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6・大放出!松爺ちゃん困らせ10連発!!!


まり婆のお父さんはね。若い頃はスポーツマンで真面目に働いて評判も悪くなかったそうよ。でも、口下手でね〜子供を上手く叱れないと、先に手が出る事も合ったの。私はよく頭を殴られたけど、お陰で逃げ足も速くなったわ〜


55歳で早期退職した父。

リストラの波が来て事務職から現場へ。頑張ってフォークリフトの資格を取るけれど、年齢的にも慣れず事故を起こし、それから松治さんの転落人生が始まった。
55歳で辞めると、少しまとまった金額が退職金に上乗せされた。家のローンを払い終わり、肩の荷が降りて本来なら旅行にでも行ける所なのに、、、。両親はやがて交互に病気や怪我で入院生活。イコール私の30年の忍耐生活スタートです。

私は故郷、北海道にドライブしながら新婚旅行に出かけていた。母親が心配で、家に電話をすると父が出た。再雇用先を速攻辞めて家に居るのだと。
お土産を携え家に戻ると、両親の笑顔も消えている。父は呑んでいるのか?目が虚ろ。病気がちで耳も遠くなった母と二人、家にいても会話もすれ違う日々が始まっていた。

さぁ、ここからが!?お待ちかね「困らせあるある10連発」スタートだよ!お代はタダだよ!〜長いけれど読んでらっしゃい!笑ってらっしゃい〜

もうね!時効だから大放出だよ。お墓の中で二人とも爆笑してるかも!

①ゴミ置き場の宝探し
「勿体ない!まだ使えるのに、、、。」と古びたものを拾い集めてくる。バケツや箒ならまだしも、どんどん増えていくガラクタ。
「貧乏くさくて嫌よね〜」と母は嫌がってコッソリ捨てる→また拾う→バレて怒られる→渋々捨てに行く、、、の無限ループ。

「会社から切り捨てられた」父は毎日やるせなかっただろう。ゴミ置き場に置いてある汚れた物を洗っては植物の鉢にしたり、どうにか再利用出来ないか?と。自分の心境と重なって拾わずに居られなかったかな?

②昼間っから立ち飲み屋
再雇用先へは行かず、ご近所にある酒屋さんへ日替わり通勤。
母「また目撃されてるのよ」→私「もう恥ずかしいったら!」

徒歩圏内にある「角屋」「万年屋」さんの二択でした。「長年頑張って働いたんだもの〜身体に負担掛けない程度に美味しく呑んじゃって!」と言ってあげられる程、父には優しくなれない私でした。

③酔ってご機嫌♪交通指導員(絶対ダメ!なやつ)
制服姿は格好良いのに、、、新年会帰りは泥酔。
「七色のパンティ〜♪」と替え歌を熱唱してきたとご機嫌(それも相方は駐在さん?)

地域の交通指導員として活動したことも!しかし、酒の席では呑み過ぎて酔っ払う。噂は拡散されます。遠くに住んでいた居た、私の親友のお父様まで何故か知っていた。「お父さん、いい人なんだけどね〜お酒に呑まれなければ」と。(それを聞いた私は帰宅して、勿論、叱り飛ばしましたよ)

④隠し酒、次々発覚!
退職後に母親の耳へ。「職場のロッカーにも入っていたそうよ」→「近所の人が車のトランクから出して呑んでるのを目撃したって!」

その頃は、軽自動車から小型車に乗り換えて、駐車場を近所に借りていたのです。新興住宅地でも専業主婦が多かったので、共働きだった母は近所に仲良しを作れず肩身が狭かったろうな〜。

⑤夜中に響く「ポンッ!」
台所から聞こえる、日本酒の一升瓶の蓋を開ける音。今でも耳に焼き付いている、、、。

近所に赤提灯もなく、眠れぬ夜は♪一人酒♪家族は(怖いマリコを除いて)皆、下戸ときたもんだ。酒飲みの気持ちは誰もわかっちゃくれねぇ〜ういっ!

⑥田舎道で車にギィーッ!!!
母の度重なる入退院に忙殺されていた頃、父は道端に落ちていた針金を持ち、走る車のドアに傷をつけたと近所から通報。姉と夫が被害者宅を訪れ謝罪。相手の方は「認知症に免じて」と許してくれたものの、家族は怒りマックス。

「優しい夫までも巻き込んでしまった。」有り難く、頼もしかったけれど、精神的にキツかった。(四国に住んでいた長男は本当に頼りにならずで、それもどうなの?と、自分も体調悪くなり、怒りポイントマックスに!)

⑦食べない、痩せる、黴びる、点滴外し血だらけ、糞尿まみれ

母親が度重なる入院のため、父は一人暮らしに。炊飯は出来るものの酒に頼るばかりで私が作り置いたおかずを食べず、炊飯器の米はカビだらけ。どんどん痩せていく。

この頃は不衛生になり、自力で立つのもやっと。でも「病院は行かなくていい!何処も悪くない!」の一点張り。夫に頼み込んで脇を支えて貰い後部座席に乗せて、アルコール専門外来もある八王子の病院へ。
入院、点滴をして安静なのを見届け帰宅。後日、私が母親と息子と面会に。何と!元気回復、、、しすぎて点滴を抜いていた!辺りは血だらけ。おまけにベットから降りようとしたタイミングでタール状の糞便!

私は父親のおチン◯◯をつまみ上げ清拭しました。
(勿論周囲も掃除しましたよ)

⑧同室の方の私物を窓から投げ捨てる。食事の際は隣の方のおかずをつまみ食い、そして水のがぶ飲み。お酒や煙草の、禁断症状に苦しむ。お医者様から言われたんです。レントゲンを見ながら「お父様、このままだと後、半年の命です」と。

独房みたいな部屋に入れられたんですよ。他の患者さんに迷惑がかかるので仕方が無かったのですが形相が鬼のように変わりました。私はその頃、整体協会に入り、愉気というのを習っていたんですが、流石に父親が気の毒になりまして、気を通しながら痩せた足のマッサージをしたりしました。心の中では「あと半年我慢すればこのつらい時期が終わるんだと、、、。」

しか〜し!再び延命〜はい!あの日、手遊びして待っていた幼子が、成人しちゃいました。

⑨母親と同じ特養に入居。勝手に人のベッドで寝る。歯磨き、お風呂は嫌がり、連れて行かれないように手をブンブン振り回して抵抗する。
完全に禁断症状が収まり、普通の認知症患者に戻った父は「人は人だ!」という謎の格言を言うまでに。母親の部屋に立ち入るので母は眠れず。

「ごめんね!マコちゃん。お父さん、あと20年は生きるから。」

そう言って母は旅立ちました。いやいや〜20年は無いよ。私のほうが持たない。


ラスト⑩脱走し、福生警察のお世話に

ベッドから転落し腰椎骨折。しかし、認知症の恐ろしさなのか?父の不死身がなすところか?痛みを忘れる!早朝に施設から脱走し、近くの公園付近で倒れているのを発見され、福生警察のお世話に。


♡本当にあった、書いたら恥ずかしいことは、色々まだあるんです。

介護は直ぐには終わらない〜でもいつか終わりが来る。
父の失敗が誰かの笑いと明日の力になれば、松爺ちゃんにとって何よりの供養だと思い、まり婆は書いていますよ〜♡






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ありん
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