一口馬主の成績をアップさせる方法(勝ち上がり率と在庫ビジネス)

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今回も一口馬主の成績をアップさせるための、「厩舎アーニング・インデックス」の具体的な活用方法記事になります。よろしくお願いします。厩舎アーニング・インデックスは様々な活用方法があると思いますが、今回も筆者なりの活用方法をお伝えしたいと思います。

では本題に進んでいきましょう。今回は「出資馬の勝ち上がり率を上げるために」という部分にフォーカスしていこうと思います。

「厩舎アーニング・インデックス」を活用して、どうやって出資馬の勝ち上がり率を上げていくことにつなげていくか?ということです。

出資馬の勝ち上がり率を上げるために筆者が「厩舎アーニング・インデックス」でまず注目する指標は「⑤仕入れEI」になります。「厩舎アーニング・インデックス」のなかには「⑥残存率EI」という勝ち上がり率の近似値になる指標もあるのですが、筆者はまず「⑤仕入れEI」に注目しています。これが実は重要だと考えています。

この⑤仕入れEIはざっくり表現をすると、新馬の仕入れ数が多いのか少ないのかを表したものになります。(厳密には、2歳世代の年末時点での登録数を、馬房数で割った数値になります。2歳世代の仕入れが多いのか少ないのかを見ていくための数値になります。)

筆者の場合、具体的には、この⑤仕入れEIの指数が低めの厩舎をまず探していきます。⑤仕入れEI指数が低いということは、新馬の仕入れ数が少ないことになります。

少し話を変えて一般的な在庫ビジネスの事例で考えてみましょう。一般的な在庫ビジネスの場合、在庫が捌けたら(この場合、売り抜けるという意味になります)次の仕入れをして補充するという流れが一般的だと思います。
しかし、JRAの多くの厩舎は在庫が捌けた場合(この場合は未勝利引退で在庫が抜けてしまうという意味)であっても簡単に在庫補充ができず、次年度の新馬仕入れまで待つ必要があります。つまりJRAの厩舎経営者の経営戦略としては「(登録枠の許す限りの)最大数の仕入れを行う」ことがもっともポピュラーな経営戦略になるのではないかと推測しています。(もちろん、仕入れを増やすためには営業強化などの別な工数負担は必要になりますが)

このような在庫ビジネス的観点から⑤仕入れEIを見て、意図的に⑤仕入れEIを抑えている(であろう)厩舎を探すイメージです。意図的に⑤仕入れEIを低く抑えているということは通常の経営戦略の逆を行くことになります。

具体的な厩舎事例で見てみますと堀厩舎あたりが該当してきます。堀厩舎分析レポートは無料公開していますのでそのままリンクを貼ります。

堀厩舎の「⑤仕入れEI」「⑥残存率EI」を見てみると以下になります。
2017年「仕入れEI:0.88」「残存率EI:2.11」
2018年「仕入れEI:0.78」「残存率EI:2.41」

改めて堀厩舎の指数を見てみると、しっかり残存させる(この場合は未勝利で在庫から抜けることがかなり少ない)ことができるので、意図的に仕入れ数を抑えているように指数からは読み取ることができます。(堀師から直接聞いたわけではないので、あくまで指数からの推測です。)

堀厩舎の事例のように、
<仕入れが少なく、一方で残存率は高い>
という厩舎アーニング・インデックスの傾向を示す厩舎は勝ち上がり期待値は言うまでもなく高いでしょう。
(堀厩舎の場合、そもそもの募集馬価格が高いとか、人気になりすぎてて出資できるかわからない、など別な検討材料はありますがここまで見てきたように勝ち上がり期待値はかなり高いと思います。)

今回は堀厩舎という指数が顕著な事例を取り上げていますが、他にも同様に勝ち上がり期待値の高い厩舎はあります。数値化・定量化することのメリットは、こうして客観的に比較できることでしょう。

「厩舎アーニング・インデックス」を上手に活用して、ぜひみなさまの一口馬主ライフをさらに向上していってほしいと思っています。逆に別な活用方法があれば教えていただきたいです。

良い調教師(厩舎)とのご縁、みなさまの愛馬の成績向上、次世代産駒での良縁があることを願っています!

当noteで不明点ありましたら直接のご連絡をお待ちしております。今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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