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【移住生活】私はその国にとって異物であり、よそ者である

メキシコに住んで、2024年11月に早いもので丸5年になります。移住生活のあれこれを書く前に、住んで感じた移民としての心得をまとめます。




移民の心得① 私はその国にとって異物であり、よそ者である


いきなりタイトル回収です。でも、本当にその通りです。
この記事を読んでいるみなさんは、日本に住む外国人が日本に対する不満を吐き出す動画などをYou tubeなどで見たことがあるんじゃないかと思います。

どう思いましたか?

おそらくいろんな感想があるかと思います。
例えば

  • 外国人目線だとそうなんだ~

  • 確かに日本ってそういうとこあるよね~

  • そんなに嫌なら国に帰れば?


結局行きつくところって
そんなに嫌なら国に帰れば?」なんじゃないかと思います。

この気持ちは移民を受け入れる側の国に住んでいる人にとって、とても自然なことです。

今の時代に移住してきた外国人たちは、強制や脅迫されて移住したのではなく、自分の意志で移住を決めたんですから。
※もちろん例外もあるかと思いますが、ここでは触れません。

とはいえ、不満が溜まるのはわかるんです。だって文化や習慣が違うんだもん。そりゃそうです。当たり前です。

じゃあ、日本への不満を吐き出す動画を投稿している外国人は、日本に住む日本人に面と向かってそれを言っていると思いますか?

私は言っていないと思います。もちろん100%そうだとは言い切れませんが。でも、だからこそYou TubeなどのSNSを使うんじゃないでしょうか。

つまり、直接言いにくいからSNSを使って不特定多数に届けているように見せかけて、彼らにとって最も不満が届いてほしいのは日本人なんです。ピンポイントで!


昔、こんな番組がありましたね。これ「はたから見る分には」おもしろかったなぁ。ここで日本人がボコボコにされたり、逆に外国人側が返り討ちにあったりするのがおもしろかった。テリー伊藤が毎度ブチギレてたのもよかった。でも、親がこの番組好きじゃなくてあまり見させてもらえなかったなー😓


・・・・・・・・・・・・
ここまで
「日本⇔日本に移住した外国人」を例にしましたが、じゃあ今度は自分が移住する側、つまり移民として外国に住むならどうでしょう。

私はメキシコに住む日本生まれの日本人で、ここでは移民です。移民側の心得の1つとして私がここで言いたいのは、


自分がその国の異物であり、よそ者であることを認め、その国の不満をその国の人に積極的に言わないほうがいいということです。



移民の心得② 不満を言うならタイミングと相手を選ぶ


心得①に繋がることですが、不満が出てくるのは避けられないことです。ただ、その不満を、聞かれてもいないのにその国の人に直接言ってしまったら、相手はどう思うでしょう。

「そんなに嫌なら日本に帰れば?」

口にしなくてもそう思うでしょう。そして、あなたがいないところであなたの悪口が始まります😅

不満は移民同士で言い合いましょう。TPO大事です。

とはいえ、私がメキシコ人に直接不満を1回も言ったことがないかというと、答えは「NO」です。直接言ったこと、あります。

ただし、

  1. 相手に聞かれた時だけ

  2. 笑い話にできること

  3. 質問っぽく聞けるもの

この3点が大切です。

★1の場合
「メキシコのここが嫌!ってとこある?」とメキシコ人に聞かれたことが何回かあります。こういう質問をされたら言います。でも、言う不満はもちろん選びます。

★2の場合
1のように質問されたら笑い話にできるものを選んで言います。
例えば「バスが来たり来なかったり、いきなりルート変わったり大変なこと」と答えます。そうすると相手も必ず「そうそう!すんげー不便だよね、バス!」と笑ってくれます。

★3の場合
不満をそのままぶつけるのではなく、質問形式で聞きます。
例えば「メキシコの医者って、患者が申告した症状だけ見るよね?もし、他に悪いところがあったらどうするの?メキシコの人はどうしてるの?

これがもし移民しかいない場だったら
「メキシコの医者って、患者が申告した症状しか見ないよね。他に悪いところがあっても、症状がなかったり患者が気づいてなかったら悪化するまでほっとくってことだよね。どうなのこれ?」

てな感じになります。


3の例は実体験なんですが、そのとき答えてくれたメキシコ人は「あぁ、確かに。いい質問だね」としばらく考え込んでいました。
言い方を変えるだけで、相手は不満ではなく質問と受け止めてくれるので人間関係にヒビが入らず、聞きたいことも聞けますよね。



移民の心得③ 現地語でコミュニケーションをとる


移住先での不満の8割は、言語能力の不足によって意思疎通がうまくできず生まれてしまうものだと思っています。

それに、現地語を勉強することは移民にとって最低限のマナーだとも思います。別に上手じゃなくてもいいし、スペイン語のクラスをとらなきゃいけないとか、教科書買ってがっつりする、とかじゃなくてもいいんです。スペイン語の音楽を聴いたり、近所の人とスペイン語でコミュニケーションをとるのを意識したり、「スペイン語のAとBの違いは何?」と聞いたりするのでもいいと思うんです。


「私は自分の意志でここに来て、住まわせてもらってる」という気持ちを忘れてはいけない。


嫌だったら他の国に行くなり、日本に帰ればいいんです。
でも、それまではこの気持ちを忘れないように、その国への敬意も忘れないように。


最後に


移民としての心得を書きましたが、同じく移民として世界に羽ばたいている皆さん、どうでしたか?
皆さんなりの心得があったらぜひ聞かせてください😊

約5年メキシコに住んで感じたこの国の一番好きなところは、人のミスに寛容なところです。

私は子どもの頃から、要領が悪いくせに態度も悪いしで怒られてばっかりにも関わらず、怒られるのが嫌いでミスが怖いです(自分で書いてて悲しい)。職場では自分の無能っぷりに嫌でも気づかされて落ち込むこともあります。でも、そんな私にメキシコの人たちは優しいです。この国に来てよかったと思います。日本の日本語学校で働ける自信なし…。

ということで、かなり長文になってしまいましたが、ここまで読んでくれてありがとうございました!


またねー🤗


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