おれはだれだ

2024/12/3の日記

おれはだれだ
おれの外郭、つまり身体のお陰でおれの自我同一性は保たれているように思える
しかし最近その内側、精神の輪郭は揺らいでばかりで、おれは思わず呟いてしまう
おれはだれなんだ

でも全然大丈夫
アイデンティティクライシスではあるけど それが不安で仕方なくなるような時期はもう終わった。おれは安定しながらぐにゃぐにゃの手足と脳で自分の精神の形をぐにゃぐにゃ触りながら、どこまでか自分か どこまでが自分じゃないかを確かめ、安心している。

おれは精神異常者でも特異な人でもなくごく普通の感性を持った一般人だ 凡人 感性が鋭いわけでもなく、才能も鈍い そのうえ文才もない 悲しいほど一般人なのだ
だからこういうことを取り沙汰して書きたくなるのだ
かっこつけているね ダッサ〜

安物のスパゲッティの店より

見かけだけきれいで なんて価値のない 安っぽい 煩いんだろう

大きな音を立てて安寧が落ちた

すべてが偽物な中でコーヒーだけはあたたかく コーヒーの味がわからなくてよかった と思った

その帰り

寒いし痛いし で震えて
眠ってしまうの?偽物のまま

僕は前より少し遠くを見ながら歩くようになった。
イヤホンをしながら遠くを見て 手元のスマホに文字を打ち込んで たまに写真を撮って を繰り返す
邪魔な人だ

同じ場所をぐるぐるぐるぐると回って
お茶のいい匂いがする を 私はお茶を買いたい などと取り違えて足を止めてしまい
また家が一歩遠のく

無事帰宅した

柔らかい布団の中はやはり最高だ
あたたかく包み込んで 私を攻撃しないのだ
手に足に 布団がやさしく絡む
白い声で肌を撫でる
私はやっと安心して瞼を綴じることができる

ひょっとするとこのまま真綿に絡め取られて死んでいくのかもしれないと思った

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