大失恋、思い立ったら長野にいた。
年末ですね。今年の年末はもうえげつなさすぎる。怒涛すぎたんです。
えげつない失恋をしたりとか、財布の中のお札を全部盗まれたりとか、えげつない裏切りにあったりとか、ほんま災難な年末やったわけですね。
バイト中の休憩中に、何の気なしに、涙が溢れてきたんですね。
報われないなあって考えちゃって、涙が出てしまった。
耐えれなくなってバイトを早退。
人生はクソやなあって思いながら、家路にむかう電車の中で、多分このまま家帰っちゃうと泣いて寝てを繰り返して、人間として機能不全になっちゃうことは容易に想像がつきました。。。
それだけは回避しなければいけない!
本も読みたい。文章も書きたい。ギターも練習したい。音楽を学びたい!
人間関係の悩みで僕のモチベーションを、奪われるわけにはいかないんだ!
そう考えた瞬間「よし!旅行に行こう!」と決意。
まず僕は思考をやめないといけない。
楽しい現実で現実をぼやかして、心の健康を保とうっていう作戦です。
家でさっさと下着を数枚と本を二冊だけ引っ張り出して、通学用のカバンにぶち込み、自室の引き出しから現金(約6万円)をかき集め、気軽に開けないようにSNSアプリを消去。堺の自宅から、新大阪駅の方向に向かいました。
しかし、その時点で夕方だったので、途中の梅田の大東洋(宿泊できるサウナ施設)で旅の作戦を立てることに。
サウナの中で「よし上田に行くぞ」って決めました。
中学時代に見た、真田丸(大河ドラマ)の舞台が、長野県の上田市で、ずっと行きたいなあって思ってました。
特に徳川軍勢を2度も追い払った名城の上田城はこの目で見てみたいなあってずっと思ってました。
こういう類いの願望でも長い期間、一途に執着し続けるところがある。
「よし!この際念願の上田にいってやるぞ」ってサウナで、盛り上がる気持ちになりました。落ち込まないように旅に出たんだから、狙い通りだぜ。
その夜は明日の宿の予約だけ段取りをして、あとは酒を飲み倒して寝ました。宿選びの基準は安いこと。お金がなかったから。素泊まり4000円のホテルを予約。
次の日に新幹線に乗り込み、長野に向かいました。
新幹線の中から我慢できずにビールと駅弁を堪能。
普段は一人でいる時に禁酒をしている分、最高でした。
適度な酒は薬になります。
5時間くらいかかって長野県上田駅に到着。駅前は栄えていました。いい意味で落ち着きもありながら、情緒もあって大阪の喧騒を忘れさせてくれるような雰囲気がありました。
一旦荷物を預けるためにホテルにチェックイン。
後で調べたけどこのホテル幽霊が出るらしい。
素泊まり4000円の意味がわかったかもしれない。
しかしながら部屋自体は綺麗で居心地も良かったから、全然僕は満足してます。幸い、幽霊に会うことはなかったけど、どうせならちょっと喋ってみたかった。
なんで幽霊をやっているのか。幽霊の目的ってなんなのか。
僕のことをどうするために出てきたんですかって聞いてみたい。
元人間なんやから、話くらいはできるはずやと思った。
時間が中途半端なのでゆっくり上田城を観光するために、この日は、別所温泉街に向かいました。
上田駅からワンマン電車で30分、車窓から見える田園風景や雪が積もった山などは、大阪の生活を忘れさせてくれるような素敵なものでした。
温泉に到着。お客様はシニア層が多かった。
観光地ではあるが、周辺地域住民の方々の憩いの場としての役割を担ってる側面の方が多いのかなと感じました。
露天温泉から見える景色もよく湯加減も最高で癒されました。和彫りの明らかに、本職のお客さんも気持ち良さそうでした。
入り口で見た注意書きは見なかったことにしました。
温泉で整ったあとは、飲み歩きです。特にジャズ酒場はめっちゃ楽しかった。めちゃくちゃでかいスピーカーから流れるジャズを楽しみながら、お酒と料理と会話を楽しめました。
お酒を飲み倒して幸せになって、幽霊ホテルで夜を明かしました。
翌朝ようやくお目当ての上田城跡へ。本丸等は取り壊されているのですが、櫓と門などは残っていて、立派なものでした。
そこまで大きなお城ではないのに、2度の徳川氏の大群を退けた真田氏の軍略と上田城の機能性の高さを実際の目で見て感じることができました。
城の跡地の一部は野球場やテニスコートやボクシングジムがあったり地域住民の方々にも利用されていました。
お昼には信州そばの名店の「草笛」さんで本場のお蕎麦をいただきました。マジでめっちゃ美味かった。感想がアホで申し訳ない。
「楽しいなあ。あれ?なんかだいぶ心軽くなってるぞ。。。」
「もう帰っても大丈夫かもしれない。よし帰るぞ!」
疲れた時はのどかな場所に旅行しに行くに限るかもしれない。
帰る最中に立ち寄った東京で途中下車。山手線で原宿まで。お目当てはフェンダーフラッグシップ東京。
かっこいいギターをみてワクワクしました。
カートコバーンとかジミヘンのギターもあってすごくかっこよかった。
2、3日無計画で旅行しただけですが、やっぱりこの世界には面白いものがたくさんあるようで嬉しい気持ちになれました。
今自分が見ているもの、いる世界、今起きている現象は、広い世界の無限の分母の中の一つにすぎない。
今知っている世界だけがこの世の全てではないという事を再確認できました。
また余裕も少し戻り、自分の生活のいいところにも目が向けられて感謝できるようにもなりました。
しんどい時はゆっくり休むのもありですが、日常からかけ離れた経験をしに、外出する事も、生活を彩るヒントになる事もあると思います。
僕はたまたま旅行を選択しましたが、普段やらない事をやることは、新たな扉を開く手助けになるはずです。
以上が僕の逃避行記録兼、楽しい現実逃避のすゝめでした。さて今日もコツコツ、ゆっくりやりましょう。