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【合格者の感想】令和6年度日本語教員試験を受けてみて思うこと
こんにちは、げんです。
2024年11月17日、日本語教師の国家試験「日本語教員試験」がはじめて実施されました。
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当日、私も品川会場で基礎試験・応用試験どちらも受験。
緊張もありましたが、無事、試験ルートで合格することができました。
初めての国家試験ということで不安だらけでしたが、私なりに感じたこと、わかったことがたくさんありました。
これから受験を考えている方のために少しでもなればという想いで、私が実際に日本語教員試験を受けた感想を綴りたいと思います。
1 日本語教員試験を終えて⋯今思うこと
2024年8月に試験ルートに申し込み⋯
10月から本格的に勉強をはじめ⋯
日本語教育能力検定試験を受験し⋯
ようやく迎えた日本語教員試験を終えてみて、私が思ったことは、
「やっと終わった⋯」
でした。
勉強期間はそれほど長くはありませんでした。
でも、いろんなことを我慢して、耐えて、あきらめそうになる自分をなんとか思いとどまらせて、ここまで来ました。
正直手応えはよくわからなかったけど、とりあえず、本番まで勉強を続けて、試験終了の合図までやり抜けたことに、ほっとしました。
いい歳して言うのも恥ずかしいですが、
「やり抜くことって大事だな」
って思いました。
日本語教師の国家資格制度施行後、はじめての国家試験は、自分にとってすごく高い壁に思えました。
実際に受けてみて、やっぱり高い壁だったな⋯という実感です。
結果として、私はその高い壁を乗り越え、合格することができました。
またひとつ自分が成長できたかなと思える出来事でした。
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日本語教員試験は私にとって、本当に大きくて思い出深いものでした。
その経験を、この記事に訪れてくれたみなさまに、少しでも共有できればと思います。
2 日本語教員試験の直後に私が感じた手応え
多くの方が気になるのは、
合格者はどんな手応えだったのか
ということだと思います。
SNS上では試験終了直後から
「できなかった」「難しかった」「落ちた」
といった声が多く見受けられましたね。
そうつぶやきたくなる気持ちもわかります。
だって、私も
全然手応えを感じなかった
からです。
確実に正解だと思える問題もありましたが、「本当にこの選択肢であってるかな」と思いながらマークした問題も多かったですね。
なので、終わった直後は、確実に落ちたとまでは思いませんでしたが、
「どうだっかたな⋯受かってるといいな⋯でも、落ちてもしょうがないな⋯」
といった複雑な心境でした。
なにが言いたいのかというと、
手応えがなくても、あきらめずに最後まで解ききる
というが大事だということです。
3 日本語教員試験は「国家試験」だと思い知らされた
試験問題を解いている最中、本当に確かな手応えを感じる問題が少なかったです。
私が試験問題を解きながら思ったこと、それは、
さすが国家試験だな
ということです。
なぜそう感じたかというと、
・知識だけで瞬時に回答できない
・よく考えないと答えまで辿りつかない
そんな問題の連続で、
1問1問が重たい⋯
と感じながら解いていました。
とはいえ、あきらめたらそこで終わりだと自分に言い聞かせ、苦しみながらもなんとか最後まで解ききりました。
日本語教員試験はまぎれもなく「国家試験」だということを思い知らされましたね。
すべての問題が非常に噛みごたえがありました。
「こうくるか」と思える問題ばかりでした。
これが私の感想です。
4 日本語教員試験(基礎試験)の感想
本番当日、私は基礎試験と応用試験の両方を受験しました。
まずは、午前中に受けた基礎試験についての感想を書いていきたいと思います。
基礎試験の感想は率直に、
難しかった⋯
この一言です。
合格した私でさえそう思いました。
不合格だった方は途方に暮れたはずです。
試験構成としては検定試験の試験1とほぼ変わらずでしたが、知識だけでズバッと解ける問題が少なかった⋯
知識を使って考えさせるような、「基礎」試験なのに応用力を試されている気がしました。
1つ1つの選択肢を丁寧に解釈して、判定していく作業が求められるなと。
登場するテーマも最近の事情を踏まえたものが目立ちましたね。
と思っていたら、江戸時代が出たり⋯
「基礎」試験とはいうものの、内容はかなり高度かつ専門的で、相当勉強しないと歯がたたない問題でした。
「日本語教師の基礎知識を甘く見るなよ!!」
と突きつけられている感じです。
結果蓋を開けてみたら、合格率は10%以下。
そうだと思います。これで8割取るのは至難の業です。
試験ルートは基礎試験が唯一にして最大の関門ですね。
受かったら街中を胸を張って歩けるぐらいの難関試験でした。
ちなみに、試験時間(90分)は短いとは思いませんでした。
これから基礎試験の勉強をされる方へ⋯
「基礎」という言葉に騙されてはいけません!
単なる知識の詰め込みにならないよう、日頃から考えて解くクセをつけておくことをおすすめします。
5 日本語教員試験(応用試験・聴解)の感想
午後の応用試験は、聴解と読解の2つのパート。
聴解試験は、
とにかく忙しかった⋯
というのが感想です。
問題用紙をペラペラめくる作業が多くて、疲れましたね。
聴解試験は「問題文や例題の説明音声が流れている間にしておくこと」がありますよね。
例えば、
・選択肢を先に読んでおく
・選択肢の発音をカタカナで書く
といったことです。
これをしておかないと、命取りになるのが聴解試験。
音声は1回しか流れませんからね。
でも、この事前作業をするためにずいぶん問題用紙をめくりましたよ。
問題用紙のページが多すぎます。
そして、問題構成が検定試験と違う⋯
頭がパニックになりそうでした。
日本語教員試験の聴解問題は、検定試験のように1つの大問に1種類の問題ではなく、大問のなかにいろいろな種類の問題が混在。順不同。
設問ごとに頭と耳の切り替えが必要で、神経衰弱レベルの消耗戦でした。
これから受けられる方へ⋯
聴解試験の勉強は検定試験と同じでいいと思います。
それと同時に心に留めておいていただきたいこと、それは
日本語教員試験の聴解試験は、
・集中力が切れたら負け
・途中であきらめたら負け
これが実際に受けてみて感じたことです。
聴解試験は音声が1回なので、片時も集中力を切らせません。
それなのに、試験時間は50分も。
50分間も頭と耳をフル回転させることができる人が世の中にいるのでしょうか?
でも、やらないと合格できません。
それが現実です。
精神力も鍛えておきましょう!
6 日本語教員試験(応用試験・読解)の感想
応用試験(読解)を受けてみて思ったことは、2つあります。
1つ目は、
問題文の情報量が多すぎる⋯
と思いました。
とにかく必死で読み込んだことを覚えています。
応用試験の問題文では、現場をイメージさせるような素材が多く使われていました。
・教師と学習者の会話(授業)
・先輩教師と新任教師の会話
・教師が作成した授業の概要
こうした素材が1ページにぎっしりと詰まっていて、さらに2ページ目に渡っていたものもあったような気がします。
ほとんどの問題は、下線部に関する説明、具体例、適切な対応を問う問題でしたが、前後の文脈をよく読まないと答えまで辿り着けないようになっていました。
もうひとつ思ったこと、それは、
おもしろかった
集中力を片時も切らせない基礎試験と聴解試験を終えたあとの応用試験(読解)。
実践的な場面で現場を思い浮かべながら解く感じなので、個人的には結構楽しめました(気を抜いていたわけではありません)。
ただ、これは基礎試験対策をそれなりにやっていたからなのかなとも思います。
学問的な知識がないと解けない問題も混ざっていたので、応用試験という名称とはいえ、経験だけでは太刀打ちできない感じはしました。
応用試験でもやっぱり基礎試験対策は大事だな
と思いました。
7 私が「もう2度と受けたくない」と思ったわけ
日本語教員試験が終わって、少し時間が経ちましたが、試験直後から今まで変わらない想いがあります。
「もう2度と日本語教員試験を受けたくない⋯」
別に試験が悪いのではありません。
そのくらい勉強する努力が必要で、本番当日も1日中極度の緊張と集中を強いられる試験だったということです。
日本語教員試験を毎年受けていたら心臓がもたないかもしれません。
それだけに、合格したときの喜びはひとしおでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。