見出し画像

楽しむ事の大切さ

本日、シネ・リーブル神戸で「カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし」を観てきました。昨日知っての今日。ネット予約で席も指定でき、QRコードで入場できるので楽でした。

何十年ぶりかのシネ・リーブル神戸。館内とても綺麗で、椅子もゆったり、
映画好きで、豊島園の映画館に通っていた私。それが、神戸に戻ってから、辻さんの「中洲の子供」を新幹線弾丸往復でだけしか観ていませんでした。

映画館は、気に入った映画館がみつかると、何度でも行きたくなるのですが、素晴らしい映画でも上映される映画館と相性が合わないと、行きたくなくなります。神戸のシネ・リーブルは好きになりましたので、映画好きがむくむくと動き始めそうです。他の映画館も行ってみようと思います。

映画は一人で行くのが好きなので、本日も一人で。
角野先生は現在89歳になられたそうです。1月1日がお誕生日。
35歳で作家デビューされてから、現在まで書き続けたお姿に感動しました。お家も大好きなピンクで統一されていて、元気が出る家です。好きなものに囲まれていらっしゃる。環境は大切ですね。

お母様を5歳で亡くされて、戦争を体験し、24歳で旦那様とともにブラジルに個人移民した角野先生。そのブラジル時代に出会った、さらに角野先生が作家デビューになったきっかけをつくった、ルイジンニョ少年と60年ぶりの再会は感動ものでした。

「ものを書くときに自分が楽しくなきゃ、相手にも楽しさが伝わらないでしょ。」と、おっしゃった言葉。おばけのあっち、こっち、そっちの楽しさは
子どもたちに長い人気の理由がそこにあったのですね。

思い起こせば、私は楽しくて書いているというより、しんどくて書いていたように思えます。最初のころは、小さな娘を思いながら書いていましたから、私も楽しかったのですが、そこからの一歩がストレスとなり、「雀の学校」のような歌の気持ちではいけないという事が、身に染みてわかり、もう一度児童文学を学び直すことに繋がりました。ただ、そこにたどり着くまで長い時間がかかりましたが……。

書きてもその物語の登場人物と一緒に、ワクワクしながら楽しみながら書いたものは、そのワクワク波動は読み手の子供に伝わってゆくのです。特にこどもの心は、書き手の行間の気持ちを、真実をわかる達人だと思います。

自分にかけていたものが、なんなのか、わかってきました。
こどものものを書きながら以前は、面白く読んでいませんでした。
小説の方が好きでした。その後、スピリチュアルや啓発本にはまってしまい、自分の内面がわからなくなっていました。

今は、子どもに帰っていっていますから(笑)、
幼年ものの本が楽しくなってきました。
昔、初めて幼年ものを書いていた時に教えていただいていた先生が
「児童文学は、老人文学でもあるのよ。」と、話されていました。

その当時は「はぁ?」と、意味が分からなかったのですが、
様々な人生をへてきた後の、色んなものが剥がれ落ち、すべての事がらを楽しむことのできる、気持ちのゆとりみたいなものが、でてきています。

子育てをする親の視線ではなく、孫と一諸に同じ視線で楽しめる
ババの視線なのかもしれません。

先人が「人生は楽しんだもの勝ち」といっていますが、
どんな人も試練や苦しみを乗り越えなくてはいけないときもあり
ますが、それでも楽しむことはその人に生きるエネルギ-を与えてくれる気がします。辛い時の1杯の珈琲でも、楽しむことで辛さや試練をはねのけて行ける気がします。

辛い戦争をへてきた角野先生が、今、輝いて人生を楽しまれている姿に
勇気と力を頂きました。

ありががとうございます。