DEADLANE/死レーン


元ネタの動画 https://www.youtube.com/watch?v=t0FwPnOE500

NA rank 上位10位ぐらいにいるBananaSlamJamma通称BSJさんの動画。英語でDead laneという概念について説明してます。日本語に直訳すると死レーン、死のレーン、死んでるレーン、みたいな意味ですね(今回は死レーンと呼ぶことにします)。今回の記事はこれについて説明します。

Dotaの毎試合のゲームにこの概念は存在します。どういう事かというと、まず第一の前提として、一方的ではないゲームでは、あるチームは同時に2つ以上のレーンをコントロールできない、ということです。


例えば、全てのレーンに全てのヒーローが見えている状態だとします。トップに一人、ミッドに一人、オフレーンでこちらのヒーローが一人、レーンを押しています。敵からはどう見えるでしょうか。

「こいつら今一緒にいないからギャンクできるぞ」という情報を敵に与えてしまうわけです。こういう時大体一人、ギャンクされて死にます。なぜ死ぬのか。敵に一人だという事がバレており、バックアップには時間がかかるってこともバレているからです。そして大体において、その死ぬレーンは、「死レーン」と呼ばれるレーンで起きます。

大体の場合、死レーンといわれる場所はRadiantの場合、ボトムレーンDireの場合、トップレーン、つまりどちらの陣営の場合でも自分のセーフレーンです。大体ゲーム内時間10分ごろからこのレーンは死レーンになります。なぜでしょうか?

(追記:最近のメタでは、オフレーナーがこの記事を書いた時よりオフレーナーがもっと強くなったのでもっと速い時間から死レーンとなっている事も多いです。ワンチャン死ぬな…と思ったらもう死レーンだと思ってください)

その理由はサポートがレベル6になる時間帯だからです。Ultを持つので、殺傷力が一気に上がり、敵サポートがこちらのセーフレーンにsmokeを使ってギャンクしに来られたら死んでしまいます。きゃりーとしてはぜひとも避けたい事態です。じゃあどうしたらいいのか?選択肢は二つあります。

1.なんとこちらがわのオフレーン、敵セーフレーンへ逃げてしまう。敵きゃりーが自分より弱い場合、これが一番強いプレーです。

敵きゃりーをレーンから追い出すことが出来る

安全なファームを手に入れる

この二つを同時に成し遂げることが出来るからです。実はオフレーンはセーフレーンよりも安全なんです!これについては後で話します。

2.あるいはある程度の時刻からジャングルへ逃げる。自分が弱く、敵が強い時間帯である事を理解していて、敵のきゃりーが自分より強い場合です。しょうがないですね。自分がゲーム中で最弱ってことです。悲しいですけどしばらく逃げ回りましょう。

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ちょっと話が変わりますが、全てのt1タワーには価値の違いがあります。(マップが古くて申し訳ありません…)

敵のタワーの価値として、もっとも価値のあるタワーがmidのt1で、次にセーフレーンのt1、一番価値のないタワーはオフレーンのt1です。なぜでしょうか。


Dire側から見て話します。もしトップのt1が折られた場合、自分が安全に(仲間がバックアップできる位置)ファーム出来るキャンプは2個減ります。それに対して、もしオフレーンのタワーが折られた場合、自分の安全にファーム出来るキャンプは減りません。shrine横のキャンプは元々shrineに味方がtpできるので、安全な場所なのです。つまりセーフレーンのタワーのほうがマップコントロールを与えてくれる、大事なタワーだという事が分かります。敵がこれを取りに来た場合、敵のSafelane towerを取り返すのが基本的には定石です。プロのゲームでも見てみてくださいね。そういう動きしてますので。

ちなみになぜmid t1が一番大事なのかというと

もし折られた場合、敵のroshanに対して非常に弱くなってしまうから

敵がこちらのジャングルへ自由に入れるようになってしまう

マップの中心にもっとも近いtp場所なので、動きづらくなり、結果的にギャンクされやすくなる

などの沢山の理由があります。もしこれらのタワーが折られた場合、それらの情報を補うワードを刺さないといけなくなります。タワーがあるということは、そこにtp可能な無料のワードがある、ということでもあります。

話を戻すと、つまり敵のそのセーフレーンタワーを落とせば、キャンプが2個手に入るわけです。


あなたがradiant側のキャリーだとします。こちらのジャングルをファームすると、敵からギャンクされるルートは上の絵のように赤線の矢印で描いたルートが考えられます。これを予防するためにはワードがたくさん必要となりますが、もしトップでファームすれば、黄色い丸の位置にワードを置けば、敵のギャンクはt2かshrineからしか考えられないので、左へ逃げれば比較的安全だということになります。これが、こちらのセーフレーンが「死レーン」となりやすい理由です。


それ以外にも、敵のセーフレーンをコントロールすれば、敵みっどへのギャンクもしやすくなります。なので、マップのこの部分をコントロールすることために、チームの最も強いヒーローであるミッドやキャリーがここら辺のマップコントロールを奪えば動きやすいという理由もあります。敵セーフレーンのt1を奪えばこの動きが可能になりますが、敵オフレーンのt1タワーを取ったところで、敵shrineがあることには変わらないので、みっどへのプレッシャーには繋がりにくいのです。

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ではこの死レーンはどうやったら押せるのでしょうか。いつかは押さなければならないレーンです。死レーンに行けるヒーローは、次の2択です。

相手5人にギャンクされても死なない、死ににくい

5人で一緒に行く

そもそも動画では死レーンにはキャリーが行っても何の意味もない、とまで言われています。行けば非常にギャンクされやすいので、所謂スペース作りのためにサポートや死んでも困らないヒーローが行くべきだといわれています。よくある展開としては、ミッドや敵セーフレーンのraxを取った後、まだt2が残ってる敵のオフレーンタワーを5人で押すという展開がよくあるかと思います。あんなイメージだと思ってください。

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おさらい

死レーン(基本的にSidelaneのどっちか)は、三つの意味で「死んでいる」レーンです。その理由は、

①そのレーンを押しても、落ちるのは敵の一番価値の低いタワーだから、押す価値が最も低い=そのレーンでプレーをする理由がない。

誰が行っても死にやすいレーン。特にキャリーは行かないで…!どうせ死ぬから…!

③敵の方が安全であり、こちらからアクティブにプレーしても大きな価値が得られにくい。

この概念はハイレベルなDotaになるほど顕著に見られます。みんな嘘だと思ったらTIでどのタワーが一番最初に折れているか見てみてくださいね。十中八九敵Safelane towerか(midが相当勝ってる場合)Mid t1タワーが折れてますので。


今回の記事に関する感想、面白かったでもつまんなかったでもいいですのでhttps://twitter.com/f1riyまでお待ちしてます。

追記:

ちゃんと動画の使用について本人許可を得ました。ありがとうBSJ!!

ツイッターで許可を得る僕


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