馬房数の1.68倍!宮田厩舎の2019年産登録数に注目【厩舎topic 2022年1月-2】

【一口馬主向け】調教師(厩舎)分析のご愛顧、誠にありがとうございます。おかげさまで多くのみなさまに読んでいただいております。有料記事も続々購入いただき読んでいただいています。ありがとうございます。(無料記事を読んでいただくだけでも記事作成した甲斐を感じるので嬉しいです。ありがとうございます。)

「厩舎topic」と題して週末のJRA開催を厩舎にフォーカスして振り返りをしていきたいと思います。よろしくお願いします。

では、いつも通りで注目したレースから見ていきます。

1/30(日)東京 セントポーリア賞(3歳1勝C、芝千八)優勝ドゥラドーレス(宮田敬介厩舎)
(優勝馬の関係者のみなさま、今回の優勝おめでとうございます!)


宮田厩舎のドゥラドーレスがセントポーリア賞を快勝しました。宮田厩舎は2年連続でのセントポーリア賞優勝です。

2年連続でのセントポーリア賞優勝ということで、昨年(2021年)の優勝馬グレートマジシャンと、今年(2022年)の優勝馬ドゥラドーレスのローテーション比較をすると以下のようになります。

グレートマジシャン(2018年産、2020年~2021年)
初戦:11月1日 東京(芝千八)新馬戦1着
2戦目:1月31日 東京(芝千八)セントポーリア賞1着
3戦目:3月27日 阪神(芝千八)毎日杯2着
4戦目:5月30日 東京(芝二四)ダービー4着
ドゥラドーレス(2019年産、2021年~2022年)
初戦:11月7日 東京(芝千八)新馬戦1着
2戦目:1月30日 東京(芝千八)セントポーリア賞1着
3戦目:??
4戦目:??

ドゥラドーレスのレース後、サンスポ記事によると宮田師が「次走は未定ですが、もう一戦使ってダービーを目指したい器ですね」と仰っていたようですし、昨年のグレートマジシャン路線を踏襲してダービーを目指すのか?それとも別経由でダービーを目指すのか?このあたりのドゥラドーレスのローテーションにも引き続き注目していきたいです。
https://race.sanspo.com/keiba/news/20220131/pog22013104490001-n1.html

少し前段の話題が長くなりましたが、今回は宮田敬介厩舎を取り上げたいと思います。ちなみに、宮田厩舎の記事は反響が大きいこともあって過去の記事も多く読んでいただいています。(古い順に過去記事のリンクです。)

さて、今回の本題に入っていきましょう。
今回は、これまでに取り上げてきた視点とは異なる角度から最新の宮田厩舎を見ていきたいと思います。(もちろん、一口馬主目線での話題です。)

題して「馬房数の1.68倍!宮田厩舎の2019年産登録数に注目」です。

宮田厩舎の3歳馬(2019年産)登録数に注目してみました。
もう少し突っ込んだ言い方をしますと、宮田厩舎が数多い3歳所属馬をどのようにマネジメントしていくのかに筆者は注目しています


まず、状況の説明からです。
JRAホームページ内の宮田厩舎ページを確認しますと、2022年1月31日付で3歳馬(2019年産)が27頭登録されています。これに対して、宮田厩舎の現在の馬房数が16馬房です。

整理しますと以下の現況となっています。

宮田厩舎(2022年1月31日付)
3歳馬(2019年産):27頭
馬房数:16馬房


筆者は、各厩舎がどれくらい(何頭くらいの)新しい世代を仕入れているかを毎年計測していまして、厩舎間の参考比較をするために「新世代登録数(今年だと2019年産登録数)÷馬房数」の計算式で比較を行っております。

その計算式を今回の宮田厩舎に当て嵌めてみますと、
(2019年産)27頭÷16馬房=1.68倍
となります。

同様の計算を、現在稼働している全厩舎(約190厩舎)に対し1月初め(2020年)に行っております。

その計算上ですが、宮田厩舎(1.68倍)は全厩舎のなかでトップの数値を記録しています。
言い換えますと、宮田厩舎の2019年産登録数は馬房数に対してかなり多い頭数が登録(預託)されているということです。

少し補足しますと、宮田厩舎は2020年開業で現時点での古馬(4歳以上)登録数がそもそも多くはないことから、空いている登録枠をフル活用して2019年産世代を多めに仕入れて登録をされているのだと推測できます。
登録枠を空白で置いておくのは厩舎経営観点ではよいことではないと思いますし、当然と言えば当然の経営戦略とも言えると思います。

とはいえ、古馬との馬房調整を行いつつ3歳馬(2019年産)を勝ち上がりに導き、さらにクラシックを目指していくのはなかなか難易度高いチャレンジなのではないかとも思います。

その宮田厩舎2019年産27頭の生産牧場内訳が以下です。

宮田厩舎2019年産27頭の内訳
ノーザンF:17頭
レイクヴィラF:1頭
社台F:1頭
追分F:1頭
千代田牧場:1頭
パカパカF:1頭
上記以外:5頭

ノーザンF生産馬の預託が多いことは知られているところだと思いますが、改めて数字を並べてみるとノーザンF生産馬が圧倒的多数という状況にあります。
ノーザンF生産馬の預託が多いということは、預託馬の得意カテゴリー(主に芝中距離)も重複する可能性も高いと思います。重複するということは番組選択でのマネジメントも重要な要素になってくると思いますし、このあたりを宮田厩舎がどのように差配していくのか興味を持って見ていきたいです。(もちろん、ノーザンF側の意向も入ってくると思います。)

ちなみに、2022年1月30日終了時点での宮田厩舎3歳馬の勝ち上がり状況が以下です。

宮田厩舎の3歳馬(2019年産)全27頭
勝ち上がり:6頭(冒頭のドゥラドーレスなど6頭)
未勝利:16頭
新馬(未デビュー):5頭

さきほど「難易度高いチャレンジ」と表現をしましたが、現在の16馬房ですでに6頭の勝ち上がりを実現できていることは冷静に考えれば素晴らしい成績と言えますし、来る3月の馬房数改定で馬房数増加となれば(3月以降の)馬房調整は格段にスムーズになることも期待できると思います。ドゥラドーレスやフォラブリューテに続く宮田厩舎3歳勢から新勢力が出現するかにも注目でしょう。


今回はここまでです。最後まで読んでくださりありがとうございました!
良い調教師(厩舎)とのご縁、みなさまの愛馬の成績向上、次世代産駒での良縁があることを願っています!

筆者Twitterアカウントはこちら
https://twitter.com/wineotto

筆者の出資馬の話題などはブログで書いています。
http://winesyoshinnsya.blog.fc2.com/

また他の記事も同様のクオリティで提供しております。他の記事で興味があるものがございましたら読んでくださると幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?