
今日の相場見通し(6/15)~北京コロナ第二波懸念~
①相場振り返り&見通しディスカッション
S「今日の東京時間はかなりしんどいマーケットだったね。前場は米株先物が下げる中でも日本株は頑張ってたけど、後場は一直線で下げたね。結局日経225は770円安」
U「日本株はファクターの傾向も目立たず全面売りという感じ。ロンドンに入ってからの戻りも日中がやや劣後しており第二波懸念が意識されている印象かな。MLFの影響か中国金利は地味に上昇しており引き続き当局のスタンスには注意」
H「これはちょっとビュー変更が必要かもしれない。株ロングじゃないな。ちょっと様子見したい。このまま流れが加速すれば米10年金利は0.6%割れもあり得る気がしてきた。各国政府の動向には注意したい、特に政策動向と再ロックダウン判断ね」
S「政策については財政中心になってくるだろうけど、各国とも断続的に政策決定してる。非常事態環境の中では財政規律は一旦置いておいて、経済を支えるためにあらゆる策を講じるというのが世界共通スタンス。なので、国債発行急増で金利はスティープニング圧力がかかるが、QEで抑えるという構図だよね」
U「そういう意味では金融・財政政策ともフルスロットル状態なわけで、それは雇用統計前後で何も変わってない。じゃあ何が変わったかと言えば、市場が第二波を意識し始めて、再ロックダウンの可能性を織り込み始めたことにあるな」
H「もし再ロックダウンということになれば、経済が再び止まるということになり、4月と同じレベルの停滞が再到来するわけだから、そりゃ市場はプライシングし直さなくちゃいけないよね」
U「個人的には、アメリカでの再ロックダウンは、少なくとも大統領選挙までは可能性が低いと思ってるけど、感染者数の急増でロックダウンを避けられないような状況に陥る可能性には注意。現時点では、足もとの感染者状況は予想から大きく外れたものでないので」
S「先週木曜日の暴落を翌金曜日で戻す展開を見ても、2月のショック時とは違うよね。まずパニック売りになるほどのポジションはなく、当時よりも圧倒的に流動性が確保されている状況なので、雇用統計後の高値から今日の先物安値で▲9.2%、100日移動平均をタッチというレベルは、短期的に落ちるスピードとしては、現状の投資家ポジション構成であれば一旦十分な気がする」
U「とりあえず今日の米国市場は見てみたいね。意外と今日の先物寄りのプライスくらいまではスルスルっと戻すかもしれない。あとはVIXが再度40台に上昇しているけど、それをトリガーとして動いてくる人がいるのかどうかも一応気にしておきたい。米国時間に株がじわじわ戻してVIXが再度低下してくるようなら、今回の下げは一旦耐えられる気がする」
S「ただ週末時点で株を中ロングのポジションにしているので、もし今日の米株先物安値を明確に割り込み、安値更新してくるような展開となるなら、そこは迷わず株ロングをすべて閉じたほうが良いと思う」
H「それは賛成だな。東京時間終わりからロンドン時間にかけて付けた安値を突き抜けるってことは、そうとう雰囲気が悪くなってるってことだろうから、一旦クローズが賢明だね」
②結論
・株中ロングは、米株先物が当日安値を明確に下回った場合は全StopLoss
・債券は超長期小幅ロングを継続、為替はポジションなし
(参考)相場振り返り(6/15国内)
(6/15国内)日本株は大幅続落。新型コロナの第二波懸念が拡大。週末の中国北京の新型コロナ集団感染ニュースなどが嫌気され東京時間からリスク性資産は弱い動き。日本株は米株先物などに比べて底堅い動きも見せたが、後場からは一気に崩れ安値引け。ロンドン時間以降は買戻しが入りやや値を戻す。金利は株を見ながらの展開。東京時間引けにかけて強含むも、株の下落幅ほどの強さは見られず。米10年0.65%付近が抵抗ライン。ドル円は動意薄い展開、朝方こそ堅調な値動きも、リスクオフが加速するにつれて円買いが進む。その後は株の反発に合わせて戻し基調
<重要スケジュールレビュー>
・中国人民銀行MLFオペ
貸出金利は5bps低下が予想されていたが、2.95%で維持。今月は合計7400億元のMLFが満期を迎えているのでネットでは5400億元の資金吸収。金融緩和をことさら加速させている感じではない。https://t.co/QBpQqTmcng
— JQBox@機関投資家 (@JQ_box) June 15, 2020
・中国小売売上高