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指導者のあるべき姿
忘れない内に書いておこう。冬休み中だっただろうか、日本では珍しい興味深い良い指導方法を見た。筆者はある寒い日の中、散歩がてらフラフラしていたのだが、キャッチボールをしている父親ひとりと子供3人の光景が目に飛び込んできた。
見る限り、12歳くらいの長男(指導者から軸がずれないようにとアドバイスされながら)、続けて7歳ぐらいの女の子、6歳ぐらいの男の子の3兄妹である。女の子はボール遊びがあまり好きではないようだった。
私がこの光景を見てなぜ足を止めたのかというと、ボール穴が空いており矢じりが付いた珍しい道具でキャッチボールをしていたからだ。調べてみると、この商品投球改善するための道具でKIREDAS(キレダス)という大ヒット商品のようだ。(私はキレダスの回し者ではないことに留意されたい)
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私が興味を持ったのは流体力学を専攻していたこともあり、流体力学的にどのような渦が巻きあがっているのだろうということである。そのことはさておき、長男の子はすでに上手くできていた。
女の子は上手くできず地面に叩きつけるような感じとなっており、ボールが全く飛んでいなかった。次男坊は短距離なら上手くできていた。(何度やっても同じ)
気になった私は公園のベンチに座り、スマホを触るフリをしながらこっそりと観察することにした。
できない長女と次男に対し、怒鳴ることなく適切なアドバイスをしていたことに驚いた。具体的には左肩と右肩を入れ替えることで身体を捻り、手首へと一連の力の流れがないとダメというものだ。
気合と根性論ではなく科学的に、合理的に野球をやっていることに感心したのである。このキレダスという商品、羽根が安定しないと上手く飛ばないようになっていて、地面に叩きつけるように落ちてしまう。
野球の指導者といえば=根性論だと思っていたが、この指導者は違うようだ。また指導者は、出来栄えによって投げる距離を調整していた。
私は野球を本格的にやったことはないが、(キャッチボールくらいならある程度)この指導者なら楽しみながら上手くなれるのではないかと感じたのだ。また、アドバイスとしてお尻の矢尻が下がらないようにし、一定の45度をめどに投げろと言っていた。
そうするとどうだろう。長女と次男が何度も試行錯誤することで上手くなっていくではないか!失敗しても怒られない環境がそうさせるのかと感じた。
飛ぶようになって成長し楽しそうしている姿はこちらも見ていて思わずにっこりしてしまった。(不審者じゃありませんよ~)
もし、根性論で怒鳴りちらしていたらどうなっていただろうと想像してみる。きっと野球なんてつまらないし、怒られてばかりで嫌になってしまうだろう。その点を指導者はわきまえる必要がある。
しかし、怒らなければいけないときがあるのもまた事実。例えばだが、生命に危険が及ぶことなどである。
長男は自ら水分補給していた。このあたりは間違っていない正しい教育がなされているのだろう。この後長男は買い物のために自転車で帰った。
ここまでで私の観察は終わりである。指導者というものは楽しみながら上達させることの重要性について痛感した。自戒を込めて私も楽しみながら学習していってもらうように心がけていきたい。また、余裕があれば、流体力学的に考察もしてみたいものだ。