Annals of Internal Medicine "In the Clinic" -パーキンソン病-の邦訳が掲載されました
みなさん、こんにちは。
神戸市立医療センター中央市民病院の西久保 雅司です。
突然ですが、Annals of Internal Medicineという雑誌の”In the clinic”というコーナーをご存知でしょうか。これは米国内科学会(ACP)が発行する歴史ある医学雑誌の人気コーナーの1つで、内科医がよく目にするcommonだが専門性が比較的高い重要な疾患についてのわかりやすいreviewが紹介されています。
今回ご縁があって、この”In the clinic”の日本語訳を作成するプロジェクトに、病院総合医チームとして参加し、パーキンソン病のreviewを担当しました。これが先日acceptされ、ACP本部及びACP日本支部のWebページに掲載されました。
Annals of Internal MedicineのWebページはこちら
ACP日本支部のWebページはこちら
このお話を頂いてから、病院総合医チームのうち5名で翻訳作業を開始しました。我々が担当することになった範囲を5等分し各人が和訳を作成し、それを統合した上で、online meetingでpeer reviewをして、全体の流れと、表現の統一性を確認し、どうしても和訳に悩む箇所について議論し完成させました。翻訳プロセスを経て、我々自身もパーキンソン病に対する理解を深めることができました。
最近はDeepL®︎など機械翻訳の精度も飛躍的に向上しています。その中で、(機械翻訳の助けも借りながら)人の手での翻訳に挑んだわけですが、例えば「概ね内容としては同じことを言っているけれども、こちらはこういう表現で、もう一方はこういう表現なのは、筆者としてはこういうことを意図しているのではないか?そうするとこのように訳出した方がより自然ではないか?」というような議論を重ねながら作り上げた上で、きっちりと監修もしていただき、読みやすく、すぐに実臨床で使える内容になったのではないかと思います。
残念ながらACP会員でない場合は有料のコンテンツになってしまいますが、もし興味があればぜひご覧ください。
(文責:西久保 雅司 神戸市立医療センター中央市民病院)
※当記事の内容は、所属する学会や組織としての意見ではなく投稿者個人の意見です。
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