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年度代表盤 2024


僕の年間ベストアルバムを毎年チェックしてくれている人なんて、この世に4~5人いれば良い方だと思っているのですが、一応毎年続けていることのひとつなので今年も発表させていただきます。

ちなみに、毎年お伝えしてるかも知れないですが、タイトルの『年度代表盤』は競馬界で選出される年度代表馬と掛けています。

ただの音楽愛好者なので、10枚の選考はやや真面目ですがあまり時間をかけられず、順位付けはM-1の順番決めるくじ引く人くらい半ば適当にランキングしています。
M-1のくじ引く人は僕より遥かに真剣だと思いますが。

美容室が一番忙しい年末に、この年間ベストとは別に1月のプレイリストも作成しなければならないという鬼スケジュールの為、どうかご容赦くださいませ。

10th / Sinaïve – Pop Moderne



フランス北東部アルザスの3人組バンド, Sinaïveのセカンド・アルバム。
My Bloody ValentineやThe Vaselinesなど、男女のヴォーカルが掛け合って生まれるポップさは昔から好きです。
セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキンの“ジュテーム”のやつでさえ、ごくたまに聴きたくなる時があります。


9th / Li Yilei – NONAGE


ロンドン在住の中国人アーティスト, Li Yilei。

自身の幼少期を回想する内省的な作品。
おもちゃのピアノ、手回しオルゴール、鳥の口笛、壊れたアコーディオンなどのアコースティック・インストゥルメンタルや中国の古いテレビ番組からのサンプル、そしてエレクトロニクスを組み合わせた寓話的なサウンド。

とても癒されますが、真っ暗な夜道では絶対聴きたくないアルバムでもあります。


8th / SAM MORTON – Daffodils & Dirt


俳優兼映画監督のSamantha Mortonと〈XL Recordings〉を主宰するRichard Russellによるデビュー作。

無人島に持っていく音楽をゲストが選曲するというラジオ番組をたまたま聴いていたRussellが、その時出演していたMortonの選曲のセンスと解説の内容に感心して彼女に連絡を取ったことで始まったプロジェクトだそうです。
聴いたら一目瞭然、センス抜群です。


7th / Frederik Valentin – Rock N Roll Will Never Die


デンマークのアーティスト,Frederik Valentinによるソロ作。

僕は「エモい」みたいな言葉は、普段全く使わないんですけど、自転車での帰り道にこのアルバムを最初に聴いてる時、信号待ちで止まったタイミングで口から思わず「エモぉ」と溢れたほどこのアルバムもFrederik Valentinもエモいです。

これをエモいと言わないのなら、この世界は狂ってる。


6th / Tristan Arp – A Pool, a Portal


プログレッシヴ・パーカッション・トリオ, Asa Tone のメンバーでもあるTristan Arpによるセカンドアルバム。

自然界とデジタル界の間の鮮やかな辺縁系空間を描き出す静寂のリズム。
目を閉じて心安らかにアルバムを聴くと、新感覚の瞑想体験に浸れます。


5th / Crack Cloud – Red Mile


カナダのアートパンクコレクティヴ, Crack Cloud。

今作もとても良かったです。
こういう新しい音楽をもっと年齢を重ねても聴き続けていたいと思う。

ラスト曲なんて、僕が高校3年生の夏休みの最終日に聴いたらきっと泣いていたでしょう。
今聴いても泣きそうになります。


4th / Lisa Lerkenfeldt – Suite For The Drains


ノイズ・デュオPerfumeの一員としても活動していたオーストラリア人女性電子音楽作家,Lisa Lerkenfeldtによるリミックス・アルバム。

電子の音色が空から降り注ぐ雨のように美しいネオクラシカル作品。
ぜひ休日の雨の日に室内で外の景色を眺めながら聴いてみてください。


3rd / Geordie Greep – The New Sound


black midiのフロントマン, Geordie Greep のソロアルバム。
black midiも抜群にカッコよかったですが、このソロ作も素晴らしい。

ハイレベルな演奏としゃべくりヴォーカル。
それさえあれば良い。


2nd / Jabu – A Soft and Gatherable Star


ブリストルの3人組、Jabuのサードアルバム。

個人的にこういうシューゲイズで退廃的な世界観に目がないです。
初期4ADのようなゴシックも少し効いたムードがあります。

ポーティスヘッドやマッシヴ・アタックの時代はもちろんですが、2020年を過ぎた今もブリストルがこういう音楽を発信してくれるのは嬉しいことです。


1st/ Beings – There Is a Garden


NYのサックス奏者,Zoh Amba、実力派シンガーソングライター,Steve Gunn、オーストラリアから世界中にスロウコアを知らしめたDIRTY THREEのドラマー, Jim White、Lou Reedからも信頼を寄せられていたベーシストのShahzad Ismailという凄腕4人組のスーパーバンド,Beingsのデビュー作。

格好良過ぎ、演奏凄過ぎ。

もし、やよい軒でこのアルバムを注文することが可能なら、僕はご飯を5杯くらいおかわりすると思います。
彼らがビルボードで来日公演してくれるなら、僕は仕事を早退してでも観に行くでしょう。


だいぶ駆け足でのご紹介でしたが、これが僕の今年のベスト10です。

来年も素晴らしい音楽に出会えることに期待しています。
そして、こうして日々平和に音楽を楽しめる環境に感謝しています。

ご興味のある方は、上に挙げた作品をお時間のある時にぜひご視聴してみてください!

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