JRDB馬具図鑑~ブリンカー~
photo by Rumi Enokida
橋浜保子です。
ハミの説明が終わりましたので、今日からその他の馬具を紹介していきます。
ブリンカー
馬具表記「ブ」
特徴:目の周りに装着する、カップ状の馬装具です。
素材は合成ゴムや、プラスチック。視界の一部を狭めることで、怖がりな馬を走らせることに集中させる効果があります。
気性や癖、枠順などにより、ブリンカーのカップの深さを調節します。
また、口向き等の関係で片側にヨレる馬は、片方だけブリンカーを装着することもあります。
ブリンカーは、JRAの競馬で唯一、装着することが発表される馬具です。
2019年の大阪杯を優勝したアルアインはブリンカーを着用していました。
2019年厩舎別ブリンカー使用率ランキング
2019年の厩舎別ブリンカー使用率では、伊藤圭三厩舎が2位を10ポイント弱引き離して1位でした。ブリンカー着用レース138戦中127戦がダート戦で、8勝を挙げています。
(データは2019年1/5~12/28の期間で出走回数10回以上が対象)
2019年厩舎別ブリンカー着用時勝率ランキング
2019年出走全レース成績と比較した際に、各項目におけるブリンカー着用時成績が(勝率等)上回る場合は背景色を赤にしています。
勝率ランキング11位の中川公成厩舎は、単勝回収率が500%超えと好成績。最高配当抜き単勝回収率も200%超えとなっています。
(データは2019年1/5~12/28の期間が対象)
2019年騎手別ブリンカー着用時勝率ランキング
厩舎別ランキングと同様に、出走全レース成績と比較した際に、各項目におけるブリンカー着用時成績が(勝率等)上回る場合は背景色を赤にしています。
外国人騎手の好成績が目立ちますが、C.ルメール騎手は全レース成績比較すると少し成績が下がります。
(データは2019年1/5~12/28の期間で出走回数5回以上が対象)
ブリンカー着用時の比較(初装着or再装着or継続装着)
同条件の人気別成績(1~5番人気と6番人気以降)
母数の差はありますが、「再装着」が狙い目です。6番人気以降の場合も複勝回収率が90%超え。人気薄でも気にかけたいところです。
(データは2017年1/5~2019年12/28の期間が対象)
ブリンカー装着過程別成績
ブリンカー着用レースのみならず、ブリンカーを外した際の成績にも注意が必要です。
前々走ブリンカー装着⇒前走ブリンカーなし⇒今走ブリンカーなし
このパターンは単勝回収率100%超えと好成績を残しています。
(データは2017年1/5~2019年12/28の期間が対象)
ブリンカー着用時芝・ダート枠番別成績
(データは2017年1/5~201912/28の期間が対象)
テン指数順位×枠番×ブリンカー着用
怖がりな馬が着用することが多いという特徴上、ダッシュ力が足らず揉まれてしまった場合、力を発揮できないことがあります。
ブリンカー着用時のテン指数順位×枠番別成績をみてみるとその傾向がわかります。芝の場合、テン指数6位以降の馬で真ん中目の(4~6)枠の場合、勝率が他と比較すると下がっていることがわかります。
「ブリンカー装着の有無」に、テン指数や枠番のような他の要素を組み合わせることで、「狙い目」か否かがわかります。
(データは2017年1/5~2019年12/28の期間が対象)
JRDBの新聞で過去走の馬具を確認する方法
各種新聞(下の画像は「新パドック新聞」です)