【AI競馬トレンド解析Ex】【有料級】9割が知らない!?道悪でこそ買いのデータ
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前回の記事
村山:今回からのテーマは「前走」ですね!
奥野:そう。「前走」は奥が深いよ~。
村山:その前に、奥野さんの予想コラムで気になったので先に質問させてください。
奥野:いいよ。クレーム以外なら、なんでも聞きますよ。
村山:道悪の話が出たついでに。滅多に予想コラムを上げない奥野さんが、北九州記念の予想コラムを上げてらっしゃったので気になって読んでみました。
そこには今回のテーマである「前走」の事も書かれていて、その説明もされていました。でも気になったのはそれ以外の部分。
「重適性」と書かれた項目でした。
9番人気で2着のヨシノイースターと、16番人気で3着だったモズメイメイの重適性に印が入っていました…。ヨシノイースターはまだしも、モズメイメイは過去実績では走っていないのに…。なぜ?
奥野:細かい話をすると、蹄がどうとか、歩き方がどうとか、いろいろあるけど、それは主観的な要素を含んでしまうから、ちょっと置いておく。
ここでいう「重適性」は「適性が高い」というよりも「重だからこそ買ったほうが良いタイプ」としたほうが正しいかな。適性に妙味を加えての評価なので。
村山:相変わらずヤヤコシイお話で、文字数が増えそうなので、手短にお願いします。
奥野:(汗)。道悪に対して、今回のモズメイメイやヨシノイースターは、このオッズでこのデータがこんな感じで出てるということは評価していいよ…、というわけ。
村山:このデータというのは???
奥野:内緒にしてくれる? おそらくJRDB会員さんの9割は知らないんじゃないかなぁ。
村山:はよ教えろって! 僕もやることがたくさんあるので…。
奥野:わかったわかった(汗)道悪適性を導くファクターには、たとえば血統、調教における仕上げ、外厩、歩様などがあるけど、外厩に関しては村山君の方が詳しいからここでは割愛。特に注目しているファクターは「調教」かな。
村山:調教!?調教のデータで道悪が上手いかどうかが分かるんですか?
奥野:実際は本当に得意かどうかまでは分からない。そうじゃなくて、評価するのは”走れる状態かどうか”というところ。良馬場なら多少デキが悪くても誤魔化しが効く。特に短距離は。でも、道悪になると体力の消費が大きくなるから、きっちり仕上がってないと走り切れないわけ。
村山:なるほど。たしかにスピードよりも体力勝負って感じですもんね、道悪は。
奥野:そう。求められるのは「仕上げ」ってこと。
村山:あっ!仕上指数!?
奥野:そういうこと。他言すなよ!
村山:もちろんです!でも仕上指数が高い馬がいいってことですかね?
奥野:正確には「仕上指数変化」のほうかな。
村山:なるほど。「仕上指数変化」は前走時の仕上指数との比較ですね。
奥野:そう。評価が高い印(+、++)がついている馬は、デキが特に良くなってきていると評価できる。
村山:でも、それだけで評価するのはちょっと短絡的な気もしますけど…。
奥野:おっしゃるとおり。実は核はそれ以外のところにあります。
村山:そこを先に言わないとw
奥野:競馬予想、延いては馬券とは、当てればいいというものではないよね? 当てて、プラスで儲けなければいけない。そのためには、お得感があるかないかを測ることが一番重要になってくる。私がよく言う「バリューがあるかないか」が大事。
村山:・・・(ヤヤコシイねん、ほんまに)。はい。
奥野:では村山君。いまからGGAで次の条件で集計してみてください。
村山:分かりました。期間は2020年以降でやりますね。
奥野:これを見てどう思った?
村山:そうですねぇ、馬場が悪くなるほど、成績が悪くなっていますね。
奥野:そのとおり。よくできました!凄いですね~!
村山:いやいや。これは概ね予想できましたがね。
奥野:うん、競馬をよく知る人ならだいたい予想できただろうね。
村山:これが何か?
奥野:では次。これで集計してください。
村山:1番人気の指定を消して、仕上変化にすると。少々お待ちを。
・・・・
でました。どうぞ。
奥野:これを見てどう思う?
村山:えー、ほぼ横一線ってところでしょうか。勝率、連対率にあまり差がないですね。
奥野:そのとおり。はい、ということは?
村山:え?どういうこと??
奥野:1番人気は道悪で悪くなるのに、仕上指数変化が高い馬は、道悪でも変わらないか、少し良くなっているわけでしょ? ってことは、仕上指数変化が高い馬はお買い得ということ!
村山:はぁ…。たしかにそういう見方はしたことがなかったなぁ。
奥野:その中にモズメイメイのような人気薄もいるわけです。もっというと、さらに馬体重が増えている馬に絞り込むと成績も回収率もアップします。
村山:やってみます!
・・・
ほんとだ!目からうろこ。たしかにモズメイメイはプラス12kgでした。
奥野:基本的に馬体重は増えている方がいい。まぁそこまで掘るとやりすぎだけど、結果的に仕上げが良い馬は好走する可能性が高く、妙味もあるということになる。
村山:理解しました。
奥野:少し解説しておこう。
人気というのは、前走を含めて、近走の内容で評価される。好走している馬は当然人気するよね? でもこれ、走りやすい馬場でしっかりとパフォーマンスを発揮できたときに出た結果なので、道悪で同じパフォーマンスが発揮できるとは限らない。実際、先の1番人気の集計結果からも分かるように、好走率が落ちている。
村山:おっしゃるとおりです。
奥野:一方、仕上指数変化が大きい馬、すなわち”攻め強化されている馬”は、道悪のほうが成績が良くなっている。つまり、”人気しにくい馬”も好走しているということ。
村山:1番人気など人気馬は成績が悪化し、攻め強化された馬は成績が良化。なるほど、必然的に馬券妙味がでますね。
奥野:そういうこと。本来、妙味というのは、人気馬が飛ぶときに出るものであって、なんとなく単勝10倍つきそうだからとか、単に集計して回収率が100%を超えるものに対して使うべきではない。あと、それにどれだけの再現性があるかもポイントかな。
村山:北九州記念の同日に行われた芝レースでは、8Rのソノママソノママも仕上指数変化が++かつ馬体増で2着(6番人気)、あと、2Rのエルプロフェッサーも仕上指数変化が+1着(5番人気)…。
村山:ちょっと待って!今年の6月2日の京都最終、エグいなこれ! 1着から3着がすべて+で、1着が単勝26.5倍、2着が単勝24.2倍、3着が単勝165倍の人気薄たちで、3連単430万馬券やんか!!😳
村山:仕上指数や仕上指数変化は、JRDBオリジナルのデータで分析ロジックは一定だから、間違いなく再現性の高いファクターですよね。使えますねこれ!!
奥野:でしょ! だから私は芝の道悪予想が大好きなんです。
奥野:ちなみに、仕上指数変化が「ー(マイナス)」の馬は、どんなときも好走率は下がるのでそこも押さえておいたほうが良いよ。
村山:(クリック、クリック)
奥野:ちょっと待て! 君、いま、お気に入り登録したやろ!!
村山:GGAにその機能がついてて、「保存しますか?」って聞かれるんだから、仕方なく…。
奥野:そうやって良いネタを「お気に入りデータ」という形で保存しておくと、馬券の構成が楽になっていいよね。競馬予想は難しくないほうがいい。
村山:我々としては、これがないと競馬予想できませんしね。
奥野:「前走分析」もこのGGAを使ってしっかりとやっていこう!
つづく