを今後の展開でも形にしていくことで、駅の価値も付加されます。駅起点のまちづくりによって、より良いまちへと変える「ekism」ブランドにしていきたいですね。
・施設名称:ekism国立(エキスム国立)
・所 在:東京都国立市中一丁目1番地の47
・アクセス: JR中央線「国立駅」徒歩2分
取材編集/くらしづくり・まちづくり室

株式会社ジェイアール東日本都市開発
オフィス・住宅事業本部 開発管理部
乳井 孝憲(左側)
1995年JR東日本入社。JR東日本では主に郊外の大規模住宅地の宅地販売(某温泉付き住宅地、某新幹線駅前住宅地等)に従事していたが、その他、社内のシステム担当、駅構内店舗開発、駅ビル管理なども経験。2021年に当社出向となり、「ekism国立」の開発に携わる。今回、「ekism」ブランドの立ち上げにも寄与させて頂いたので、当社の新たな付加価値として、是非とも今後につなげていきたい。
森田 聡一郎(右側)
2021年入社。前職では収益不動産のマーケティング、開発、コンサルティング等を主な業務として従事。入社後は、「ekism国立」の開発や、各種新規開発計画の検討に携わる。心地の良さをモットーに、長く地域、入居者さまに愛される住宅の提供を目指している。
木下 美希(中央)
2019年入社。総武支社にて総武線高架下の店舗や駐車場の開発管理業務を経験し、2021年より現部署にて賃貸住宅の開発管理を担当。「ekism国立」の開発には基本設計フェーズより携わる。まちとの接点が取りづらい住宅分野において、どのような形でまちとの調和を図り、もっと住みたいと思ってもらえる仕掛けを作れるのか日々模索中。