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死んだと思った話

マイコプラズマ肺炎をアホほど拗らせた、たりないさんだよ、お久しぶり✋
どこまで拗らせたかというと、入院して全身麻酔、人工呼吸器にお世話になるところまで行った。
なんか、合計1ヶ月くらい入院した、怖。

その中で特に印象的だった話をしようと思う。

ざっくり事の流れを説明すると、

11月1日
熱が出てかかりつけの病院で抗生剤を貰うも
熱が上がったり下がったり
11月5日
マイコプラズマ肺炎と診断される
引き続き、抗生剤を出してもらう
11月8日
家の階段の昇り降りすらしんどくなり病院へ
結構やばい状態だったらしく、近くの病院へ紹介状を書いてもらい、救急車で搬送される、入院
11月14日
酸素マスクつけたり、点滴を打つも良くならず
県で1番大きい病院へ転院、集中治療室に入れられる
11月20日
気づいたら20日だった、5日間の記憶が無い
人工呼吸器のほか、色々管が繋がってる
15日に激ヤバになり、本気で生死さまよったらしい
11月22日
無事人工呼吸器を外すことに
一般病棟に入る
12月3日
なんやかんや色んなことがあって退院

といった感じ!もっと色々あったけどね
色々の話もまた今度書けたらいいな


特に印象的だったのは
20日に目が覚めてからのことだ。

20日を何回も繰り返した。

いやさすがに実際に繰り返したわけじゃないが。
コンタクトを外すよう言われてたから、時計も見えなくて、カレンダーもなくて、
看護師さんの顔が見えなくて、区別がつかないから違う人なのか分からないし、
栄養は管から流してもらってるから、朝昼晩のご飯の時間把握もできないし、
何度も採血があったし、点滴があったし、身体を拭いてもらったし、
数え切れないくらい痰を機械で吸ってもらったし、
私の中では何回も寝た気がしたんだ。
筆談で今日の日付を何回聞いても、20日で。

死んだのかも。って本気で思った。

ほら、死んだ人間は死ぬ前の時間を繰り返すとか言うじゃん。
そうなったんだって本気で思った。
死んだかもと思ったのには、もう1つ理由があって
意識があやふやな時に変な夢を見たんだ。

白い無機質な部屋。
私は体が全く動かせない。目も閉じてる。
まるまって寝てる体勢、だけどうつ伏せ。
体軽くは無いけど浮いてるみたいな感覚だった。
なんだろうなこれと思ってると、
お母さんが泣きそうな声で「はい、はい」と返事をしているのに気づいた。酷く悲しい空気。
姿はもちろん見えないし、相手の声も聞こえない。
こんな夢を見た。

もしかしてこれ、夢じゃなくて
私が死んだ時のことなのでは?って思った。
現実と空想の区別がつかなくなっていた。

そこからは、ずっとずっと怖かった。
悪い言葉選びだが、同じことが続くのが怖くて、
止めるために、いっそ殺してほしかった。
ループじゃないことを自分に証明しようと、看護師さんの顔や声の区別をつけようとしたり、点滴交換の回数を数えてみたり、会話を記憶してみたりしたけど
どの場面からループが始まって終わってるのか分からないし、何度も全く同じ会話を聞いてる気がするしで不安になる一方だった。

そんな私を救ったのは、新人の看護師さんだった。
何度目かの採血、私は元々血管を見つけづらいと健康診断の時によく言われていて、
それに体調不良でさらに血管が細かったらしい。
新人の看護師さんが必死で血管を探してるその時、

「こわい……」と言った、その看護師さんが。

隣のベテラン看護師に
「患者さんが1番怖いの!そんな事言わない!」
と怒られた。しかも採血は失敗した。

でも!私にとっては、すごい嬉しいことで!!
だって!これまでの無限ループの中に、こんなこと絶対無かった!!!
死んでない!時間は確かに流れてる!!生きてる!

失敗してしまった看護師さんに‪︎‪︎、話せない中大丈夫と伝えたくて、何を間違えたか👍🏻ってした。
話せたなら、失敗した彼女に「ありがとう」と言って、めちゃめちゃキモくなってたことでしょう。

これが印象的だったお話。
今となっては、無限ループが私の幻覚だったのか
看護師さんの手際が良すぎて、全く同じことを繰り返してるように感じただけなのか、分からない。

いつもぼんやり死にたいと思っていた
たりないさんは、今回の件で
救っていただいた命を無下にはできないと思い、
しばらく死にたくないなと思うようになりました。

主治医の先生、関わってくれた看護師さん、清掃の方、シフトに大穴を開けてしまったけどなんとかしてくれた職場の人たち、心配と迷惑をかけた家族、
なにより、意識がない時も毎日お見舞いに来てくれたお母さん、本当にありがとうございました。
死んでなくて良かった、生きていて良かったって人生で1番思った11月でした。

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