フィルタ・タイプ と BWの使いこなし #1
ちょっとした音色のカスタマイズを行う場合、
Filer-Type = BELL
Q = 2 ( BW = Freq / 2)
などに固定し、各バンドの Freq の調整、Gain のブースト/カット、これだけで間に合ってしまうかもしれません、、、
おそらく、本格的にメイクをやってみよう、と思う方以外は、この項目をいじらないかもしれません(それが、この記事を、ガイドの応用編、にしている理由です。。。)
ですが、、、それをやらない事は、とても、もったいない。
フィルタ・タイプとBW、この2つの設定を使い分けることで、可能性=無限大といって差し支えない音色のバリエーションを作り出す事ができます。(実際にちゃんと計算した事はありませんが、天文学的な数字になります。。。)
3つのフィルタ・タイプと、BW を使い分けてみましょう。
まずは、基本を、少し詳しくおさらいします。
※(以下の記事では Freq の設定値を Fc ( Frequency Center) と呼びます)
フィルタ・タイプ
それぞれのフィルタで、各バンドの上げ・下げ(ブースト・カット)の影響が及ぶ範囲の方向性を決定します。
Low-Shelf: Fc より低いレンジをカバー
Bell: Fc の前後をカバー
High-Shelf: Fc より高いレンジをカバー
BW ( Bandwidth )
フィルタが作用するレンジ(周波数帯の幅)を調節します。
BW を
小さくすると狭い範囲 ← → 大きくすると広い範囲
をカバーします。
3つのフィルタ・タイプでの効果を(無理矢理)言語化すると、、、
フィルタ・タイプ = Bell
BW = 小: Fc を中心に、狭いレンジをピンポイントに
BW = 大: Fc を中心に、幅広く
フィルタ・タイプ = Low-Shelf
BW = 小: Fc 付近を強調しつつ、それより低い帯域全体に幅広く作用(小さくするほど、フィルタ・タイプ = Bell の効果に近づきます)
BW = 大: Fc より低い帯域に広く作用
フィルタ・タイプ = High-Shelf
BW = 小: Fc 付近を強調しつつ、それより高い帯域全体に幅広く作用(小さくするほど、フィルタ・タイプ = Bell の効果に近づきます)
BW = 大: Fc より高い帯域に広く作用
【重要】 音量への影響と "Master Gain" による調整
フィルタ・タイプ = LS または HS を選択すると、Gain の調整による全体の音量への影響が大きくなります。特に、複数のバンドで LS / HS のフィルタ・タイプを選択して Gain を上げるとこれが顕著になります。
その影響を緩和する為に、Master-Gain を使用し、全体の音量を適度に保ってください。
![](https://assets.st-note.com/img/1681372351983-rgoMmCIFqy.jpg?width=1200)
Master Gain は、-100bd 〜 +12bd までの幅広い範囲で調節できます。