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プロゲーマーになりたい若手は、やりたいことを明確にしろ

はじめに

今日は僕がプロになるために頑張ったことを若い子に向けて書こうと思ったんですけれども、伝えたいことが多くて、僕一人だったら何もまとまりませんでした。

書いているとだんだん色々と嫌なことを思い出して、ストレス解消に攻めたことを書き始めそうなので、ストVのときから仲が良いカミヅキさん(@CAMDUKI3)にインタビュー形式でまとめてもらいました。



やりたいことが不明確なやつに企業は金を出さない


――僕の中でJr.プロといえば「小賢しいことを考えるのが好きなのに、ザンギで大雑把なことをやる変なヤツ」というイメージなんですけれども、プロのなりかたの話なんて本当に出来るんですか?

Jr.
大丈夫です。自信あります。

――じゃあ、まず何から話したいですか?

Jr.
最初に、自分の失敗談から話そうと思うんですけれども、僕昔めっちゃ傲慢だったんですよ。
どれぐらい傲慢だったかというと、「プロライセンスも取ったし、ザンギで結果出せてきたから、遠征費と生活費を出してくれる物言わぬスポンサーいないかな?」みたいな感じでスポンサー探してたんです。

――ヤバいですね。

Jr.
本当に。社会舐め腐り人間ですよ。
しかも結果が出せてきたとか言っても、そんなに強くないですからね!?

で、途中で気付いたんです。
ゲームが上手いだけで養ってくれるチームなんて存在しないんです。

それをボンさん(※ボンちゃん)に説教されて目が覚めました。
そのとき、ボンさんから貰ったアドバイスが「自分が何をしたいか考えた方がいい」と。

――プロチームに入ることと、自分が何をしたいかって関係あるんですか?

Jr.
それがあるんですよ。

――実力が高いことよりも大事?

Jr.
実力も大事なんですけれども、やりたいことが明確であることも同じぐらい大事です。
チームとの面談でめっちゃ聞かれます。

これは、今チームに所属したからこそ分かる部分でもあるんですけれども、そもそもチームにとってゲーム上手いだけのやつに金払うって相当バクチな投資なんですよ。

だから、チームは「どうやってあなたに投資したお金を返してくれるんですか?」という意味を込めて、「やりたいことは何ですか?」と質問してくるんですよね。

たとえば、僕がやりたいのはスト6コミュニティを盛り上げること、なんですよ。

特に、大会運営を通してコミュニティを盛り上げたいと思っていて。

僕が強くなれたのってオフ大会で仲良くしてくれた人がいたり、コミュニティの中でアドバイスをくれた人のおかげなんで。

だから、チームとの面談では僕は「オフ大会を開いてコミュニティを盛り上げて、チームの知名度を上げていきたいです」とか、「配信やイベントでコミュニティを盛り上げながら、これだけのことをやります」という形で、自分がやりたいことがチームの利益に繋がるということをアピールしたんですよ。

企業にとってゲーム上手いだけのヤツを雇うよりも、やりたいことが明確で、企業に貢献する意志のあるヤツの方がよっぽど安心して投資出来るじゃないですか。

だから、若い子から相談を受けたときに僕が絶対言うのが「やりたいことを明確にしとけ」です。

それが上手く見つかると、自己PRに繋がって、企業に提出するパワポも書きやすくなります。

――パワポで企業にPRというと、ネモさんもそういうことをやってたらしいですね。

Jr.
僕、専業プロになりたくて、ネモさんとか板ザンさんとか、他にも色んな先輩プロに相談したんですけど、みんな「パワポ作れ」って言うんです。
パワポの出来の良し悪しが大事なんじゃなくて、「僕はパワポを作れる程度の社会常識はあります」ってアピールになるんですよね。

――具体的にどういうものを送ったとかは見れますか?

Jr.
一部だけで良ければ。ちなみに送るチームによってちょっとずつ変えてます。

――なんか、就活みたいなことやってますね。

Jr.
本当にそうですよ。
これに加えて、僕は英語がちょっと話せるのも強かったんですよね。言うて、英検準一級なんで英語ガチ勢から見たらそこまで凄くないんですけれども。

海外遠征のときに通訳スタッフを付ける必要がないのが助かるみたいです。

今プロを目指している若い子は、プロとスパーしたら相談に乗ってもらおう


Jr.

あと、人脈がすごい大事。
僕は、SPYGEAさんや、しんじさんのコーチをやったおかげで知名度が上がってプロになれましたから。

――それはJr.プロがたまたまそういう人脈を作れたから出来たというだけで、何の参考にもならなくないです???

Jr.
もちろんある程度は運なんですけど、チャンスが舞い込むための人脈作りの努力は欠かさなかったんです。

というのも、これは今プロを目指している若い子に特に実践してほしいんですけれども、スト6である程度強くなるとプロゲーマーにスパーを頼まれるじゃないですか。

そのプロゲーマーにプロになりたいことを相談するのは凄い大事です。

スパー相手に相談されて、真面目に考えない人いないです。

特に今若くて強い子はチャンスで、前線で活躍しているプロの人ほど若手の子とめっちゃ喋りたがってるんですよ。

――なるほど。そこで相談してから何か良いことに繋がるとかも期待出来ますよね。

Jr.
そうですよ。

僕はそこから「ストリーマーのコーチやりたいです!」ってプロに前ステしやすくなって、知名度が上がっていきました。

知名度が上がってくると、「イベント無いですか!?出ますよ!!」って大手チームに声かけやすくなって、更にチャンスが増えます。

確かにSPYGEAさんとか、しんじさんと仲良くなったのは運が良かっただけかもしれないんですけど、そのチャンスが来るための環境作りは頑張りましたから。

そうやって色んな人に売り込みをかけられるようになって最終的にRIDDLEにコネが繋がりました

そもそも、自分で考えられることって限られてるんですよ。
だから、コネ作りとか関係無しに、人に相談するって本当に大事です。

もちろん、自分で勉強しなくていいってことじゃないですよ。

安売りするな。自分を保て。


Jr.

あとはね、自分を安売りしないことが大事。
若くて強い段階だと、色んな人が安く使おうとしてくるんです。
それに引っかからないためにもやりたいことを決めるのって大事なんですよ。

逆に声をかけてきたチームを試すぐらいがいいですよ。
自分の場合は、これぐらいの条件じゃないと入らないって決めてたのが良かったです。
やりたいことが一致してないチームに入ったら時間がもったいないです。

終わりに


――せっかくなんで、今後プロとしてやりたいことも聞いてみたいんですけど、何かありますか?

Jr.
まずSFLに出たいです。

それも傭兵じゃなくて、RIDDLEのチームとして出たいんですよ。

もし、自分のチームでパブリックビューイングが開けたら、コミュニティの活性化にも繋がるじゃないですか。

あとは、大会を開きたいです。

それも、BEASTカップみたいな大きなタイトルにしたいです。

RIDDLEカップみたいな大会を作って、若い子が優勝して、それがきっかけでプロ入りしてくれたら最高です。

――なんか、思ってたより、まともなこと言いますね。

Jr.
コミュニティへの恩返しが第一ですから。
僕の喋ったことも誰かの参考になって、巡り巡ってコミュニティの活性化に繋がってほしいです。


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