趣味のお話:好きな作家『井上真偽』さん
皆さん、こんにちは。児童養護施設で看護師として働いていますユアです。
初めましての方はどうか以下の記事をご覧になってください。
さて表題にもある通り今回も趣味のお話です。
皆様『井上真偽』さんという作家さんをご存じですか?
私の好きなミステリー作家さんです。
最近だと『アリアドネの声』等が話題になりましたね。なりました、よね?
私は凄く好みでした。とても面白かったです。
また以前の作品だとドラマ化もされた『探偵が早すぎる』、また2作目の『その可能性はすでに考えた』等が私の好みでした。
そんな『井上真偽』さんの好きな所は「一風変わったミステリー」です。
今のご時世変わってないミステリーの方が少ない、と言われてしまえばその通りです。
そもそもミステリーの設定が奇妙な物が多いだろ、と言われればぐうの音も出ません。
けどそれでも『井上真偽』さんの作品は「そんな事ある!?」と楽しむ事が出来ます。
※注意
以下の文章には『アリアドネの声』『探偵が早すぎる』『その可能性はすでに考えた』の話題を含みます。
ネタバレにご注意してください。
さてでは『アリアドネの声』の話題から。
この作品は災害現場に取り残された『目が見えない』『耳が聞こえない』『声が出せない』という障がいの女性を制限時間内にドローンで避難区域まで誘導する、という作品です。
これミステリーなの?となったでしょうか。しかしある時からその女性の障がいは実は嘘では無いのかという疑惑が出てきます。その女性は現代のヘレンケラーと言われており有名人なのでした。
その人物の障がいが嘘だったら。しかし考える余裕もなく時間は迫ってきており、主人公たちはひとまず人命救助を最優先させようとします。しかしその情報が外部に漏れたりして主人公たちへの妨害となったり、別の行方不明者が出たりなどトラブルが多発していきます。
主人公たちは女性を助けることができるのか、またその女性の真実は何なのか。
というミステリー作品となっております。
えぇ、面白かったです。ミステリーなのでネタバレはしません。
私はコーヒーを準備して読み始めたのですが、飲むのを忘れて一気読みしてしまいました。
そして『探偵が早すぎる』の事。
これは大金を相続した令嬢を守る探偵の話です。
タイトルから内容は想像できるかもしれませんね。
令嬢を狙う暗殺者を探偵が事件を未然に防いでいくというお話です。
ちなみにこれはきちんとミステリーです。ちょっとした情報から探偵が推理をして事件を防ぐミステリーです。推理物です(私が推理できるとは言っていません……。解決編で理解できるのがとても面白かったです)。
ちなみに私は見ていませんでしたがドラマにおなっていたそうです。
何かの機会に見てみたいとは思っているのですが、使用している配信サイトには無いのですよね。
最後に『その可能性はすでに考えた』です。
これもミステリーです、一応、たぶん……。
内容はとある不可解な事件に対して複数の探偵役が推理を披露していきます。それに対して主人公がこう告げるのです。「いや、その可能性はすでに考えた」と。
つまりは推理の否定をしていくミステリーです。初めて読んだ時は『井上真偽』さんの正気を疑いました(褒めています)。
そんな事をして主人公が何をしたいのかと言えば奇跡を証明したいのだそうです。
つまりは全ての推理を否定して「これは事件ではなく奇跡である」と主張したい、と言うのが主人公の目的です。
奇跡の証明のために推理を否定するミステリーです。
さて今まで紹介したのが3作品でした。
『災害現場で障がい者が嘘を推測する疑惑のミステリー』
『わずかな情報から事件を推測して未然に防ぐ探偵のミステリー』
『奇跡の証明のために他の探偵の推理を否定していくミステリー』
改めて言葉に起こしてみるとものすごいですね。
ちなみにデビュー作の『恋と禁忌の述語論理〈プレディケット〉』はいわゆる安楽椅子探偵物です(安楽椅子探偵とは部屋に居ながら関係者からの話で推理を行うミステリーの事と思ってくださって問題ないと思います)。
ただし推理に数理論理学を使用しています。
数理論理学とは何ぞや。私には分かりません。ただ「単語は理解できないのに話の流れは分かって面白い」という強烈なインパクトのある作品でした。どうか数学が得意な方はぜひ。そして私に数理論理学の解説をお願いします。
このように少し変わったミステリーを書かれている作家さんです。
今は『ベーシックインカムの祈り』という短編集を読んでいます。すごく楽しみです。
というわけで『井上真偽』さんの話でした。
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