2023エリザベス女王杯ポスター
第48回エリザベス女王杯ポスターのサインを解読します
9戦連続で馬券圏内に2頭以上を送り込むG1ポスター解読。
G1にのみ用意されるJRAサイン読みの主軸といえます。
今週のエリザベス女王杯でもサイン発動の継続に期待します。
珍しいことが起きています。
「初めてのこと」や「珍しいこと」はそれだけでサインの可能性があります。
今回のポスターはこれです。
ゼッケンの馬名文字
GERALDINA
カタカナではなくアルファベット表記になっていますね。
これはとても珍しいことなのです。
ゼッケンにアルファベットが使用されるには条件があるからです。
外国馬の出走があった場合
外国馬の出走がなければアルファベットは使用されません。
ジャパンカップだけが例外で「外国馬出走の有無に関わらずアルファベット表記する」ことになっています。
これだけならまだいいのですが「ポスター写真に文字が写っている」ということになるとハードルがかなり高くなります。
コースの回りが関係してくるからです。
ゼッケンの右側 = カタカナ表記
ゼッケンの左側 = アルファベット表記
左回りコース(東京・中京)のG1では、ゼッケンの左側を撮ることが困難です。
実際のポスターを見ていただくと話が早いでしょう。
昨年~2007年のジャパンカップポスター(16枚)ご覧ください。
※2007年秋より前のポスター画像が手元にないのでこれが限界です
※馬が写っていないものがありますが、すべて正規G1ポスターです
アルファベット表記がみえるポスターは1枚もありません。
「実際にはすべての馬の左側にアルファベットがあるのにポスターには写っていない」ということです。
「じゃあどういうポスターならゼッケンにアルファベットが登場するんだ?」
お答えしましょう。
右回りG1に外国馬が出走した翌年のポスター
です。
レース数を数えてみました。
23戦
2007年秋から現在までに行われたG1レースから「外国馬が出走したレース」を抽出し「左回り」「ジャンプG1(ポスターが作成されない)」を除外した数です。
「翌年掲出された23枚がそうなのだな?」
違います。
ゼッケンが見切れていたり、そもそもポスターが作成されなかった年があったり、馬名表記のルール変更などがあったため「レース数=アルファベットの数」になっていないのです。
では該当するポスターは何枚なのか?
5枚
16年の間に掲出された正規G1ポスターの中で「ゼッケンに記されたアルファベット馬名が読める」という条件を充たすものは5枚しか存在しません。
(今回のものを含めて6枚)
2019スプリンターズS【FINE NEEDLE】
2019宝塚記念【MIKKI ROCKET】
2018スプリンターズS【RED FALX】
2015天皇賞春【FENOMENO】
2014チャンピオンズC【BELSHAZZAR】
とても少ないですね。
もしここに統一されたルールが存在するならば、今回も狙えるはずです。
検証します。
2019スプリンターズS
(ポスターは前年優勝馬FINE NEEDLE)
↓
優勝馬 タワーオブロンドン
騎手【C.ルメール】
2019宝塚記念
(ポスターは前年優勝馬MIKKI ROCKET)
↓
優勝馬 リスグラシュー
騎手【C.レーン】
2018スプリンターズS
(ポスターは前年優勝馬RED FALX)
↓
優勝馬 ファインニードル
馬主【ゴドルフィン】
ルメール
レーン
ゴドルフィン
とても分かり易いですね。
外国人ジョッキー
外国人オーナー
至ってシンプルです。
「アルファベットだから外国人」ということです。
ルールの存在が確認されました。
2015年以前は様相が一転します。
登場したルールは「外国」ではなく「日本」です。
2015天皇賞春
(ポスターは前年優勝馬FENOMENO)
↓
優勝馬 ゴールドシップ
牝系【日本在来牝系】
2014チャンピオンズC
(ポスターは前年優勝馬BELSHAZZAR)
↓
2着 ナムラビクター(8人気)
牝系【日本在来牝系】
日本在来牝系
競走馬における「日本在来牝系」とは、牝系(ボトムライン)が「日本馬によって長年重ねられている」ものをいいます。
(「何代」「何年」というような明確な定義はありません)
(本来の意味での日本在来種という意味ではありません)
JRAに所属するサラブレッドの多くは、牝系を1~3代遡っただけでアルファベット表記になります。
海外の馬ということです。
5代を超えて日本産馬の血を重ねている馬はかなりの少数派といえます。
ことにG1を勝ち負けするレベルの馬となると本当にごく少数です。
重賞で幅を利かせる社台グループをはじめ有力生産牧場が積極的に海外の優秀な牝馬を購入してきたので、そのような現象がおきるのです。
(今後はどうなるか分かりません。内国産馬の質が向上したことや円が弱くなり続けている現状があるからです)
ためしに今年度行われたG1レース17戦の馬券圏内馬51頭を調べたところ、5代を超えて(6代以上)日本馬が配合された牝系の馬はディープボンド1頭だけでした。
(8代母がイギリスからの輸入牝馬)
つまり
JRAのG1で勝ち負けする馬に占める在来牝系馬は少数
ということです。
ではゴールドシップとナムラビクターの牝系をご覧ください。
ゴールドシップ
母 ポイントフラッグ(日本産)
母母 パストラリズム(日本産)
母母母 トクノエイティー(日本産)
母母母母 アイアンルビー(日本産)
母母母母母 風鈴(日本産)
母母母母母母 梅城(日本産)
母母母母母母母 月城(日本産)
母母母母母母母母 星旗(アメリカ産/1924年生まれ)
8代母を海外から輸入したのが約100年前。
それ以来日本で脈々と受継がれてきた血統というわけです。
ナムラビクター
母 ナムラシゲコ(日本産)
母母 ケイジョイナー(日本産)
母母母 ヒゼンガール(日本産)
母母母母 ホースメンケイ(日本産)
母母母母母 ケイザクラ(日本産)
母母母母母母 ミスケイコ(日本産)
母母母母母母母 ミネノタケ(日本産)
母母母母母母母母 鵬翼(日本産)
母母母母母母母母母 フォーラン(日本産)
母母母母母母母母母母 デヤレスト(日本産)
母母母母母母母母母母母 第5アストニシメント(日本産)
母母母母母母母母母母母母 アストニシメント(イギリス産/1902年生まれ)
こちらはさらに古く約120年前です。
やはりルールが存在していました。
ですが「アルファベット」≒「外国人」とは真逆のルールです。
これはいったいどういうことなのでしょうか?
謎を解く前に言及しておかなければならないことがあります。
「2014チャンピオンズC」で示されたのは優勝馬ではなく2着馬だったということです。
(優勝馬ホッコータルマエは2代母がアメリカ産)
これについては以下のように判断しています。
8人気という伏兵での馬券圏内確保をサインで示した
あるいは
ダートG1はこのサインから除外されている
です。
どちらであったとしても、今回のエリザベス女王杯は芝のG1であり、サイン攻略記事で指名するのは「馬券圏内確保馬」ですから問題ありません。
一旦まとめます。
アルファベット馬名表記は僅か5枚
↓
外国人というルール
+
在来牝系というルール
片や「非日本的」
片や「日本的」
統一されているようにはみえません。
むしろ真逆です。
ですが……
共通点がありました。
少数派(マイノリティ)
という点です。
一見すると相反する属性ですが「少数派」という点で一致しているのです。
「アルファベット表記のゼッケンをみせる」というマイナーなポスターをもって「マイナー属性馬を狙え」という「ベタなサイン」が出ていたわけです。
そうなると、今回のエリザベス女王杯で発動するのが「どちらなのか?」という点が問題になってきます。
・外国人
・在来牝系
実は見分けることができます。
サイン発動済みの5戦それぞれの出馬表に「サイン宣言」が隠してあったからです。
出馬表の最内・大外に連なる文字を使ってJRAがサイン宣言することはご存じですね?
ひとつづつ確認していきましょう。
2019スプリンターズS
1番【A】res Barows
2番 Dano【n】 Smash
3番 Seiun Kos【ei】
4番【Lina】te
↓
同じ文字は重ねることができる
↓
【alien】=【外国人】
↓
優勝 タワーオブロンドン
騎手【C.ルメール】
「少数派」の中でも「外国人ジョッキー」を指し示していたわけです。
※「外国人を指すのにエイリアンは不適当」とかいう話はサイン解読に関係ないので問題視しません
2019宝塚記念
1番 Kisek【i】
2番 Rey d【e】 Oro
3番【E】tario
4番【Al Ain】
↓
同じ文字は重ねることができる
↓
【alien】
↓
優勝 リスグラシュー
騎手【C.レーン】
前述のスプリンターズSと同じシステムです。
2018スプリンターズS(16頭立)
16番【Re】d 【F】alx
1番【R】h【ein】 Spirit
2番 Hiruno Devar【o】
3番 【On】ce in a Moo【n】
4番【Snow】 Dra【gon】
↓
同じ文字は重ねることができる
↓
【foreign owners】=【外国の馬主たち】
「foreign」には「(場所が)外国」「在外の」という意味に使われることがある単語です。
この年のスプリンターズSには2人の外国在住馬主が合計で3頭の馬を出走させていました。
ファインニードル【ゴドルフィン】
ティーハーフ【ゴドルフィン】
ラッキーバブルズ【ラッキーシンジケート】
↓
優勝 ファインニードル
「少数派」のうち「外国馬主」の馬を指し示したということです。
2015天皇賞春(17頭立)
16番 Win Vari【ation】
17番【A】d【mire】 Deu【s】
1番【G】old Ship
↓
【minorite】=【少数派】
【sang】=【血統】
↓
優勝 ゴールドシップ
【日本在来牝系】
英語ではなくフランス語です。
「少数派血統」を指し示していたのです。
2014チャンピオンズC(16頭立)
12番【Rom】an 【L】egen【d】
13番 Kazenok【o】
14番 Copano Ricke【y】
15番 Incanta【tion】
16番 Danon Come 【On】
1番【I】mperative
2番【B】est Warr【ior】
↓
【minority】=【少数派】
【blood】=【血統】
↓
2着 ナムラビクター(8人気)
【日本在来牝系】
こちらは英語。
「少数派血統」の指示です。
単に「少数派」というだけでなく、馬券になる「属性」が示されていたことを確認しました。
では今回の出馬表をみてみましょう……
といいたいところですが、まだ発表されていません。
(現在、エリザベス女王杯週の火曜日。枠順確定は金曜日)
ですが問題はありません。
枠順確定を待つ必要がないからです。
最近のトレンドは「出走馬登録表(特別登録)」なのです。
ポスター解読の主流としてずっと機能し続けています。
「出走馬登録表」とは、G1の2週前に確定公開される「当該レースに出走登録した馬を五十音順(基本)に並べたもの」です。
出馬表(枠順)と同じく「登録表の先頭や末尾から連なる文字列」にサインが仕込まれます。
【エリザベス女王杯出走馬登録表】(15頭)
12頭目 Maria 【Elena】
13頭目【Lila】c
14頭目 Rouge Ev【eil】
15頭目 Roselit【e】
↓
同じ文字は重ねることができる
↓
【alien】
外国人ですね。
騎手なのか?
馬主なのか?
【エリザベス女王杯出走馬登録表】(15頭)
9頭目 Harp『er』
10頭目 Big 『Ri』bbon
11頭目 Bre『de』 Weg
12頭目 Maria 【Elena】
13頭目【Lila】c
14頭目 Rouge Ev【eil】
15頭目 Roselit【e】
↓
【外国人】
『rider』=『騎手』
外国人騎手です。
おっと、もうひとつありました。
【エリザベス女王杯出走馬登録表】(15頭)
9頭目 Harp『er』
10頭目 Big Ribb『on』
11頭目 Brede 『W』eg
12頭目 Maria 【Elena】
13頭目【Lila】c
14頭目 Rouge Ev【eil】
15頭目 Roselit【e】
↓
【外国人】
『owner』=『馬主』
外国人オーナーです。
決まりました。
今回のエリザベス女王杯で狙うべきは
外国人騎手
&
外国人馬主
です。
【エリザベス女王杯】
サリエラ【T.マーカンド】
ジェラルディーナ【R.ムーア】
ディヴィーナ【M.デムーロ】
ブレイディヴェーグ【C.ルメール】
アートハウス【馬主:モハメド殿下 ハファド殿下】
以上5頭が指名馬です。
なのですが……
面白くありませんね。
解読そのものに面白い部分がありませんでした。
しかも指名馬がアートハウス以外すべて人気馬(想定1・3・4・5人気)になってしまいました。
仕方がないので「ここから先の解読を(少しだけ)面白いもの」にします。
「ここから先って、もう指名馬は出揃っているのでは?」
そのとおりです。
今回の指名馬は5頭です。
次の記事で、5頭に序列をつけます。
序列の根拠はポスター内で既に示されています。
そこをお見せすることで少しは「なるほど!」と思っていただければと考えています。
次回の「エリザベス女王杯2023サイン攻略1」ですべてをお話しします。
ここまでがポスター解読の「第一部」です。
続きである「第二部」は枠順確定後に「エリザベス女王杯2023サイン攻略1」として別掲します。
サインの全貌は第二部で明らかにします!
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お待たせしました。
第二部「エリザベス女王杯サイン攻略1」をUPしました。
ぜひお読みください。
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