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小説「遥ちゃんと一緒♡」
遥は私の子だ。2番目の子供で愛嬌がある。まだ5歳だ。先日一緒に街に出かけた。バスで行ったのだが、お昼頃出かけたので、夕方になってしまった。彼女はまだ5歳だ。本当は父の私よりも母の方が好きなのだ。少し駄々をこね始めた。
「お父さん?、もう私疲れちゃったよ。早くお家に帰ってご飯食べたい。おんぶして。お母さんの美味しいご飯早く食べたい。もう寒いし、飽きちゃった」。
私は「早くバスに乗って帰ろう。お父さんもくたびれたよ。おんぶしなくても、少しは歩けるよね?」と答えた。
しかし遥は「やだよ〜!、おんぶしてよ〜!」とごね始めた。
実は私は正直疲れていたのだ。この子は少しわがままな所がある。私は茶目っ気があるので、少しからかってやることにした。
「自分で歩けないと、お家に帰るとお母さんに怒られるぞ〜!。お母さん、あ〜見えても短気なんだからな〜!」
そうしたら、遥は「どうしてどうして?。お父さん、前はおんぶしてくれたじゃない?」と言う。
私は「まあ、そう言ってもさ、もう少し経つと、お前もお姉ちゃんになるんだし、ここは頑張ってお家に帰ろうよ!」と言った。そうすると彼女は「う〜ん。でもさ〜、じゃあ代わりにコージーコーナーで美味しいケーキ買って!」と言うのだった。
私は答えた。「そうだけど、お家に帰るとお母さんが作ってくれた、ガトーショコラあるんじゃなかった?」と。彼女はまた「そうだけど、あそこのシュークリーム好きなんだもん」と言う。
私も答える。「じゃあこうしよう。ちゃんとおんぶしないで帰れたら、お父さんが、お家で何でもお菓子作ってあげるよ!」とカマをかけたのだ!
遥は乗ってきたのだった。「そうなの~?。じゃあ、コージーコーナーにも寄らない。自分で歩いてちゃんと帰るから、お父さん、お家に帰ったら何でも作ってね」と。彼女はルンルンし始めた。私は思ったのだ。「やっぱり俺に似てるな、この子は。家に帰ったら作ってやんね〜よ」と。
子供を見るのは大変なのだ。嘘でも家に帰ってもらわなければならない。家に帰ったら、もちろん大切にするが、娘のことばかり考えていたら自分のこともできないのだ。お菓子は1つぐらいは作ってあげよう。それで彼女は大満足なはずだ。この子もどんどん大きくなってきたな。将来が楽しみだな。
おしまい