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“プライマリ・ケア2021年春号”使える論文My Top5

日本プライマリ・ケア連合学会の実践誌、“プライマリ・ケア”の『使える論文My Top5』は若手医師部門 病院総合医チームが紹介しているリレー連載です。
2021年春号では、高齢者入院診療編2と題し、以下の5つの論文を紹介しています。

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1)Cynthia Boyd, Cynthia Daisy Smith,Frederick A. Masoudi, et al.
Decision Making for Older Adults With Multiple Chronic Conditions: Executive Summary for the American Geriatrics Society Guiding Principles on the Care of Older Adults With Multimorbidity.
J Am Geriatr Soc. 2019 Apr;67(4):665-673. PMID: 30663782

マルチモビディティの高齢者に対する方針決定についての論文です。

2)Sharon K. Inouye, Rudi G. J. Westendorp, Jane S. Saczynski, et al.
Delirium in elderly people.
Lancet. 2014 March 8; 383(9920): 911–922. PMID: 23992774

せん妄の総説です。

3)Ian A. Scott, Sarah N. Hilmer, Emily Reeve, et al.
Reducing Inappropriate Polypharmacy The Process of Deprescribing.
JAMA Intern Med.2015 May;175(5):827-34. PMID:25798731

ポリファーマシーにおける薬剤の減量・中止のプロセスについての論文です。

4)Kenneth E. Covinsky, Edgar Pierluissi, C. Bree Johnston.
Hospitalization-Associated Disability “She Was Probably Able to Ambulate, but I’m Not Sure”.
JAMA. 2011;306(16):1782-1793.PMID:22028354

入院関連機能障害:Hospitalization-Associated Disability(HAD)に関しての論文です。

5)Susan L. Mitchell.
Advanced Dementia.
N Engl J Med. 2015 Jun 25;372(26):2533-40. PMID: 26107053

認知症患者の予後予測ツールについての論文です。

このお話を頂いたときに難しいなと思ったのがテーマ設定と論文の選択です。悩みましたが、私自身が高齢の患者さんを担当する中で困っていたな、大事だなと思っていたことに関連する論文を選択しました。よく知れ渡った内容かもしれませんが、論文を読み進めていく中で復習になったり、新たに知ることもできたりと貴重な勉強の機会になりました。形に残るのも嬉しいですね。皆様のお役に立てればなお幸いです。会員の方はぜひお手元の雑誌をご覧ください。今後もリレー形式で続いていきますのでお楽しみに!

(文責:原田愛子 飯塚病院 総合診療科)

※当記事の内容は、所属する学会や組織としての意見ではなく投稿者個人の意見です。
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