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愛玩動物看護師導入に伴う業界の変化

こんにちは。
JPB株式会社の行光(ユキミツ)です。


JPB株式会社とは?

JPB株式会社は、動物病院グループや老犬ホーム事業など様々な事業を行っており、2024年9月1日にJPB動物病院グループ3院目となるひたち滑川丘動物病院を開院します。スタッフ全員の「想いを、実現する」ことで、私たちはより良い世の中を創造していきます。

愛玩動物看護師の国家資格化

2022年に愛玩動物看護師の国家資格化が決まり、はや3年目となりました。国家資格になる前は動物看護師の業務は限られており、医療に関わる業務をなかなか任せられないことで、動物病院の労働効率を上げにくい状況でした。同時に、動物看護師なのに掃除や洗濯のみで医療に携われない、なかなかやりがいを感じられないなどの悩みも沢山聞いてきました。今回の国家資格化をきっかけに、動物看護師の業務範囲が増えるとともに、キャリアの選択肢も大幅に広がり、動物看護師のやりがいも非常に向上していくのではないかと感じています。

人の医療との比較

人の医療における看護師の仕事はとても多岐に渡ります。むしろ、医者の仕事は診断や手術などのみに特化されており、入院中も多くの業務を看護師に任せていますね。動物医療においても非常に見習うべきことが多く、人の医療と同様に入院管理や各種処置や検査などを獣医師の指示の元、看護師へどんどん任せていき、獣医師は診断や手術に特化していけば、さらに医療の発展にもつながると感じています。

IT技術の普及

今後、このような流れとともに、診断のAI化、手術の自動化など様々な技術が導入されていくことが予測されます。例えば、診断において問診を聞いた段階でAIがいくつかの仮診断をリストアップする、そしてその上で検査結果を反映すれば、確定診断をだしてくれる、そういった技術が開発されれば、正しい診断力をもった獣医師のみが必要とされ、獣医師に求められる価値はさらに高まっていくかもしれません。一方で、ペットを病院へ連れてくる多くの飼い主さんは、医療レベルはもちろんのこと、病院への「安心感」を求めています。その安心感を提供するために大事になるのはやはり、昔も今も変わらない、「獣医師としてのコミュニケーション力」です。動物病院は世の中に12000件あり、飼い主さんは数多ある動物病院の中から選んで来院してきてくれています。どうやったら安心してもらえるか、どうやったらベストな提案ができるか、このように相手の気持ちを考えられる人でなければなりません。

動物看護師に求められるもの

この先、動物看護師の業務が広がり、入院管理や様々な処置もどんどん動物看護師中心に行っていくことになると考えられます。一般論にはなりますが、専門性を持った仕事には、職人気質な人が集まる傾向があると思います。動物看護師も、国家資格化により専門的な仕事をすることになってきますので、職人気質な人は増えてくるかもしれません。そこで忘れてはいけないのは、獣医師と同様に、飼い主さんへ安心してもらえることです。入院管理や検査預かり中の様子などをわかりやすく、そして安心してもらえるよう、的確に伝わるコミュニケーション力や提案力が必要になります。リハビリなど、様々な獣医療分野においてこれから専門看護師が活躍するようになると思いますが、どんなに良いことをしても飼い主さんに伝わらなければ価値はありません。
また、愛玩動物看護師の国家資格化に伴い、国に認められた獣医療従事者となるので、これからは愛玩動物看護師の責任も重くなります。今までは全て獣医師の責任でしたが、これからは獣医師と同様に何か問題を起こせば大きく取り上げられますし、使命感をもって仕事に臨まなければなりません。

トレーナーの可能性

これからの動物業界において、トレーナーの可能性も非常に感じています。例えば、子供も病院が嫌いなのと同じで、ペットも動物病院に行きたいという子は少ないです。この原因には、知らない場所へ無理やり連れて行かれた、病院に嫌な思い出があるなど様々な理由があります。また、日本においてはペットと一緒に遊べる施設が決して多いとは言えません。このような様々な課題がある中、ペットが社会化し、問題を本質的に解決するためにはトレーナーの仕事がとても重要です。他にも保護犬問題や、防災時の準備など、人とペットが暮らしやすい世の中を作るためには欠かせない仕事です。
愛玩動物看護師の専門性向上に伴い、トレーナーが動物病院でも飼い主さんとコミュニケーションをとり、日常的なサポートなど様々な提案を行える。相乗効果も非常に大きく、飼い主さんへより安心を提供できると考えています。
JPB株式会社とNPO法人Link toでは人とペットが暮らしやすい世の中を作るために、様々な取り組みを行っています。その中で、それぞれのスタッフが「想いを、実現できる」ために、活躍できる環境を作り続けていきます。


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