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NTT 第1四半期決算について
新NISAで買い付けをした人が多いNTTが24年度1Q決算を発表しました。
まず個人的に大きいなと思ったのが株主数が大きく増えたことです。
NTTは株式を25分割したため、現在150円程度で購入できるようになっていますよね。
そのため若い人でも購入しやすい銘柄になりました。
実際に株主の年齢構成比も大きく変わっていることがわかります。
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長期保有してくれる若い投資家が増えれば株価の安定にもつながるので年齢構成が大きく変わったことは良いことではないかと思います。
個人的に株式分割はとてもいいことだと思います。
5000円の株を1株買う場合と2500円の株を2日に分けて買う場合、なんとなく後者の方が買いやすいので。
では長期保有できる決算内容だったのか見ていきましょう。
第1四半期は増収だが減益
NTTの1Q決算内容は営業収益(売上高)は過去最高も営業利益は前年比で減益となりました。
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主な理由は地域通信事業です。
これはNTT東西の領域である固定電話などの事業です。
現在は固定電話を使用する人は少ないのではないでしょうか。
基本的にみんなスマホを使用していると思いますのでこの点でNTTは苦戦をしているのです。
実際に携帯電話や総合ICT事業、データセンター事業は増収なので、減収減益の地域通信事業の苦戦が目立っているのが今のNTTです。
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ただ、今回の決算は正直想定通りといったところではないでしょうか。
なぜならNTTは前年度本決算の際に今年度は減益だと最初から予想しているからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1723244087994-AwBbSjwh54.png?width=1200)
もちろん減益の理由も地域通信事業としていますからある意味で進捗通りと言ってもいいと思います。
むしろNTTの通期予想の精度は高いことが証明されたのではないかと思います。
逆にもし増益になる場合は安心してその発表内容を信じればいいことになりますね。
もう少し詳しく今年度の減益について書いた記事がありますので参考にしていただければ幸いです。
IOWN構想について
地域通信事業が苦戦するNTTは今後どう飛躍していくのか。
それを象徴するのが「IOWN(アイオン)構想」です。
IOWN構想とは光通信を使って「低消費電力」「大容量・高品質」「低遅延」を実現しようとする構想のことです。
現在は生成AIなどとにかくAI分野の成長が著しいですよね。
ただ、このAIは非常に電力を消費します。
AIの発展には大量のデータが必要ですし、今後もデータ量というのは加速度的に大きくなっていくのですが、それらのデータを処理するのに必要なのがデータセンターです。
ただ、データセンターが増え続けると消費電力も増え続けることになります。
とにかく電力の消費が大きくなり、脱炭素社会においてあまりいいものではないという状況になりかねないのです。
NTTのIOWNは電気と光を融合させることで省電力を実現するものなので電力問題を解決すると期待されていますし、光を使うので非常に低遅延なのも魅力です。
具体的にIOWNで何ができるのかについては以下のサイトをご覧ください。
かつてiモードのガラパゴス化で世界に置いて行かれたNTTは今回は過去の失敗を活かして官民連携だけでなく世界の大企業と連携してIOWN構想を進めています。
すなわちNTTはIOWNで新しい通信プラットフォーマーになろうとしているのです。
まだまだIOWNの実現には時間はかかると思いますが、それが長期保有する理由になりますし、個人的にNTTは世界で戦える通信企業だと思いますので今年度の決算に一喜一憂することなく応援していきたいです。
NTTはマガジンを作っていますので読んでいただけると嬉しいです。