
2022安田記念ポスター
第72回安田記念2022のポスター画像です
一緒にサインを読み解きましょう

今回のサインは「安田記念」という題字に使われている文字です。
まず最初に申し上げたいのは
文字のデザインは自由
ということです。
広告に限らずデザイン・装飾を伴う文字の基本です。
したがって「ここがおかしい」「この部分が不自然」というのは本来ナンセンスです。
しかしサイン解読においてはその限りではありません。
特徴的な装飾を施し「目立たせる」ことで「そこにサインがある」とJRAは我々に知らせるからです。
今回の安田記念ポスター題字には
違和感
を生じさせる仕掛けがしてあります。

明朝体ぽい字体ですね。
(“ぽい”であって、明朝体そのものではない)
そう
明朝体をイメージさせるデザイン
ここがポイントなのです。
【明朝体】
漢字や仮名に使われる装飾的な書体で、止め、跳ね、払いが表現されたデザインが特徴。
とめ
はね
はらい
これらが重要になるのが明朝体の特徴。
いわゆる「書道」に通じる書体ですね。
明朝体=明王朝の書体という意味であり、中国の宋の時代に原型ができ、明の時代に完成したものですから、それも当然でしょう。
書道に日頃親しんでいる人、あるいは手書きで文字を書くことの多い人には、私が何を言いたいのか既にお分かりになっていることでしょう。

そうです。
四画目の「はらい」です。
ここは、はらいません。
「く」のようにみえる部分は、二画ではなく一画です。
上から左斜め下に反り気味に筆を運び(一瞬止めて)転折、右斜め下に降ろしてとめます。

こんな感じです。
転折部の強調がありますが「はらい」ではないことが分りますね。
繰り返しますが、デザインは自由です。
したがって、一画で書くところを二画にしても何の問題ありません。
何ならここに○や▲あるいは☆を書いたっていい。
ですが人間の脳は違和感を覚えてしまいます。
明朝体をイメージさせるデザインだからです。
無意識のうちに「ここは払わない」と思ってしまうのです。
さらにいえば、続く「とめ」の強調が「はらい」を目立たせるのに一役買っています。
ここで疑問が湧いてきました。
今まではどうだったのか?
気になりますね。
過去のポスターと比較してみましょう。

明朝体ぽいデザインが使われていないので比較になりませんでした。
ただ装飾という点では2019年のポスターがいい例になりそうです。

上記のようなデザインなら違和感はありませんね。
「装飾された文字だな」と思うだけです。
これではっきりしました。
明朝体イメージの文字を使っているのは「はらい」に目を向けさせるため
もちろん、感じ方は人によってさまざまです。
漢字の書き順や画数など気にしない人は何も感じないでしょう。
デザイン関係の仕事をしている人も「単なるデザイン」としかみないでしょうから、やはり自然に受け入れるでしょう。
ですが、そういう立場にない私のような一般人の目には「不自然さ」が目についてしまいます。
そういう仕掛けなのです。
目を惹くポイントにサインあり
「はらい」=安田記念のサイン
具体的にはどう考えればいいのでしょうか?
こういうときは実際に比べてみるのがいちばんです。

みなさんにはどう見えましたか?
私にはJRAのメッセージがはっきりと分りました。
ここが2002安田記念ポスターのサインの解読キーです。
ここから先は「安田記念サイン攻略1」でお話しします。
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