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先入観と多様性と美味いシチュー

最近、人種差別とか職業差別とか、耳が痛くなるほど世の中に溢れかえってますよね。
某国の国営ゲーム会社の偉い方が、そのムーブメントに乗ってしまい、ウチの自信作に文句をつけるやつはみんな差別主義者だ!と、あろうことか顧客となるゲームファンなどを誹謗したり、同調しか受け付けないような都合の良い「多様性」を掲げてしまったり。

”差別していると、理解と言葉がそれを体現する。”
と、よくよく言われる言葉ですが、経験則として、差別しているに違いないと思い込んでいる人の方が、対話中にその中から差別的にも捉えられる要素を探し出して、差別主義者とレッテルを貼ってしまうケースが多いなと・・あくまでも「個人の経験」的に思っています。

差別しているに違いないと思い込んでいる人って、往々にして他人の言葉や行動に対して過剰に敏感になります。必要以上にね。
その結果として、その背景や意図を十分に理解しようとせずに、すぐに「差別的だ」と結論付けてしまうことが多いように感じます。
こういう思い込みは、実際に存在する差別問題に対する正当な批判や対策とは異なっている場合が多くて、冷静さを欠いた妙な曲解や、やたらと感情的な反応をしてしまったり・・・まぁ、視野狭窄の極みというか・・・。
宗教を盲信する感じ?

その結果、どうなるかと申しますと。
対話の場がピタリと閉ざされ、相手の意見や立場を聞く余地がなくなり、短絡的に感情論を用い対象に抗議。
多様性を尊重すると謳いながら、実際には自分の価値観に反するものを排除する姿勢が見られることが、皮肉にも多様性の理念と矛盾する行動を生んでしまっていたり。
反対意見も含めの多様性よ?

差別を無くそうとして、逆に差別をしてしまっているという状況ですね。
本末転倒というか何と言うか・・・。
それくらい強引で強烈な攻撃性を持たなければ主張を守れないのかなと。

もちろん、差別は許されるべきではないというのは大前提ですし、現実に差別が存在することも純然たる事実。これは間違いない。
しかし、何かが「差別的だ」と決めつける前に、その背景や意図、文脈を冷静に捉えた方が、おそらくは正当な判断ができるだろうと思います。
いわゆる「対話と理解」というものこそが、真の多様性を実現するための鍵となるのかなと。
差別に対抗するためには、まず相手の言葉に耳を傾け、意図を汲み取る姿勢を持つことが必要ではないでしょうか。

社会が進化し続ける中で、自分らもまた、自分自身の先入観や思い込みに気付き、柔軟に対話を続けていくことが求められているのかなーと、ちょっと思ったり思わなかったり。

そうそう、久々にとなりのトトロを観たんです。
あまりこういう話題で、こんな純粋な作品を絡めたくはないんだけど・・・

一時期、となりのトトロで、お子さんのサツキがお弁当を作って虐待やら、お父さんと一緒のお風呂に入ってイヤラシイなどなど、色々な意見がネットを巡っていたのを覚えてますか?
これ、純粋にその当時(昭和30年代)のご家庭の景色であって、今の価値観であれこれ意見するのは非常に無粋な事なんじゃないかな?と自分は思うんです。

当時のアレコレを今の価値観で見てしまう。
人って、そこまで賢くない生物なのだろうな・・と、思う瞬間。

そういうネガティブな思想ありきで観ると、色々なものが、そういう風にみえてきちゃうんですよな。
先に書いた、「常々色々な物事を、そう見ている人は、差別主義者とレッテルを貼ってしまうケースが多い」という一例。
和気あいあいとした風景でも、「こうだから虐待!」「ああだから虐待!」
そんな風に見えてしまう。
普通に見たら、どれもこれも今とは価値観が違うかもしれない原風景。
今でもその風景を保っているようなご家庭もある。
公開すべきではない!今に合わせて改ざんすべきだ!じゃなくて、そういう事もありましたよー、でいいじゃないの。

と、最近ちょっと感じた事でした。

初っ端からある種の警戒心を持って外部と接したり、自分らの主張や活動を過剰に持ち上げすぎて、外部に対して見下し(頂から見下ろし)のような感情を抱いていたなら、「コイツはそう思っているに違いない!」と思ってしまうだろうし、その相手への扱いもひどく雑になるっってぇモンです。
そして恐ろしいのは、それは確実に相手にも伝わっている
新しい風なんて吹かず、組織はギッチギチに固着して、変な思想の宗教みたいになっちゃうのね。

と、こう書きながらも「そう思っているに違いない」と思っているに違いない!という事もありうるので、ある程度相手の言動や出方を観察した上で判断しないと、逆レッテルになっちゃいますけどね。

・・・と、晩ごはんのホワイトシチューができたので、今回はこの辺で。
今日のシチューは玉ねぎをたっぷり入れたんで、絶対美味いという先入観。(玉ねぎ教)
ブラウンシチューもホワイトシチューもイエローカレーも、それぞれ美味いんだから気分によって食い分ければ良いじゃないのよ・・ねー。


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