人は芋で興奮する2023
※これは去年の芋掘りの話を下書きに保存したまま一年寝かせた記事です。
芋掘りしてますか?私は今年も沢山掘ったし、何なら他人の芋掘りも見ました。
土の中にある見えない芋を掘り出す作業は物凄く興奮するんだと知った。
じゃがいもは比較的浅い所に埋まっていて、頭も少し出ていて、あぁそこに居るんだわとすぐに分かる。しかし大小あるのでやっぱり大きい芋が出てきた時は,waoとテンションはあがる。じゃがいもは上の部分の葉が突然枯れる。枯れたら掘る合図なので素人にも親切な芋だと思う。
秋になり9月からサツマイモを掘り掘りしていた我が家。苗は近くの区画の親切なおじさんにもらった苗だ。5苗植えたので、1苗にどれだけついてるかで一回の収穫を考えた。秋なので急ぐ必要もない。サツマイモは試し堀りをして、うんいけると思ったら堀り時らしい。
結果1苗に3~4本ついていたのでずらして掘ることにした。
はっきり言ってかなり悪戦苦闘した。まず上にある大量のつるがめちゃくちゃ邪魔だった。邪魔だし、どかしたら下に沢山生活している虫たちの数にドン引きした。
葉っぱの下はさぞ生活しやすかったと思う。つるは重く、長く、絡まりまくっていた。
取り敢えずこれから抜く1苗のスタートがなかなか見つからない。これは大変な作業だと日を改めたくなった。
ようやく見つけたスタート地点をゆっくりゆっくり掘っていく。なぜなら傷をつけるとそこから傷むからだ。シャベルでゆっくりゆっくり掘った。案外深い。本丸にたどり着くまで細い細い芋が出てくる。これはもしかしてつるに栄養がいきすぎて芋は無いかもしれないというネットや本で調べた事前情報が何度も頭をよぎった。
期待はしすぎないが我が家のモットーだ。
濃い茶色の土にあの見覚えのあるサツマイモ色。結構大きな面積だ。逸る気持ちを抑えてゆっくりゆっくり掘る。しかし本当に深い。深い上に縦に植わってると更に深く掘らなくてはいけない。息を整えて段々見えてくるサツマイモをウオーだかヤバいだか言いながら掘り進めていくとそこに立派なサツマイモがいた。最後はくるくる回しながら引き抜いた。
かなり夢中になって掘っていたので汗だくになっていた。これが最初の1苗目。
すぐには食べられなくてしばらく日陰で干していた。置いておくと甘味が増すらしい。じゃがいもは光に当たると緑になるので慎重に扱ったがさつまいもはくるくるして乾かせばいいから楽だ。
段ボールに新聞をしいて芋の寝床を作った。少しずつずらしながら乾かした。誇らしかった。そして2苗、3苗と同じように楽しんだ。毎回不思議と楽しくて興奮する。
そして今日、子と4、5苗目を掘ってきた。子は掘る練習とか言って畑の隅を掘っていた。私はピーマンや他の野菜についているカメムシと芋虫を補殺していた。
そしていよいよ掘り掘りタイム。相変わらずつるはすごい。そしてつるをどかすと虫もすごい。芋虫ダッシュは見ものだ。何処へいくのか知らないがどっかへ猛ダッシュしていく。
しばらくそれらを見て、落ち着いた所でようやく掘っていく。10月なのに今日はなかなか暑かった。しゃがむと背中にじりじりと太陽を感じた。
4苗目もなかなか深い所にいて、2人で苦戦した。車に飲み物を置いてきたことを心底後悔して子に少し責められた。相変らず夢中になってしまう。私が掘り出した土を子が戻す形になっており芋を見失ってしまうハプニングもあった。いったん落ち着いて土は確実に出そうと結託した。
やっと掘り出した芋は扱いやすそうな太さと長さのと、小ぶりの芋が3つと満足な結果となった。小ぶりの芋もおやつにぴったりで好きだ。
今日はこれで終わりでもよかったが、あいたスペースに冬の野菜を植えたいので今日5苗目も抜こうとなった。子に1輪車をお願いして、つるをどうにかしようとなった。つるをどけて驚いたが、5苗目はもうそこに頭が見えていた。
息子を呼び戻し、頭の見えているさつまいもに2人で感嘆した。ちょっと掘っただけですぐに分かった。これは大物だ。
4苗目でヘトヘトだったが芋の全貌を見たい気持ちで再び掘り進めていく。
そこには見たこともないでっかいでっかい芋が居た。絵本の中で大げさに描かれた芋のようだ。
さつまいもに関しては正直何も手入れはしなかった。伸びすぎたつるが隣の畑に侵略しそうだったのでそれだけひたすら阻止した。どこから切るかなんて分からない位あっちこっちにだらーんと伸びている。からまったネックレスみたいだ。それを容赦なく何となく切っただけだ。
戦後の痩せた土地でも育ったらしいので、掘りながら何も食べ物が無かった時は嬉しかったのかな、と思いを馳せた。
芋は普通に旨かった。そして春まで取っておいたこの芋から出た芽を大事に育てて、来年畑に植えるなんて思ってもみなかったでしょ。あんたやるわよ。
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