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今夜の相場見通し(6/27)と未来(アス)へのプラス ~ 米国雇用と経済活動ギャップのからくり〜
①相場振り返り&見通しディスカッション
Keywords:相場全体の話,米雇用のからくり,米雇用統計,テクニカル 分析の米株悪予兆?,VC,米金利VS欧州金利
H「今夜はBack to the Future Ⅲ. いやあ,ほんとにこれ好きやねん.特に,ドクが好きやねん.ところで,相場はどのように見てますか?」
U「株が上がっても金利は上がらないなあといったイメージ.来週は,月末需給と雇用統計と控える中で,多少のポジション調整はあっても動意に乏しい展開になると見ている.特に雇用統計はそこまで期待しない方がいいと思っている.コロナは第二波が現実味を増してきているものの,経済活動自体は戻ってきているように見える.そうすると雇用統計の結果も期待できるのでは!?と思いませんか??」
一同「思います!!」
U「はい,ちょっと違うんです.というのも失業給付が手厚すぎて,家でゴロゴロしていて真剣に職探ししていない人たちがたくさんいるようで,諸々の手当ては7月末から軽減される可能性が高いので,8月以降でないと真剣に職探ししない.すなわち経済活動全体で見れば,雇用ももっと改善しているのでは?と期待してしまいがちですが,決してそんなことはない!ということなんです.前回の雇用統計は強い結果で目線が上がっているぶん,今回芳しくない結果が出たときのネガティブインパクトは大きくなるとみているし,そもそも前回を上回るような強い結果は続かないとみています.加えて,いまになってリストラ計画を発表する企業も相次ぐなかで,通常の回復パスと異なる可能性がある点には注意する必要があると思いますよ.」
一同「確かにそうだなあ.」
S「テクニカル 分析の観点からは米株は,今夜再び弱含んで陰線で引けるとチャートの形状はよくなく,注目している.前半的にはレンジ相場が続いているので,小刻みなオペレーションが良いと思う.」
H「VCの記事(後述,ご参照)は個人的に,先々資金のフローに変化の兆しをもたらす可能性があると見ている.グローバルな金利低下をはじめ,思うようなリターンが獲得できにくくなっている中で,VCは期待リターンが高く,今後生損保系のずっしりした資金が集まってくる可能性はあるんじゃないだろうか.足の早い人たち(デイトレーダーなど)は流動性の高い伝統的資産で十分であり,特にトレンドを作ることには寄与しないものの,生損保系の人たちの資金が伝統的資産から減少すると,これまで以上にチョッピーな相場展開になるなど注意しなければならない点に多少変化が生じる可能性があるとみていて,今後もこの流れに注目したい.」
U「言い忘れましたが,次回のEUサミットでいま議論されている復興基金のスキームが決まりそうですが,この前の復興基金の話がでたときはリスクオンの相場でした.欧州はFRBと比べてパンデミックの救済措置は早いタイミングで終わることが見込まれていて,早期の正常化に進む可能性もあり,金利は,米国金利ほど安心してみてられません.金利上昇リスクはある程度警戒していた方がいいと思って見てます.」
②結論
上記の視点と週末リスクに鑑み,
・株・債券・為替全てスクエア(ニュートラル)
ー 株は最近週末リスクが上昇しているため保守的にスクエアで対応
ー 債券のスクエアは株を一旦スクエアにすることに伴うもの
ー 為替のスクエアは妙味がありそうなペアが見つからないため
(参考)相場振り返り(6/25海外、6/26国内)
(6/25 海外) 米株は反発。引き続きコロナ感染拡大が続いており、テキサス州とフロリダ州の両知事が経済活動の段階的な再開一時停止とのヘッドラインなどが流れるものの、前日も同系のヘッドラインで大幅に売り込まれたため、さらに売りを進める材料とはならず。上昇幅を維持しながらもみ合い推移が続いたが、引け間際に上げ幅を加速させ高値引け。セクター別では、ボルカー・ルールの一部緩和を米監督当局が承認したことから、金融株の上昇が目立った。ただし引け後にFRBがストレステストを公表し、銀行に対して配当・自社株買いの制限をかけたこととで、銀行株は時間外で下落。米金利は1bpの上昇。東京・ロンドン時間は前日の米株大幅下落の流れから債券は底堅い展開となっていたが、米国時間時間終盤に米株が一段と上昇すると、金利もつられて上昇した。為替は主要通貨間では目立った動きはなし。リスクセンチメント改善をうけてEM通貨がアウトパフォーム。
(6/26 国内) 日本株は反発。前日の米株が大幅反発したことで安心感が広がった。前場から上昇基調で推移。後場に高値を付け後は週末リスクなども意識され引けにかけて上げ幅を縮小した。米金利はほぼ横ばい。特に目立つ動きはなかった。ドル円は107円台前半での小動きに終始。
<重要スケジュールレビュー>
ほうほう,こういうのが今後の経済の先読みをするうえで重要なんだなあ。