18世紀の歴史上に記憶された多食症の男性

タラール(Tarrare)は18世紀末フランスの歴史上の人物で、その果てしない食欲と特異な食習慣で悪名を馳せた。彼は多食症という珍しい医学的疾患と闘っており、食用でないものも含め、絶え間なく空腹を感じ、大量の食物を摂取せざるを得なかった。

彼は、コルクや石、さらには生きた動物までもむさぼり食うことで世間の注目を集め、リンゴの入ったカゴを連続して丸ごとむさぼり、見物人を驚かせたこともあった。その驚異的な消費能力にもかかわらず、彼の健康状態は急速に悪化し、その状態に起因する数々の合併症に悩まされた。

タラールの生涯は、彼の特異な症状の根本的な性質と原因について多くの疑問が残されたまま、興味深い医学的謎のままである。

(昔の出来事である。現在では絶対考えられず許されないが、身体的な奇形を持った人間を見せ物として金銭を得る興行も行われていたのであろう。私が子供の頃でさえ、毎年さくら祭りの見せ物小屋には化け物のような人を見せるというテントがあった。入ったことはないがどうにも怪しい看板で目を引いた。)